英語ペラペラのエンジニアを目指している、TOEIC920点の岩田(@iwaking)です。STUDY HACKER(スタディーハッカー)が展開する英語コーチング「STRAIL(ストレイル)」の体験をオンラインで受けてきました。

STRAIL

このページを読んでいるみなさんは「英語コーチング」がどんなサービスなのか、もう知っていると思います。

英語コーチングとは、コンサルタントによるオンラインサポートのもと1日2~3時間の自習をこなしながら、週1~2回は校舎に行って講師によるレッスンやコンサルタントによる面談を受けるサービスです。

2015年ごろにENGLISH COMPANY(イングリッシュカンパニー)がサービスを開始した頃から、サービス提供する会社が増えてきました。

相場は月15~20万円です。

私は短期集中型で効率を高めて英語を学ぶことには大賛成なので、コーチングはかなり推しています。

ただ月15~20万円は少し高すぎるのと、都内など校舎があるエリアに住んでいる人しか利用できないのが気になっていたんですよね。

「STRAIL(ストレイル)」もコーチングのひとつなんですが、費用は月112,200円と相場の半額近くに抑えられています。さらに校舎に出向かない「完全オンラインのサービス」が受けられるんです。

その他のコーチングスクールでも、オンラインコースを提供しているところは確かにあります。ただオンライン「でも」可能というところが多いのが事実。

グループレッスンがあったり、目の前でトレーナーにシャドーイングをチェックしてもらったりと、あくまで「対面」を前提にカリキュラムが組まれていることが多いんですね。

今回STRAILの体験を受けた正直な感想は、

  • 割安なのに、さすがだと思える的確な課題発見をしてもらえた
  • 教材の見やすさを含め、オンラインのデメリットを感じなかった

もちろんプロのコンサルタントによるサポートはありますが、手取り足取りというよりは自立して学習を進めていきたい方におすすめのサービスだと思いました。東京以外にお住まいの方にもぴったりですよ。

記事の目次

STRAILってどんなサービス?

少し紛らわしいので最初に書いておくと、STRAIL(旧THE CONSULTANT)はスタディーハッカーという会社が運営しています。スタディーハッカーは、あの有名な「イングリッシュカンパニー」の運営元でもあります。

じゃあ「STRAILとイングリッシュカンパニーの違いは?」ということなんですが、イングリッシュカンパニーに比べてコンサルタントとの面談を短くすることで、STRAILは割安になっているんですね。

それを踏まえて、STRAILの特徴を説明していきます。

  • 料金はイングリッシュカンパニーの半額ほど(一般的な英語コーチングの約半額)
  • コンサルタントは第二言語習得や英語教育のプロ
  • 一人ひとりの課題を発見して効率的な学習法を提案
  • 行動科学で学習を習慣化

ひとつずつ見ていきましょう。

料金はイングリッシュカンパニーの半額ほど

STRAILとイングリッシュカンパニーを比べると、コンサルタントと対面もしくはオンラインで行う面談の時間が3倍以上も違います。

両方とも代表的なのは3ヶ月コースなのですが、ここではその月単価を比べます。

  料金 面談
STRAIL 月112,200円 60分x週1回
イングリッシュカンパニー 月187,000円 90分x週1〜2回

※上記は税込です。

イングリッシュカンパニーでは、面談の際に、例えばシャドーイングなどの「トレーニングそのもの」をコンサルタントと一緒にやるんですね。

STRAILの面談にはそれがなく、課題の発見+学習法の調整にフォーカスするというイメージです。

その分、料金は半額ほどに抑えられているため、始めるハードルはグッと下がりますよね。その他にもいくつか違いはあります。詳しくは下の記事を見てくださいね。

コンサルタントは第二言語習得や英語教育のプロ

これはSTRAILもイングリッシュカンパニーも同じです。一番の強みはコンサルタントの専門性。

英語教育に10年以上携わってきた方、海外の大学でTESOLを取得した方、言語学の研究をしていた方など、英語力が高いだけでなく「言語を学ぶうえで必要な知識」を身につけたプロなんです。

他のコーチングスクールでも、このようにコンサルタントの専門性を売りにしているところはあります。

ただSTRAILのコンサルタントは、スキルの高さが群を抜いていると思います。これは当サイトに届いている口コミや、今までの当サイトメンバーや私の経験から自信を持って言えます。

コンサルタントのプロフィールは公式サイトでもすべて公開されています。

一人ひとりの課題を発見して効率的な学習法を提案

日本の英語教育がかなり遅れているっていうのは、よく言われることですよね。

英語を学ぶ人の中には、スピーキングが苦手な人もいれば文法が苦手な人もいるし、目的がビジネスの人もいれば旅行の人もいます。

なのに、未だに英会話レッスンというと、ただ単に4~5レベルに分けられたクラスで一斉に学ぶのが主流です。

もちろん安く楽しく学ぶにはいいんですが、やっぱり効率を考えると、それじゃダメだと思うんです。

STRAILは効率を重視しているので、まず「生徒さん一人ひとりの課題を見極めること」を大切にしています。言うのは簡単ですが、これが実現できるのは、やはりコンサルタントのスキルが高いからこそ。

「リスニングが苦手」だとして「リスニングの中の、どこのプロセスが、なぜ苦手なのか」まで突き詰めてくれるんですよね。

これを体験レッスンでやってくれるので、正直なところ体験だけでもすごくためになると思いましたね。

行動科学で学習を習慣化

STRAILでは1日1~1.5時間ほどの自習を行います。他社サービスは2~3時間なんていうところも多いんですが、より一人ひとりの課題に特化することで、短い時間で効率良く学べるとのこと。

ただ1日1~1.5時間とはいえ、忙しい社会人にはなかなか簡単に捻出できる時間ではありませんよね。

でもSTRAILでは、むやみやたらに「頑張りましょう!」とモチベーションを上げさせるようなことはしません。

「行動科学」という分野を用いて「いかに英語学習を普段の生活に結び付けるか」を考えるんですね。

例えば「毎日使うカバンに単語カードを入れる」「夕食後の15分間は音読する」など。すでにみなさんの生活にある習慣と結び付けることで、英語を毎日のルーティーンに溶け込ませるそうです。

オンラインでSTRAILを体験しました

担当はコンサルタントの中馬(ちゅうま)さん。大学では第二言語習得論や英語教育学を専門とし、さらに10年以上の英語教師経験を持っています。

STRAIL

行ったのは「速読リーディング」です。

STRAIL

やること自体は「何も見ずにリスニング」「文字を見てリスニング」「音読」など新しいことは特にありません。

でもそのなかで「ここでリスニングの理解度が深まれば、あなたの課題はこれ」「これが聞き取れないのは、この発音ができていないから」など、さすが!と思わされるプロの着眼点で課題を教えてもらえましたよ。

流れはこんな感じです。

  1. まずはリスニング
  2. 単語の意味をチェック
  3. もう一度リスニング
  4. スクリプトを見てリスニング
  5. サイトトランスレーション(かたまりごとに和訳)
  6. 音読

まずはリスニング

STRAIL

まずは何もヒントが無い状態で、30秒ぐらいの音声を聞きます。

中馬さん:どんな内容だったか、教えてくださいね。

大まかには、犬のしつけを行う会社が、そのサービスを宣伝しているという内容。来客があったときや散歩に行くとき、吠えてしまう犬に困っている飼い主に対するメッセージでした。

STRAIL

概要は分かりましたが、具体的に100%すべて聞き取れたかと言われると、曖昧なところもありました。

でもこれはまだ1回目のリスニング。ここから後のステップを踏んだら理解度がどれだけ増すか、という指標になるんですよね。

完璧に理解できてしまうと課題が発見してもらいにくいので、100%聞き取れなくて良かったと思うことにしましょう(笑)

単語の意味をチェック

STRAIL

次にリスニングに出てきた中から、これらの意味をチェック。知らない単語がないか確認します。

ここで先ほど曖昧なところがあった理由が少しだけ分かりました。知らない単語が2つあったんですね。

canine(イヌ科の動物)と、unruly(手に負えない)です。

次に右側にある和訳を隠して、英語を見てパッと日本語が出てくるかチェックしました。ここでサッと出てこない場合は単語の瞬発力に課題があるということですね。

もう一度リスニング

STRAIL

単語をチェックしたうえで、再度リスニング。知らない単語が2つあった分、先ほどよりも少し明確に聞き取れました。

中馬さん:ここで格段に聞き取れるようになった場合、課題は単語力です。単語のせいでリスニングの全体像が分からなかったと判断します。

ただ「課題が単語力」と言っても、それで終わらないのがSTRAILのすごさです。

もともとその単語を知らなかったからなのか、それとも知っているけどパッと日本語が出てこないからなのか、それによって学習法も変わってくるとのこと。

私も単語を確認することで少しだけ理解が深まったので、単語力の強化もしたほうがいいということですね。

岩田:やっぱり固有名詞(犬のしつけをする会社の名前「Controlledcanine」)は聞き取りにくいですね。

STRAIL

中馬さん:固有名詞はもともと知らない単語なので聞き取りにくいですよね。文法やリーディングを伸ばして、文脈から「ここは固有名詞が来るだろう」と予測できればOKです。そうすると全体像を見失わなくてすみますからね。

「固有名詞は聞き取れなくて大丈夫」なんて答えが返ってくると思ったんですが、ちゃんと「固有名詞だということが分かることの大切さ」とその対策を教えてくれる中馬さん。

中馬さん:あとは全体像の理解には、イメージと結び付けるのも大切です。人の名前や会社名も、情景を思い浮かべながら聞くように意識しましょう。

文字を見てリスニング

STRAIL

ここで初めてリスニングの音声を文字で見ることができます。中馬さんが声に出して読んでくれるので、私は文字を見ながらリスニングします。

  1. まずは1文ずつ見ながらリスニング
  2. さらに細かいカタマリごとにリスニング

まずは1文ずつ見ながらリスニング

少し複雑な話になりますが、私たちが耳に入ってきた音の意味を理解するには、大きく2つのステージがあるそうです。

1つ目は発音を聞いて個々の単語に分類する(=音声知覚)、2つ目はそれを意味として理解する(=意味理解)。

なので1文ずつ見ながらリスニングして理解度が上がれば「耳からだけの情報だと分かりづらかった」ということですよね。なので、音声知覚が弱いということになります。

さらに細かいカタマリごとにリスニング

次は意味のかたまり(チャンク)ごとに区切られた文章が見ながらリスニングです。

1文ずつ見るよりもスピードが遅くなるので、もしここで理解度が上がれば、リーディングスピードに問題があるということ。その場合はリーディング速度を上げる速読トレーニングをするそうです。

サイトトランスレーション(かたまりごとに和訳)

STRAIL

次は私がサイトトランスレーションをやってみます。同時通訳者がよくやるトレーニングで、チャンクごとに英語を素早く和訳します。

ここでつまずく人は、文法が弱い傾向にあるそうです。私はここは上手くできたと思います。

音読

STRAIL

最後は音読です。文章全体が表示されるので、私が声に出して読んでいきます。発音とリズムをチェックしてもらうためですね。

STRAIL

中馬さん繋がる音消えてしまう音などの音声変化はしっかりできていますよ。

私は自分は音声変化ができていないからリスニングが苦手だと思っていたんですが、中馬さんはそれよりも「個々の発音」についてアドバイスをくれました。

ダークL

例えば後半にある「call」。「loudly」など語頭に来る「L」と違って、「call」など語尾に来る「L」はダークLと呼ばれていて、ハッキリとは発音しません。

中馬さん:普通「L」を発音するときって、舌が上の歯茎を弾きますよね。でもダークLは舌を上の歯茎に付けたまま終わることもあれば、そもそも付けない人もいます。日本語の「う」と「お」の間みたいな音です。

中馬さん、発音もすごくきれいなので、とても参考になります。

「trainers」の「TR」

日本語って「子音+母音」で1つの音が構成されているので、日本人は英語を話すときも、「トレイナー」というふうに「T」と「R」のあいだに「オ」という母音を入れてしまうことがよくあるそうです。

中馬さん:「TR」は「チュ」に近い音です。「DR」が「J」に近いのと似ていますね。

機能語の弱化

中馬さん:前置詞や冠詞など、大きな意味を持たない「機能語」は弱く読むことで、ネイティブスピードに近づくことができます。

「to」は「トゥー」と読まずに軽い「タ」ぐらいで発音するといいとのアドバイス。

音声変化も大切ですが、まずは個々の発音に目を向けることの大切さを再確認できました。私が1回読んだだけで、ここまで指摘してくれるのは、中馬さんのスキルの高さがあってこそだと思います。

追記:2021年12月より、このインプットアセスメントに加えて、スピーキングレベルを確認するアセスメントが加わりました。くわしくは、こちらの体験記事をご確認ください。

課題の発見+学習法の提示

STRAIL

このようにリスニングやリーディングを通して、

  • 単語の意味を取れているか、瞬発力があるか
  • 英語の音が取れているか
  • 音声変化を聞き取れているか
  • 文の構造をわかっているか
  • スピードについていけているか

など、一人ひとりどこに課題があるのかコンサルティングしてくれるSTRAILの体験レッスン。

そしてこの日体験した私個人の課題とその克服法をまとめると、

  • 単語を確認すると理解度が上がった
    →瞬発的に意味の分かる単語を増やす
  • 固有名詞とその周辺が聞き取りにくかった
    →情景をイメージしながら音読シャドーイング
  • ひとつひとつの発音に苦手な部分があった
    ディクテーション(聞き取れない部分が浮き彫りになるため)

という感じでした。

もし3ヶ月コースを受講するのであれば、毎週の面談のときには必ず課題の再確認+学習法の見直しを行うそうです。

なので始めから「3ヶ月これをやります」というのは言わないとのこと。なので上記の克服法は参考程度に、学習を進めていくなかでその時々に合った方法を提案していくそうです。

STRAILを体験した感想は?

良かった点

  • 自分の課題を明確に認識できた
  • 1日1〜1.5時間と効率的に学べる
  • 競合と比べて安く、オンラインにも力を入れている

例えばリスニングが苦手だとします。その理由を「音声知覚が弱い」ということすら、普通の英会話スクールは教えてくれません。

でもSTRAILはさらにそこから「個々の単語の発音ができていないから」なのか「音声変化など繋がる音が拾えていないから」なのかまで、分解して説明してくれます。

なんとなく苦手だけど、なぜ苦手なのか、どうやったら克服できるのか分からないことを言語化してくれるイメージですね。

ここまで課題を明確にするからこそ、1日あたりの学習時間も1~1.5時間ほどに収められるのだと思います。

イングリッシュカンパニーと比べて面談は短いですが、それを踏まえても半額ほどに抑えられているのは嬉しいポイントです。

またすべてオンラインで行うことのデメリットが見つからないくらい、資料も見やすかったし、とても分かりやすいレッスンでした。

もちろん対面には対面の良さがありますが、東京以外に住んでいる方や、どうしても通学が難しい方のことも考えて作られたサービスなので、そこも大きな魅力だと感じました。

気になった点

  • 「とにかく英会話の練習がしたい」という人向けのサービスではない

多くの方は最終的には、英語でコミュニケーションをとることを目的にしていると思います。そうなるとスピーキングのスキルは必須です。

ただ第二言語習得研究では、「読む・聞く」というインプット系のスキルが十分でないまま、スピーキングの練習にばかりしてもそれほど効果がないと言われているそうです。

聞くこともできないような内容を自分では話すことができる、というのはあり得ないことですからね。

日本人の英語学習者でリスニングにかなり自信があるという方は少ないと思うので、STRAILではまずインプット系スキルを中心とした内容を提案されることが多いようです。

なのでスピーキングを伸ばしたいのであれば、基礎力をしっかりと身に付けた後でオンライン英会話に入会するなど工夫が必要とは思います。

もちろん上級者の方にはアウトプット系のトレーニングを提案してもらえるそうですよ。

体験だけでも行くべき

大人が英語を学ぶ目的って人それぞれですよね。TOEICスコアが同じ2人を比べても、文法、語彙、リスニング、リーディングのどれが苦手なのかは異なります。

なので自分の課題を見つけてもらって、それに合った方法で英語を学ぶことはとても大切です。

STRAILがここまで具体的に一人ひとりの課題を発見してくれるのは、やはりコンサルタントのスキルが高いからというのに尽きます。

ただ英語力が高いだけでもなく、ただ言語習得に詳しいだけでもなく、その両方を兼ね備えているからこそのサービスなんですよね。

コーチングのなかだとかなり割安で、オンラインでも充実したサービスが受けられるSTRAIL。

特に都内以外に住んでいる人、しっかり課題と克服法を教えてもらえれば、みっちりトレーニングをしてもらわなくても自分で頑張れるという人には、ぜひおすすめしたいサービスです。

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