ENGLISH COMPANYが運営するサービスのひとつ、英語学習コンサルティングサービス「STRAIL」を紹介します。
ENGLISH COMPANYのコースはどれも素晴らしく、私自身も上級コースを受講していました。
ENGLISH COMPANYの最大の特徴は、第二言語習得論という外国語習得の科学的な知見をベースに指導しているところ。
本家のENGLISH COMPANYでは専属トレーナーと一緒に二人三脚で学習を進めます。一方でSTRAILは、自分で学習を進めながら週1回のコンサルティングを受けるというスタイルで、価格も抑えられています。
トレーニング要素がない分、安く受講できることが魅力なのですが、そのほかにも以下3つの特徴があります。
- 第二言語習得論に基づいたコンサルティング
- 行動科学を用いて学習の習慣化をサポート
- 豊富な学習コンテンツを使った学習のバックアップ
今回のエントリーでは、ENGLISH COMPANYのサービスを(自腹で)受講したことのある筆者が、STRAILとENGLISH COMPANYを比較しました。
STRAILとENGLISH COMPANYの比較
まずは本家ENGLISH COMPANYとの違いを見てみましょう。
STRAIL | ENGLISH COMPANY | |
---|---|---|
コンサルティング | ◯ 週1回60分 |
◯ 週2回90分 |
トレーニング | × |
◯ 上記コンサルティング時に同時に行う |
遠隔サポート | ◯ 疑問点は学習進捗管理アプリ「Studyplus」で質問 |
◯ 疑問点は学習進捗管理アプリ「Studyplus」で質問 |
有料グループレッスン | × | ◯ |
受講期間 | 基本90日(延長可能) | 基本90日(延長可能) |
入会金 | 55,000円 | 55,000円 |
受講料 | 336,600円 | 561,000円 |
※料金はすべて税込。
STRAILにはトレーニングがない
ENGLISH COMPANYとの大きな違いを一言でいうと、「トレーニングがあるかないか」です。
コンサルティングとトレーニングの定義は、こんな感じです。
- コンサルティング=課題発見+克服するためのトレーニング提案
- トレーニング=課題克服のためのトレーニングを実際にやってみること
そしてサービス内容に違いがあるのです。
- STRAIL=コンサルティング
- ENGLISH COMPANY=コンサルティング+トレーニング
例えばコンサルティングで発見した課題を克服するのに「速読リーディング」や「文法の学習」が必要となったとしますよね?家庭で正しく取り組めるように、これらのトレーニングの進め方はENGLISH COMPANYとSTRAILの両方で教えてもらえます。
ENGLISH COMPANYではここから、トレーナーと一緒に実際に速読をしてみたり、文法を覚えたりするのです。マンツーマンレッスンを受けるというと分かりやすいかもしれません。
一方でSTRAILでは、その場でトレーニングそのものに時間をかけることはありません。だからコンサルタントと顔を合わせる時間も3分の1になっていますよね。
そのかわり豊富な学習コンテンツを利用できます。例えば「速読リーディングの進め方」が学べる動画コンテンツなんてものもあります。
ENGLISH COMPANYならマンツーマンで教わることを、STRAILでは学習コンテンツを利用して自習で行うイメージ。だから低価格なんですね。
ENGLISH COMPANYでは担当者を「トレーナー」、STRAILでは「コンサルタント」と呼ぶことが多いのもこのような違いがあるからです。ただ呼び方こそ違うものの、全員が「第二言語習得に詳しい日本人」であることに変わりはありません。
STRAILと他社サービスの値段比較
次に他社の類似サービスとの値段を比較してみましょう。
入学金 + 受講料(2か月) |
トータル料金 | |
---|---|---|
STRAIL | 55,000円 + 224,400円 |
253,000円 |
PROGRIT | 55,000円 + 402,600円 |
457,600円 |
RIZAP ENGLISH | 55,000円 + 437,800円 |
492,800円 |
※料金はすべて税込。
STRAILは他社コーチングスクールと比べても価格はかなり低く抑えられています。
特にPROGRITは、STRAILと最も類似したサービスといえます。コンサルティングは週1回のみで、それ以外は自習で学習を進めるスタイルだからです。
RIZAP ENGLISHは50分週2回のレッスン時間でレッスン中にトレーニングも行います。自習型サービスとは言えませんが、同じコーチング系スクールの代表ということで載せました。
STRAILの特徴
STRAILはどのような流れで英語の勉強を進めるのか見てみましょう。
第二言語習得のプロによるコンサルティング
毎週1回決まった時間にコンサルティングを受けます。ここがSTRAILのサービスのもっとも重要なところ。ここに第二言語習得研究のエッセンスが詰め込まれています。
コンサルティングは週1回必ず受ける必要があり、生徒は毎回、必ずアセスメントテスト(生徒の課題発見のためのテスト)を受けます。その結果を見て、担当コンサルタントが生徒がつまずいているポイントをあぶり出し、その場で学習の軌道修正をします。
コンサルティングは第二言語習得論や英語教育のバックグラウンドを持ったプロが担当するので、診断内容は非常に的確です。
時間は1時間ですが、中身は非常に濃密です。生徒の学習可能時間や特性を考慮しながら、次のコンサルティングまでの学習スケジュールもこのときに決定します。
行動科学を使った学習習慣化のサポート
コンサルティングのない日は、コンサルタントにもらった課題に沿って、トレーニングを自分で進めていきます。トレーナーとの毎日のやりとりはありません。
とはいえ、STRAILではトレーニングを自己責任で押し付けているわけではありません。学習を継続するための科学「行動科学」を使って、1人でも学習が続けられるように学習習慣化の手助けをします。
行動科学とは簡単に言うと「人が持つ普遍的な習性を利用して、何かを習慣化させるための科学的な技術」です。
例えば英単語を覚えるという習慣を身につけたいとします。
最初から毎日100語覚えるというのは、かなり無理がある課題ですよね?なので例えば「まずは単語帳を毎日持ち歩く」というようにハードルを極端に下げ、徐々に習慣化のレベルを上げていくというステップを取ります。
ENGLISH COMPANYでも「行動科学」は取り入れられていますが、トレーナーがつかないSTRAILではさらに徹底していて、行動科学に基づく学習習慣化の方法について解説した動画コンテンツも提供しています。
「行動科学」はもっとも合理的に学習を習慣化できる方法論です。実際に、禁煙やダイエットといった一般的に挫折しやすい分野でも多くの成功例があります。
「行動科学」についての詳しい内容はこちらのインタビューをご覧ください。
豊富な学習コンテンツ
コンサルティング中は生徒の課題発見に集中するので、トレーニング方法を指導する時間はほとんどありません。
そのために補助プログラムとして、以下の豊富な学習コンテンツが用意されています。受講が必要なときには指示がありますが、自分の意志で何回でも自由に受講することが可能です。
学習コンテンツを順番に見ていきましょう。
学習コンテンツ1 - ネイティブの発音のルールを学べる動画コンテンツ
ネイティブの発音のルールの音声変化を学ぶための講座動画。単に母音や子音といった個々の発音ではなく、従来の英語教育では扱いの少ない「連結」「脱落」「同化」といったルールを重点的に学びます。
このルールを学ぶことで、リスニングの細かい音が聞き取れるようになり、リスニング力が飛躍的に向上します。
学習コンテンツ2 - 英語トレーニングメソッド解説動画
自習用の課題(ホーム・プログラム)として渡される「速読Reading」「シャドーイング」「ディクテーション・オーバーラッピング」などの学習の仕方について解説する動画をいつでも視聴できます。
速読Readingは単に英語を速く読むということではなく、ネイティブが捉えるように頭から語順どおり正確に英文を読み進める方法です。
速読Readingを学習することで、正しい英文の読み方の型が身につき、英文を効率よくインプットすることが可能になります。速読Readingのトレーニングには、シャドーイングやサイトトランスレーションといった通訳者を始めとした英語のプロが実施する練習法が多く含まれています。
単にインプット量を増やすだけでなく、アウトプットに繋がる重要な土台作りにもなります。個人的には、英語の上達を最も実感できるトレーニングではないかと思います。
学習コンテンツ3 - 認知文法を学べる動画コンテンツ
認知文法とは、ネイティブに近い感覚で英語を捉えるための英文法です。これによってネイティブと同じような感覚で英語を捉えるセンスが磨かれます。動画は全部で12回に分かれており、自分の弱い文法だけを個別に学習することも可能です。
学習コンテンツ4 - Listening Hacker
グループレッスンで学ぶ「ネイティブの発音のルールを学ぶリスニング基礎講座」の内容を反復練習し、知識を定着させるためのアプリです。
iOSやAndroidでもダウンロードが可能ですが、STRAIL生は有料版も無料で利用することができます。
入学金なしで受講できるグループレッスン
STRAILを卒業した人は、ENGLISH COMPANYが提供している以下の3つのグループレッスンを入会金なしで受講することができます。この3つは絶対に受講が必要なものではないので、STRAIL卒業後に興味のある人だけ受講すればよいと思います。
やり直し英語(180日で中高6年分の英文法をマスター)
無料動画コンテンツでも学べる「認知文法」をグループレッスンの中で学びます。トレーニング主体でレッスンは進められるので、認知文法の知識を実際に自分で使えるようなレベルにまで持っていくことが可能です。
ワンステップ上を目指すためのグループコース
英語でコミュニケーションができるようにするための土台をつくる、中級者向けのコースです。インプットとアウトプットをバランスよく鍛えることで、既にもっている知識を「使える」スキルへと昇華させます。
人を“説得する”ためのビジネス英語
上級者向けのアウトプットに特化したグループレッスン。ビジネスシーンでも通用する人を説得するための英語を身につけます。
単純にビジネスシーンで使う英語表現を増やすのではなく、どうやったら他人を説得できる話し方や発想ができるようになるかを重点的に学びます。
ある程度英語は話せるけど、自分の意見を英語で言えない、議論ができない、といった悩みをトレーニングを通じて解消していきます。
STRAILの場所
STRAILは現在、東京に3拠点と大阪に1拠点あります。
STRAILの新宿スタジオ
STRAILの新宿スタジオは都営新宿線新宿駅3番出口の目の前にある商業ビルの2Fです。
ルミネ新宿1からは西新宿1丁目交差点を渡ったすぐのところで、近くにはヨドバシカメラ新宿西口本店もあります。
駅からすぐの場所にあるので、近郊にお勤めの方であれば仕事終わりの自習にも通いやすい環境です。
スタジオ内は、木とレンガをふんだんに使って構成されていています。照明は薄明るく、スタジオ全体は落ち着いた雰囲気です。
30席の自習スペースと3部屋のコンサルティングルームがあり、15名ほどを収容できるセミナールームが1部屋あります。
STRAILのまとめ
STRAILのメリットとデメリットをまとめるとこのようになります。専属トレーナーがつきませんが、指導内容はENGLISH COMPANYとほぼ変わりません。
メリット
- 月99,000円と圧倒的に安い
- コンサルティングは週1回。通学時間を節約できる
- 学習コンテンツが充実
デメリット
- 専属のトレーナーがつかない
誰に向いている?
メリットとデメリットを考えると、STRAILはこのような人に向いていると思います。
- 正しい学習法さえ分かれば、自習でやっていける人
- 週2回スタジオに通えない人
- 費用を安く抑えたい人
無料体験授業に参加しましょう
STRAILは、自習が苦にならなければENGLISH COMPANYとまったく遜色ない効果があると思います。なにより価格がリーズナブルなのは本当に魅力的。
仕事でチャンスを広げるための英語スキルを身につけるには、3ヶ月プログラムのあともずっと勉強を続けなくてはいけませんよね。
自習を習慣化させる「行動科学」のおかげで自力で学習に取り組めるようになると、STRAIL卒業後も英語力を伸ばし続けることができます。
STRAILではオンラインの無料体験授業を実施しており、簡単に申し込みが可能です。私も実際に受けましたが、一緒に受講された方は、その日に申し込んだと言っていました。
もしENGLISH COMPANYとSTRAILのどちらがいいか迷っている場合は、まずは無料体験授業に参加されるとよいです。なぜならその場で個別に相談に乗ってくれるからです。
また説明会では、単にサービスの説明を聞くだけでなく、第二言語習得研究の効果を体感できます。速読Readingが取り上げられることが多いですが、知らない人にとってはそれだけで目から鱗が落ちると体験になると思います。