こんにちは、年の大半を外国のお客さんと旅する通訳ガイドのMarikoです。今回は、英語学習法のサマライズについてご紹介します。

英語学習法のサマライズ

英語で会話をしている時、相手の言葉はだいたい聞き取れているはずなのに、ふいに意見を聞かれて「あれ?何を聞かれていたのかな?」と焦ってしまうことってありませんか。

単語のリスニング自体はできてはいるのだけれども、話の内容が流れていっちゃってるんですよね。

また、話す英語がいつも短文になりがちで、論理立てて話す場面などに出くわすと、途端に自信がなくなったりしませんか。

これは、リスニングもスピーキングもある程度できるようになってきた段階でよく起こりやすい現象で、スピーキングの練習を強化したほうがいいというサイン。

そんな人におすすめなのが、要点をつかむサラマイズという英語学習法。この記事ではサマライズの効果的なやり方やおすすめの教材などをご紹介します。

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    サマライズとは?

    サマライズとは、

    まとまった英文を聞いて要点を英語で話す練習

    のことをいいます。

    サラマイズは日本語でいうと「要約すること」ですので、イメージはつかみやすいですよね。

    具体的には、30秒程度の文章なら2〜3文程度に。1〜3分くらいの長文やニュースなどを要約する時は、もとの3分の1程度を目安にまとめます。

    これは、リスニング力とスピーキング力がある程度できる中級者レベル以上の人に最適な学習法です。

    スピーキング力がまだ足りないかなと思う人は、リテリングという聞いた内容を自分の言葉で伝える練習から始めてみてくださいね。(くわしくはこちらの記事へ

    サマライズにはライティングを鍛える方法もありますが、ここではスピーキング力をアップさせるための効果的なやり方についてご説明します。

    効果的なサマライズのやり方

    英語学習法のサマライズ

    効果的にサマライズを行うためには、

    1. まとまった英文の音声を準備する
    2. 音声を聞き、最重要ポイントのみサマライズ
    3. 音声を1〜2度聞き、サマライズ
    4. 語彙の確認、シャドーイングなど
    5. 再度聞いて、サマライズ

    という順番で進めます。

    具体例を使って順番にご紹介していきます。

    まとまった英文の音声を準備する

    まずは、ニュース動画などの英文音声を準備してください。30秒〜1分程度のものからスタートして、徐々に長くしていきましょう。

    今回は、NHKワールドの音声ニュースを使って行った例をお話しします。

    タイトルは「Study points to severe shortage of foreign workers in Japan」※。日本の労働者不足を補うために期待されている外国人労働者について書かれた記事です。

    NHKワールド 公式サイト
    NHKワールド公式サイトより

    音声だけでなく、スクリプトや字幕があると答え合わせができて進めやすいです。また、速度調整ができる教材だと自分のレベルに合わせられて便利ですよ。

    音声を聞き、最重要ポイントのみサマライズ

    NHKワールド 公式サイト
    NHKワールド公式サイトより

    最初は音声を1度だけ聞いて、特に大切だと思うポイントを声にだしてサマライズします。聞き取れていないところがあってもOK。大きな流れをつかむことに集中しましょう。

    私は、

    Shortage of workers is becoming a severe problem in Japan. And we are also having problem to attract foreign workers to cover this shortage. (深刻な人手不足が問題となっていますが、それを補うための外国人労働者の受け入れもうまくいっていません)

    としました。

    この時点では具体的な数字などはなくてOK。数字を覚えようとすると、肝心の文章の大意把握がおそろかになりやすいんですよね。

    音声を聞きながら具体的なイメージとして描くことができると、記憶に残りやすくなります。今回私は働いている人の場面や表情を想像しながら聞きました。

    音声を1〜2度聞き、サマライズ

    数回聞いたあと、今度は本格的にサマライズしていきます。

    ポイントは、文章を聞きながら

    • 話の骨格
    • 例や補足説明

    振り分けをおこない、骨格だけを残すこと。これが自然にできるようになると文章が2分、3分と長くなっていっても怖くなくなりますよ。

    文章は暗記する必要はなく、むしろパラフレーズ(言い換え)をしながら頭の中のイメージを自分の言葉で話していくことが大切です。

    まずは、内容の主題を伝えます。ニュースの場合は冒頭にまとめが入ってくるので、そこを注意して聞くといいです。数字などはざっくりとで構いません。

    Researchers say that in 2030, a shortage of more than 600,000 foreign workers are estimated. Foreign workers are expected to cover the shortage of workers in Japan.(専門家によると、2030年には60万人以上の外国人労働者が不足するといわれています。彼らは日本の労働者不足を補うことを期待されている人たちです)

    次のパラグラフあたりでは、先ほどでてきた「60万人以上」の根拠となる研究結果についてくわしく説明しているのでカットします。

    そのほかにも、そもそも人手不足になった理由などについて話してますが、これも補足説明なのでカット。

    そして今の現状について話している部分が続きますが、ここは結論へいくためのつなぎの役割を果たしているため残します。

    Other countries are also seeking workers now. Therefore, people willing to come to Japan should decrease.(ほかの国でも人材獲得競争が始まっていて、日本に来たがる人は減っていくだろうとのこと)

    そして、文章の結論へと続きます

    Japan needs to create a society in which foreigners think they would like to settle.(日本は外国人が住みたいと思われるような社会を作っていく必要があります)

    元は200ワードくらいの文章でしたが、これで約60ワードと3分の1程度になりました。

    語彙の確認、シャドーイングなど

    スクリプトがある場合は、ここで初めて見てみましょう。気になった語彙の用法を調べて、何度か声に出して読んでみましょう。

    たとえば私はここで、

    • chronic(慢性的な)
    • labor shortage(人手不足)
    • hypothesize(仮定する)
    • cite(引き合いにだす)

    などを音読してみました。

    文章全体をリピーティングシャドーイングするのも効果的です。スピーキングの基礎力がしっかりついてきますよ。

    再度聞いて、サマライズ

    最後にもう一度サマライズを行います。

    先ほど新しく覚えた語彙を意識して使ってみることで、文章がワンランクアップします。今回は、「chronic」「labor shortage」などの単語を加えました。

    また、「but, however, for example…」など、ディスコースマーカーと言われる、文章の展開の目標となる単語を使って文章を整理してみるのもおすすめ。

    今回は、文の順番を入れ替えて however を使用することで、論理的な構成に変えました。

    Foreign workers are expected to cover the chronic labor shortage in Japan. However, researchers say that in 2030, a shortage of more than 600,000 foreign workers are estimated. As other countries are also seeking workers now, Japan needs to create a society in which foreigners think they would like to settle.

    最終的には50ワードほどになり、内容もスッキリとしました。

    サマライズの効果とは?

    サマライズの効果

    サマライズには、

    • 長文でも集中力が続くようになる
    • 英語を英語のまま理解できるようになる
    • 少々複雑な文も話せるようになる
    • 語彙や表現の幅が広がる

    などの効果があります。

    常に要点をつかみながらリスニングができるようになるので、長めの文章を聞いていても、迷子になりにくくなります。

    また、聞き取った英語をすぐに英語にするため、日本語を介さないで英文を理解するクセがついてきます。これはリスニングでもスピーキングでも、大いに役立ちますよ。

    また、サマライズは論理的な英文をつくる良い練習になります。新しい語彙やフレーズを意識して使うことで表現力の幅も広がっていきます。

    サマライズするときの注意点やアドバイス

    • 知らない単語が数個程度の文章でやろう
    • 長い文でもポイントは3〜4程度に絞る

    使う英文は、全ての単語が理解できなくてもOKですが、なんとなく予測できる程度の単語を使ったレベルのものを選ぶことが大切です。

    どんなに長い文章でおこなう時も、3〜4つのポイントに絞ることを心がけてリスニングすると、記憶にも残りやすく、構文整理の練習がしやすいですよ。

    サマライズはリテリングの上級編

    サマライズと同じようにスピーキング力を鍛えるトレーニングとして、「パラフレーズ」や「リテリング」などがあります。

    どれも、英文を聞いたあとに自分の言葉で言い換える学習法ですが、やり方や効果がそれぞれ異なります。

      内容 もとの文章の長さと比べて...
    パラフレーズ 1文ずつ、内容を変えずに自分の言葉で言い換える ほぼ同じ長さ
    リテリング まとまった文章を聞いたあと、自分の言葉で説明 少し短くなることが多い
    サマライズ まとまった文章を聞いたあと、自分の言葉で説明 短くなる

    サマライズと似ているのはリテリング

    1分くらいまでの英文だとリテリングをして、それ以上長いとサマライズを行うことが多いです。

    リテリングは流れに沿って伝えていく練習なので、会話文や物語文などが適してます。一方、サマライズはニュース映像などで行うとやりやすいです。

    使用する文章の難易度にもよりますが、リテリング→サマライズという順番でおこなうのがベストです。

    サマライズにおすすめの教材

    スーパーエルマー(初級〜上級者向け)

    スーパーエルマー

    TOEIC教材として人気のスーパーエルマー。1分くらいの英文音声がたくさん入っていて速度を変えられるため、サマライズビギナーには最適です。

    教材は初中級者用と中上級者用の2種類があり、1セット32,780円です。もっとくわしく知りたい人は、こちらの体験記事を確認してみてください。

    イングリッシュカンパニーモバイル(初中級〜上級者向け)

    イングリッシュカンパニーモバイル 公式サイト

    イングリッシュカンパニーモバイルは、話題の英語コーチングスクール「イングリッシュカンパニー」が運営する、シャドーイングなどができる本格的なスマホ英語学習サービス。

    週8本配信される日経Asiaとアルクのテキストを使って、シャドーイングなどと合わせてサマライズをしてみたい人におすすめしたいサービスです。料金は月3,278円〜。(体験レポートはこちらへ

    やさしい英語ニュース(中級〜上級者向け)

    やさしい英語ニュース 公式サイト

    プロの翻訳通訳者が運営している英語学習サイトのニュースページ。週に一回ほど、最新のニュース記事を使った通訳トレーニング学習教材がアップされています。

    スピードは少し早いのですがどのニュースも30秒ほどなので、何度か聞くことでサマライズ初心者でもカバーできると思いますよ。

    NHKワールドジャパン(中級〜上級者向け)

    NHKワールドジャパン 公式サイト

    NHKワールドジャパンは、NHKが世界に向けて日本からの視点を発信するメディア。ウェブのニュースページでは、日本やアジアを中心にした世界のニュースが配信されています。

    全てのニュースが英語音声つきではないのですが、最新のニュースの多くは音声がついています。長さは30秒〜2分程度。日本語で知っている話題を選ぶととっつきやすいです。

    VOA(中級〜上級者向け)

    VOA 公式サイト

    VOAは Voice of America の略語で、アメリカ政府が運営する国営放送。こちらにはドキュメンタリータッチのニュース映像がたくさん揃っています。

    少し長めなのですが、ストーリー性があって面白いので、世界の話題を学びながら学習したい人におすすめです。

    BBC Learning English(中級〜上級者向け)

    BBC Learning English 公式サイト

    こちらはイギリスの公共放送局が運営する学習者向けサイト。VOAと同様に、社会問題、経済問題などに関するドキュメンタリーニュース映像が多数掲載されています。

    各動画は3〜4分ほどありますが、英語学習者向けということもありスピードはゆっくりめ。生のブリティッシュイングリッシュに触れたい人におすすめです。

    まとめ

    サマライズは、英語中級者以上の人に最適な学習法で、ヒアリング力、スピーキング力のどちらも鍛えることができる学習法です。

    集中力がいる学習法なので、1回行うだけでも大変ですが、できれば同じ内容で2回、3回と続けてみてください。自分でも表現力がついてきたなと実感できるようになりますよ。

    ぜひ関心があるトピックスの音声をみつけて、楽しみながらチャレンジしてみてくださいね。

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    Mariko

    幼少期をイギリスで過ごし、大学では国際関係学を専攻。卒業後、旅行会社、秘書、グラフィックデザイナー、コンサルタントなどを経たのち、2016年より英語の通訳案内士に。外国人のお客さんと日本各地を旅しています。
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