英日翻訳家のTakaです。英語コーチングスクールのなかでもトレーナーの専門性の高さが評価されているENGLISH COMPANYで体験レッスンを受けてきました。

記事の目次

ENGLISH COMPANYとは?

ENGLISH COMPANYは2015年にスタートした短期集中型の英語トレーニングジム。関東と関西に多数のスタジオがあります。

大きな特徴は第二言語習得論(SLA:Second Language Acquisition)という「人間が母語以外の言語を習得するプロセスについての科学的な研究」をベースに英語教授を行っていることです。

短期間で成果を上げる生徒が続出し、現在は約500名が1~2ヶ月先の入会を待っているほど人気だそうです。

専属パーソナルトレーナーと二人三脚の90日間

基本の受講期間は90日間です。受講生一人ひとりを担当するパーソナルトレーナーには、大学で応用言語学や、その学問分野である第二言語習得論を専攻していたという方が多くいます。

受講生は90分x週2回、校舎に出向いてレッスンを受けます。トレーナーが自身の知識や経験を生かして受講生の課題を発見、それを克服するためのトレーニングメニューを提示して、一緒にトレーニングをしてくれるんです。

一般的なコーチング系スクールではこのトレーニングが週1回60分ということが多いため、2〜3倍の対面トレーニングが受けられることになります。

さらに自宅等での学習の継続をサポートするために、トレーニング受講日以外もLINEで毎日やりとりします。90日間、パーソナルトレーナーと二人三脚で英語習得の最短ルートを進みます。

上記の全レベル対応コース(90日)以外にも、グループレッスンがメインのコース、トレーニングを省略することで価格を抑えた「STRAIL」というサービスなどもあります。

大学教授と共に書籍の出版まで行う

第二言語習得論を実際の教育現場に落とし込んでいるENGLISH COMPANY。なんと大学教授と共同で書籍も出版しています。


田浦秀幸教授との著書

学習継続のための科学的アプローチ

受講生の学習継続が容易になるように「行動科学」という科学的アプローチを活用しています。詳しくは、岡代表とのインタビューをご覧ください。

料金は3ヶ月で561,000円

入会金が55,000円、1ヶ月分の受講料が187,000円です。一般的な90日間プログラムの場合、3ヶ月の受講料は561,000円(税込)になります。

分割払いであっても、3回までであれば手数料はかかりません。

オンラインサービスもスタート

2018年6月、オンラインによる遠隔受講のサービスがスタート。これによりスタジオに通えない遠方の方や、海外にお住いの方の受講も可能になりました。

受講形式はオンラインのみの受講、もしくは対面とオンラインを週1度ずつ受講するという2パターンがあります。

卒業生のためのシャドーイングプログラム

コース修了後も英語学習が継続できるよう、シャドーイング・プログラムを用意(会員制継続プラン「EC Prime」)しています。

教材はウォール・ストリート・ジャーナルのニュース記事(時事英語)を使用。毎週5回配信されるこのニュースをシャドーイングすると、オンラインでトレーナーがフィードバックをくれます。

フィードバック月10回までのシンプルプランは月19,800円、そのほか自習スペースが利用できたりフィードバック回数が無制限になったりするプランもあります。

横浜スタジオに行ってきました

横浜スタジオは、2017年10月にオープンした比較的新しいスタジオです。横浜駅東口から徒歩6分ほどの高島ビル7Fにあります。内装はアメリカ西海岸にあるおしゃれなカフェのような雰囲気です。

また驚くべきことに仕切りが一つもなく、いわゆる「教室」がありません。レッスン中はトレーナーと受講生が1つの机を使いますが、仕切りがないため他のレッスンの様子が分かる状態になっています。

これも第二言語習得研究の情意フィルター(アフェクティブ・フィルター)という考え方を元に意図的に設計されたもので「人前で英語を話すのが恥ずかしい」という心理状態を克服するための工夫です。

また個室を作るための余計なコストがかからないため、代金を上乗せする必要もなくなっています。

無料体験レッスンを受講

さっそく無料体験レッスンを受けました。担当は青木さん。以前はENGLISH COMPANYでトレーナーをされていましたが、現在はデジタルマーケティングを担当されています。

日本で生まれ育ち、高校は文部科学省からスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール(SELHi)の指定を受けた学校で英語を重点的に学ばれました。

卒業後はアメリカの大学で4年間経営学やマーケティングを専門に勉強。留学中にネットでENGLISH COMPANYを見つけ、自身の培ってきたスキルや専門性を活かせる場所として大学卒業後に入社されたそうです。


トレーナーを務めてくれた青木さん

今回は大きく分けて2種類のレッスンを体験しました。

  • ネイティブの英語の捉え方を理解
  • 課題を発見するための速読Reading

ネイティブの英語の捉え方を理解

1つ目は文法レッスン。ここでは、従来の学校で習う文法とは一味違う「認知文法」を教わりました。認知文法とは「ネイティブが英語を捉えるようなイメージで英語を理解する」ための文法です。

例えば、次のように現在完了形(「have+過去分詞」)が使われている文章があります。

The car has broken down.

私たちは現在完了形には「完了」「経験」「結果」「継続」という4つの意味があると習いました。

そのため従来の学校文法でこの文を理解しようとすると、この4つのいずれの意味(訳)に当てはまるか考えなくてはなりません。

認知文法では「語が持っているコアなイメージ」を意識します。現在完了形は、形に注目すると「haveと過去分詞が並んでいる」ということでしかありません。

have(現在)は「(今)もっている」というイメージ、過去分詞には「〜しちゃっている」という「完了」のイメージがあります。

今回出てくるbrokenはbreakの過去分詞なので「壊れちゃっている」ということ。これを合わせると「has broken」は「現在、壊れちゃっている状態を持っている」になります。

要するに車は現在壊れている状態だということですね。実はこの「現在、壊れちゃっている状態を持っている」がネイティブが持つ現在完了形のイメージ。

これが理解できると現在完了形をわざわざ4つの意味に分類する必要がなくなります。

文字にするとかえって複雑に見えるかもしれませんが、実際にトレーニングすればすぐに身につくことです。

課題を発見するための速読Reading

2つ目のレッスンでは『速読Reading』というトレーニングを行いました。目的は英文を語順どおりに頭から「かたまり(チャンク)」で捉えることにより、読むスピードをあげること。

文意を英語の語順通りに捉えることができれば、リスニングの際にも聞き取った音声をそのまま理解することができるようになるので、速読のトレーニングでありながらリスニング力の向上を図ることもできるそうです。

この速読Readingはリピートや音読、暗唱など様々なメニューを組み合わせた約30分のトレーニングです。

トレーナーはこのトレーニングを通じて受講生の弱点を分析し、言語習得における課題を発見。そしてその受講生が優先的にクリアすべき課題に焦点を当て、最適なトレーニングを提示します。

ここから速読Readingの詳しい方法を紹介します。

約30秒の音声を聴く

まずは30秒ほどの音声を聞きます。内容は「ビジネスシーンにおける電話でのクレーム対応」でした。私の場合、1回目に聴いたときはほとんど理解できず、次のようなトレーニングを行いました。

単語をリスト化してインプット

音声に出てきた単語について、瞬間的に意味が出てくるようにするトレーニングです。

単語リストの片方を隠し、英語を見たら日本語の意味が即座に出るように発声。今度は逆に日本語の意味を聞いたら即座に英単語が出るように練習します。

そのあとで再度、音声教材を聴き直しました。すると「あれ、この単語なんだっけ?」という引っかかりがなくなり、だいぶ聴きやすくなりました。

英文をカタマリごとに理解するチャンク・リーディング

次に行ったのはチャンク・リーディング。英文をカタマリごとに理解するためのトレーニングです。つまり単語ごとに理解するのではなく、意味のカタマリで区切って理解します。

これができるようになると英文の処理能力が高速化し、英文を頭から理解できるようになり、リスニング力が大幅に向上します。

見た瞬間に日本語訳が出るようにするサイト・トランスレーション

次はサイト・トランスレーション。チャンクを見た瞬間に、そのチャンクのイメージを思い浮かべられるようにする訓練です。これは同時通訳者も行うトレーニングを少しアレンジしたものです。

チャンクのイメージを深めるリード&ルックアップ

仕上げとして、文章の一部をわざと消してあるチャンクを使い、英文を読み上げます。

単語が虫食い状になっているので、文章を覚えないと発話できず、結果として単語や文構造、意味内容を把握せざるを得なくなります。このトレーニングを繰り返すと、チャンクを捉える感覚が鋭くなってきます。

最初は1つか2つの単語が欠落した文章を読み上げますが、徐々に欠落した単語数が増え、最後は完全に何もない状態で読めるようになるまでトレーニングを行います。

チャンクの型を身体にしみこませていくことで、自分で発話する際もチャンク単位で英語を口にできるようになる効果もあるそうです。

もう一度、音声を聴いてみる

ここで最初に聴いた30秒の音声教材を聴き直します。するとびっくり、英文を正確に理解しながら、かなり細部まで楽々と聴きとれるようになりました。

さらにだめ押しで、倍速(1.5倍)で同じ音声を聴きました。スピードは速いですが、それでも容易に意味が取れるようになっています。

そのあとで通常の速度に戻して聴くと、音声がゆっくり聴こえ、さらに楽に聴きとれるようになっていました。

最後にシャドーイング

最後に同じ音声を使ってシャドーイングを行いました。シャドーイングとは「聴こえた音声のあとを、1秒くらいの間隔を空けて発声してついていくトレーニング」です。

基本的には文字に頼らず聴力だけを使い、聴こえた音をそのまま再現します。こうすることで音声知覚能力が上がり、リスニング力が向上します。

私の課題と克服法は?

以上のトレーニングを実施し、私がもらった課題は次のようなものでした。

音声変化のルールを覚え、音声処理の負担を減らす

英語には「単語と単語が繋がったときに起こる音声変化」があります。例えば「on a desk」。ネイティブは通常「オン・ア・デスク」とは発音せず「オナ・デスク」のように発音することが多いようです。

これは「連結」と呼ばれる発音ルールですが、こういったルールが英語には大きく分けて5つほどあります。これを覚えることで「英語の音そのものを正確に聞き取り、単語を聴覚的に把握する能力」が向上します。

チャンクごとのイメージを深める

私には、聴きとれる単語だけを拾い、それを繋ぎ合わせて意味を理解しようとする癖がありました。そこで英文をチャンクごとに理解するためのトレーニングを教えていただきました。

特にコンテンツ・シャドーイングという(音声を意識するのではなく)意味を意識して行うシャドーイング練習を勧められました。また英語のリスニングと人の記憶の関係について、興味深い話も聞きました。

人の脳には一時的に記憶を保持するワーキングメモリーと呼ばれる機構があるそうです。ワーキングメモリーが一度に処理できる情報量は限られています。

例えば音声処理の段階で脳に負担がかかりすぎると、ワーキングメモリーが限界に達し、英文の意味を理解することにリソースを使えなくなってしまいます。

私の場合30秒の音声教材を聴いたときに、いくつかの単語が聴きとれませんでした。これは音声の処理に認知資源(リソース)が取られやすい状態。そのため意味の処理にまわすリソースが不足して、だんだん文の意味がとれなくなっていました。

音声を楽に聞けるようになり、チャンクごとに意味処理ができるようになること。そうするとワーキングメモリーの負荷が低下し、容易に英語が理解できるようになるそうです。

ここまで論理的かつ詳細に一人ひとりの弱点を分析し、それを克服するための方法を提示してくださることに感銘を受けました。

予備校としての実績、トレーナーの方々の幅広い知識と経験、これらが一緒になってイングリッシュカンパニーの質の高いサービスが成り立っていると感じました。

岡健作代表にインタビュー


ENGLISH COMPANY 岡健作代表

Q:ENGLISH COMPANYの設立の経緯について教えてください。

A:ENGLISH COMPANYは2015年5月末に、短期集中型英語トレーニングジムとして設立されました。運営会社である恵学社は教育ベンチャー企業で、2010年から医学部・難関大学受験専門の予備校を運営しています。

言語習得の科学「第二言語習得研究」を大学院で修めたメンバーが当初から参画し、科学的なアプローチに力を入れてきました。

予備校では偏差値40台からの京都大学合格、偏差値100を超える生徒の誕生、3か月で偏差値15以上アップなどの実績が出たことから、社会人向けにスピンアウトしたいと思いました。

それで生まれたのが「StudyHacker ENGLISH COMPANY」です。

Q:「StudyHacker ENGLISH COMPANY」にはどういった意味が込められているのでしょうか?

「StudyHacker ENGLISH COMPANY」は、StudyをHACKする、つまり科学的な方法で学習を効率化するという意味です。

努力や根性でスパルタ式に頑張るのではなく、スマートに学習していこうという思いが込められています。ENGLISH COMPANYはその英語部門です。

Q:なぜ「英語の学校」ではなく、ジムなのでしょうか?

A:英語の「知識」に加えて、それを実践するための「技能」がなければ、英語を用いてコミュニケーションをとることは困難です。

学校教育、とりわけ大学受験を目的とした教育において一定の「知識」を得ているはずのビジネスパーソンが、英語を聞いたり話したりすることに困難を感じるのは、この「技能」を身につけるためのトレーニングが不足しているからです。

ENGLISH COMPANYは『技能習得のためのトレーニングを提供する場』であるという意味を込めて、ジムを名乗っております。

日本はEFL環境(English as a Foreign Language環境)、つまり日常生活において英語を使用していない英語学習環境です。

このような環境下では、意図的に負荷の高いトレーニングや明示的な文法学習を行うことでインプット(やアウトプット)の不足を補うことが効果的です。

日常生活であまり身体を動かさない人がスポーツジムで高負荷のトレーニングを行うことに似ていますね。その意味では、ジムという表現はぴったりではないかと思っています。

Q:「第二言語習得研究」について詳しく教えてください。

A:第二言語習得研究とは、人が第二言語(母語以外の外国語)を身につけるプロセスやメカニズムを研究する学問です。

1960年代から盛んに研究が行われてきました。第二言語習得研究の知見を利用すれば、どのような順序で英語を学べば効率がよいかというのが分かるようになります。

第二言語習得研究では、言語習得は以下のように学ぶのが効率的とされています。

  • 知識(文法や語彙)→ 受容スキル(読む・聞く)→ 産出スキル(書く・話す)

第二言語習得研究は、言ってみれば科学的根拠に基づく英語学習の地図のようなものだと言えます。

ENGLISH COMPANYのパーソナルトレーナーは、この分野の知識を持ち、この「地図」をベースにしながら、表面化している受講生の課題を詳細に分析します。

そして優先的に解決すべき箇所に対して有効なメソッドを用いてトレーニングやカウンセリングを行います。

Q:他のコーチングスクールとの違いは何でしょうか?

英語教育に関する専門性、トレーナーの専門性が異なります。ENGLISH COMPANYの母体である恵学社は、当初から第二言語習得研究の専門性をもったスタッフを擁する「教育の会社」です。

大学教授と一緒に書籍を出版するなど、アカデミックな部分での専門性には大きく差があると考えています。

さらにその専門性の高さから、大学や大学院で応用言語学や第二言語習得研究を学んだスタッフが今も続々と入社しています。

私たちは「自分は英語ができる、だから教えられる」「自分はこうして学んだ、だからこの方法で教えたい」「第二言語習得の本を何冊も読んだ」という程度のトレーナーを英語教育の専門家とは呼びません。

また短期集中型のスクールの多くは「短期間だから1日の学習時間を増やす。そのためにカウンセリングをする」だとか「モチベーションをキープする」ということに力点を置いていることが多いようです。

ENGLISH COMPANYはStudy Hackerという名前を冠する通り「科学的な知見をベースにStudyをHACK。学習の効率を上げ、学習時間を減らす」ということを重視しています。そのために必要なのが高度な専門性です。

実際ENGLISH COMPANYには日々多くの他社の方が隠密で偵察に訪れ、そのノウハウを参考にしようとしています。たくさん勉強すれば成果が出やすいのは当然ですが、それは英語教育サービスの本質ではありません。

それなら、怖い人が脅しながら勉強させればよいことになってしまいます(笑)。続けさせる方法が「脅す」でなくて「励ます」や「カウンセリングする」であっても、それは英語教育の本質ではありませんよね。

もちろんたくさん勉強することがダメだと言っているのではないんです。勉強量はとても大切です。ですがまずは質を高めた上で、量をこなした方が良いのは当たり前のことです。

私たちがもともと事業を始めた難関大受験の世界でも、医学部や難関大学に「勉強量」だけで合格することは難しい。

なぜならライバルもみんなたくさん勉強しているからです。だとすれば内容や質を向上させる必要がありました。社会人が勉強するときでも同じこと。量をこなす前提として、質が重要なのです。

最後にコーチングという部分についてですが、きめ細やかなコーチングとカウンセリングを行うためには、大前提としてティーチングスキルや知識が不可欠です。

「教える知識がないけれど、コーチングならできる」ということはあり得ません。そもそもまともな教育機関で、カウンセリングやコーチングを行わないところなど存在しません。

塾や予備校で、面談をしないところ、生徒に宿題を課さないところなどないのです。実際に対面で教えながら、言語化しにくい部分まで含めて受講生の様子を感じ取ることでわかるものもあります。

テストや聞き取りだけで見える部分は極めて限られています。ですから、ティーチングをしないコーチングスクールがあるとすれば、従来型のスクールからティーチングという重要な要素を無くしただけと考えています。

ENGLISH COMPANYは、そう言った意味でコーチングスクールだとは考えていません。

Q:ENGLISH COMPANYはどういった方に向いていますか?

大前提としてENGLISH COMPANYは、英語技能習得のためのトレーニングを提供するパーソナルジムですので、あらゆるレベルの方に向いています。

一人ひとりに合わせた指導、カウンセリングを提供します。独学なら1~2年かかるくらいの進歩を90日で達成するのがトレーニング成果のイメージです。

ただ初心者レベルであれば、独学でもかなりの効果が出るので、正直なところパーソナルトレーナーをつけるのはもったいないかもしれません。

単語などの基礎的な知識が大きく抜けている方は、まずはご自身でその部分を復習されてから受講されるか、価格を抑えたグループレッスンの「やり直し英語コース(5万円/月)」の受講をお薦めします。

逆に十分な基礎力をお持ちで、さらに英語でのスムーズなコミュニケーション力を伸ばしたいという方はかなり高い効果が見込めます。

そのために、こちらも価格を抑えたグループレッスンとしてアウトプットプログラムを用意しています。

Q:期間を90日間と限定されていることにも科学的な根拠があるのでしょうか?

90日で完成させるというわけではありませんが、90日あれば確実に大きな変化を感じていただけるので90日としています。独学であれば1〜2年で感じる効果を3ヶ月で達成するのが基本的な方針です。

Q:日本人学習者がよくつまずく点を教えてください。

日本人学習者だと対象が広すぎるので「大学受験を経験し、それなりに英語も勉強してから社会人になった。その後しばらく英語から遠ざかっている。」という方に限定してお話しします。

いわゆる「受験英語」という形で学習を進められてきた方たちですね。日本の学校英語教育は「訳読中心主義」という特徴がありますから、文を訳しながら読む、文法は日本語訳との対応関係で理解する、という癖がついています。

これは文を正確に翻訳するという点では優れていますが、一度日本語を介して理解する分、どうしてもスピードが落ちてしまいます。

そのため文を素早く読むことを苦手とする方が多いようです。それが原因でリスニングも苦手な傾向があります。訳しながら聞くのでは追いつけるはずもないので、当然のこととも言えます。

Q:そういった方にはどういった学習が適していますか?

基本的には個人の課題に基づいたアプローチを取る必要がありますが、訳読が癖になってしまっている方に効果が出やすいのはイメージをしながら行う音読トレーニングです。

ただ声に出して読むだけでなく、内容をイメージしながら音読します。そのイメージ化に役立つのが先ほど体験レッスンでお見せした認知文法ですね。

英文をイメージできるようになったら、できるだけリズムよく読むようにしましょう。音声を認知し、内容理解のプロセスを高速化する。

そうするとリーディングやリスニングでスムーズに内容を理解できるようになります。実は「音読」「シャドーイング」「認知文法」など、これら一つひとつの学習法は決して特別なものではないのです。

そのやり方はちょっとネットで調べればたくさん出てきます。コモディティ化していると言ってよい。重要なのは方法そのものではないんです。

むしろ今どこに課題があるのかということを正確に見つけることこそが重要です。それさえ正確にわかれば、適切にアプローチすることで、その課題は乗り越えられます。

90日のトレーニング中、効果的にアプローチすれば当然課題は移り変わっていきます。トレーナーはその課題の移り変わりを見逃さず、トレーニングの内容を随時変更していきます。

Q:モチベーションに頼らず学習を習慣化するための工夫はありますか。

まずモチベーションと学習継続には関係がないことを理解する必要があります。ENGLISH COMPANYの習慣化のしくみは「行動科学」という学問に基づいています。

石田淳さん(ベストセラー「続ける技術」著者)の会社である「ウィルPMインターナショナル」様のコンサルを受け本格的に取り組んでおり、思いつきやちょっとした工夫をベースにしたものとは一線を画します。

ここも科学なのです。例えば「GRITカード」というものがあります。これは隙間時間を使って効率よく学習していただくための工夫の一つ。

GRITカードには15分単位で、いつ、何を勉強するか書く欄があります。ここにあらかじめ勉強する内容と開始時間を書いておきます。

あらかじめ決めておくことが重要です。そうすると朝の歯磨き時間、通勤時の電車の中、会社の昼休みなどを有効に活用できるようになります。

よく隙間時間を使おうと言われますが、隙間時間の活用はあらかじめ計画しておかないとうまくいきません。

はじめは1日15分x4回分のカードで始めますが、慣れるにしたがって回数を6回、8回と増やしていくこともあります。

また毎日LINEでやりとりをし、やりとりそのものを継続的に行うことに設立当初から取り組んでいます。

その他には使用する教材を数ページだけコピーして特製ファイルに入れてお渡ししたり、お風呂で音読ができるよう入浴剤と一緒に音読プリントをジップロックに入れてお渡しするなど、とりかかるハードルを下げるよう工夫しています。

※「行動科学マネジメント」は(株)ウィルPMインターナショナルの登録商標です。

Q:ENGLISH COMPANYについて、よく誤解されることは何でしょうか?

2点あります。まずひとつ目は「科学的」という言葉が、よくある「マーケティング的な謳い文句」だと思われてしまいがちなところ。

ENGLISH COMPANYは英語教育の専門家集団であり、表面的に「科学的」という言葉を用いているわけではありません。ふたつ目はTOEIC専門のスクールだと思われているところです。

ENGLISH COMPANYは成果を数値で客観的に示すためにTOEICの結果を参考にしていますが、TOEIC対策だけを専門に行っているわけではありません。

Q:2015年のスタート以来、ENGLISH COMPANYがもっとも進化した点はどういったところでしょうか?

トレーナーの熟練度、第二言語習得研究を元にした課題発見の精度、課題解決アプローチの正確さなどが増しました。

専門的な知識を持つトレーナー同士のノウハウ共有により、現場レベルのティーチング技術や、知識の厚みが大きく向上しています。最近では開始2か月で結果が出る受講生も増えてきました。

Q:岡代表が描いているENGLISH COMPANYの未来について教えてください。

科学的で効率のよい英語学習の方法を、できるだけ多くの方にお伝えできればと考えています。

努力や根性、また属人的な成功体験だけに依拠した学習法を排し、先進的でスマートな学びを広げていく拠点になれればと考えています。

わたしたちは教育の会社で、正直なところビジネスが得意とは言えないかもしれません。

それでもこれだけ専門性の高いメンバーが揃っている以上は、彼らが活躍でき、ユーザーに還元できる環境を作っていかなければと思います。

Q:ENGLISH COMPANYについて、もっとこういうところが伝わって欲しいという点は何でしょうか?

繰り返しになりますが、英語教育の専門性が非常に高いということです。

体験を終えて

青木さんによるトレーニングと岡代表とのインタビューを通じて感じたこと。

それは科学的な知見をベースに教育現場で確実に成果を積み上げてきた深い自信、そして現状の日本の英語教育環境を変えたいという情熱です。

ホームページでも述べられてる通り、ENGLISH COMPANYは新しい英語学習方法を開発しているわけではありません。

ある程度英語を本気で学習した経験がある方なら、試したことがあるか、聞いたことがあるような方法が大半だと思います。

ただ英語に限らずどんなことでも、人が何かを学ぶとき、自分が正しい道を歩いているか、進んでいる道に問題はないかということは分からないもの。

自分の判断で闇雲にあれこれ試して遠回りするよりは、その道のプロに尋ねた方がその何倍も速く進めるはずです。そういった意味でENGLISH COMPANYは最善の選択の一つのように思えます。

みなさんもぜひ無料コンサルティングに足を運んでみてください。

ENGLISH COMPANYの公式サイト