日本人の英語がヤバイ、英語教員の英語もヤバイ。良く言われている事です。
以前私が受けたCELTAコースの内容はとても実践的で、費用対効果からしても英語教員が取得するのは英語力不足への対策として有効だと思っています。
しかし日本での知名度の低さと1ヶ月缶詰という条件から敬遠されています。個人的には40才以上の普通の高校の英語教員には、これを受けて欲しいと思っています。
また、若手の教員にも、是非受けて欲しいと思います。教員として30年以上仕事をするのであれば、土台となる英語力が高いに越したことはありません。
1年基礎を磨くだけでも大きな変化になります。逆に年を重ねるに連れて自分の勉強時間を取れなくなります。
現場では、40人の生徒に座学で教えるというかなり無理な環境設定でも、諦めずに工夫を凝らし、より実践的な英語力を生徒に付けさせようと努力をする教員もたくさんいます(しない教員もたくさんいます)。
一度日本で教員として就職しても、他の選択肢もあります。私の場合は23才の時、半年間英語を本気で勉強してこの資格を取得しました。
この資格が直接雇用に結びつくかといえば、そうはなりません。ですが力さえあれば、帰国しても仕事はあると思います。
または日本にこだわらなくても、能力があれば日本人英語教師でも海外で英語を教える事はきっと可能です。その多様な選択肢を得る第一歩として、CELTAを検討していただけると嬉しいです。
世界中で英語講師になれる国際資格CELTAとは
ノンネイティブだから教えられることもあるはずです。英語教師のパスポート、それがCELTAです。10年前にこれをとったときには「世界中どこでも食べていけるように」というのが私の中でかなり大きな理由でした。
それを言うと、知り合いから「何言ってんだこいつ」という感覚で見られましたが、3.11以降、こういった見解はなくなりました。
TOEIC820の英語教員がCELTAを目指した理由
子どもは残酷な程に遠慮がないとはいえ、今から振り返ると自分に力がなかったのでこれが起きたのだと思っています。
しかし、ツイッターではもっと酷い例がいくつもある、という話もありました。自分が英語の教師をしていて先輩から言われた事で「生徒に依存する教員になってはいけない」というのが強く印象に残っています。
つまり、この生徒ならOK、このクラスならOK、というのはプロとしてはマズイだろう、という事です。どんな環境でも一定の成果を出せる、それがプロ。
バンコクの英会話学校でTOEIC820を900以上にした私の方法
お金の価値は相対的で、時給1000円は高校生にとっては高いけど、大企業の正社員からすると低いです。
同じ値段を払っても得られるサービスが国によって違うなら、手持ちのリソースを最大限に活用するにはどうしたらいいか?と考えて出した答えがCELTA取得+英語勉強し直しのためのバンコク留学。今でもこの選択は間違っていなかったと思います。
英語の教え方を学ぶ! CELTAコースの準備とその内容
photo by Langara College
日本の英語教師は、就職した瞬間半ば「あがり」となる。もちろん職場での苦労やOJTでのトレーニングもあります。
しかし英語力の向上という点では、手を抜こうと思えばいくらでも抜ける仕事になります。ここで紹介したテキストを読むだけでも、大小様々な気づきが生まれます。
創造性は、異質なものとの出会いや、そのエッセンスを取り込むところから生まれる。大事なのは、食わず嫌いをせず、とりあえずやってみることではないでしょうか。
英語教師としてネイティブが常にベストではない理由
photo by Jirka Matousek
ネイティブからならって上達するのは、できればTOEIC800以上、最低でもTOEICで730は必要です。そこから下の場合、特に500を切るような場合だと母語での説明の方が効率が良い場合があります。
もちろんバイリンガルがベストですが、そうでない場合にネイティブの英語を聞いて、分かったフリをしてしまい、結局時間の無駄になりかねません。
英語ネイティブ、英会話スクールの勤務について本音を語る
日本人の英語学習における根本的問題は、受身の姿勢だと思う。文化的に無理、恥ずかしい、できない、と理由を作ることはいくつでもできます。
でも、英語ができなくて困るのは講師ではなく、お金を出して受講している自分自身。100円払って20円分しか商品をもらえないのに払い続けるのは、やはり異常だと思う。賢く主体的に最大限利用するべきだ。
学校の英語教師はどのように授業を行うべきか
ウィリアム・アーサー・ワード(19世紀の英国の哲学者)
凡庸な教師はしゃべる。良い教師は説明する。優れた教師は示す。偉大な教師は心に火をつける。
偉大な教師からすると私の授業はまだまだです。でも改善しようという意思があれば必ず技術的には向上するし、学ばなければいけないという気持ちも出てくるはずです。
先生が語らない日本の学校教育の裏側
「先生が英語できないなんて終わってる」というのは簡単。「自分が英語ができないのは、自分が勉強をしなかったのが悪い」というよりも「先生が悪い」と言う方が楽。
でも、教員を指弾することでこの問題は解決しません。むしろ親が「あの先生がダメ」というと、教員のただでさえ弱い権威が更に失われる結果につながります。
大事なのは、教員が「教える」事に集中してその技術を磨くことに魅力を感じ、自分の上達にプライドをもてる環境づくりではないでしょうか。
英語教師に必要な英語レベルはどのくらいか
教員の英語力、理想は全員がネイティブ並み。無理なら900か800か、最低730か。でもその数字に明確な根拠はありません。
日本の普通の学校で普通に教師をする上で、TOEICのスコアが高いことがどれだけ役に立つのか、という点を考えてみました。
考えるべきは現状をどう活かすか、そして現状からどのように底上げするか、というシンプルな問いだと思います。
入試を変えれば日本の英語教育が変わる!
全国津々浦々の中学・高校ではほぼ毎週、学校の英語教師が集まって「英語科会」をしています。学校内の英語科関連の事務仕事などに関する話し合いの場です。
一度で良いので、ここで是非「あなたは入試でTEAPを導入することに賛成ですか?反対ですか?理由と共に400字程度の英語で意見を述べなさい(時間は30分)」というテーマで全英語教員に論文を書いて欲しいと個人的に思っています。
まともな英語論文になっていない場合は、TEAPのライティング指導ができないので、フィリピンやバンコクでの修行をおすすめします。