アジア就職

こちらは「英語が出来なくてもなんとかなった! 私のキャリア - 世界一周旅行編」の続編です。

さて、外資系IT企業、日系グローバル製造業などなど、日本で10年以上働いてきたもりぞおさん。ちょっと日本で働くのに飽きてきました。

だったら海外で働けばいいじゃん!ってことで、海外就職活動をはじめてみることにしました。

不況の欧米は、厳しい!

しかし、2011年の夏頃の状況では、アメリカやヨーロッパ、オーストラリアなど先進国での就職は非常に厳しいことがわかりました。仕事がある/ない以前に、問題はビザです。

不況により失業率が上がっている欧米先進国は、自国民の雇用を少しでも守ろうと、外国人労働者に対する労働ビザの発給を厳しくしており、日本人である我々にとって非常に厳しい状況になっているのです。

そこで、私が目をつけたのが、不況知らずの経済成長まっただ中のアジア。Webで調べてある程度あたりをつけた上で、会社を辞めて現地に渡航し調査をしたところ…ビンゴ!そこには、たくさんのチャンスがありました。

アジアの多種多様な選択肢

アジア海外就職の魅力は、選択肢が非常に幅広いところ。

シンガポールや香港で、アジア全体を管理するようなグローバルな仕事から、タイやインドネシアで現地のビジネスを管理するローカルな仕事まで、自身の経験やスキルに基づいた様々な仕事があるのです。

もちろん、求められる英語力も多種多様。

「英語が読めない奴は絶対に来るな!」と言わんばかりに、求人票に細かい文字(もちろん英語)で職務内容がびっちり書き込まれた外資系企業の求人もあるのですが、日本人が就活する場合、9割くらいの求人は日系企業になります。

ほぼ日本語だけで進む就職活動

この日系企業に応募する方法ですが、

  1. 現地にあるRGF(リクルート)やテンプスタッフなどの日系の人材会社に登録
  2. 上記人材会社のサイトから日本語の履歴書・職務経歴書、英語のレジュメをアップロード
  3. 人材会社から案件紹介を受ける
  4. 求人票を見て応募する
  5. 書類審査に通ったら、国際電話もしくは現地での面接を受ける

という流れになります。

この1-5のステップ、ほぼ全てが日本語で行われます。下手すると、一言も英語(および現地語)を話さなくても内定がとれてしまうこともあります。

TOEICでいうと600点?求められる英語力

とはいえ、全ての仕事がそんなわけではありません。日系企業であっても英語力が判断される場合も多々あります。

「求められる英語力はどれくらいの場合が多いですか?」と現地の人材エージェントに聞くと、シンガポールを除く東南アジア各国では「600-700点くらいかな…」と答えてくれます。

ただ、この歯切れが悪いのは、重視されるのはTOEICの点数ではなく、実際に英語でコミュニケーションが出来るかだからです。

多くの場合、日本語で日本人と面接している途中で、「ではちょっとここからは英語で…」と言って面接官が現地人に変わります。

そこで、今までの職歴やなぜこの国で働きたいのか、その他雑談を10分くらい英語で話す事になります。

見られているのは、「英語で投げかけられた質問を理解しているか」「質問の対する答えを完結に伝えられるか」というコミュニケーションの基本の2点です。

流ちょうなアメリカンイングリッシュではなく、ジャパニーズイングリッシュで…

この際に、綺麗な発音や正しい文法は求められません。

ある国での面接の際には、日本人の担当者に「これから話しをする彼女は、流ちょうなアメリカンイングリッシュだと聞き取れない場合があるので、ジャパニーズイングリッシュで話した方が通じると思います」などと言われたこともあります。

もちろん、英語が上手ければ上手いほど、選択肢が広がります。上記の外資系企業にも挑戦出来ますし、オーストラリアの場合は、高い英語力と現地が求める職務経歴・学歴があれば2013年現在でもビザの取得は可能です。

しかし、「完璧な英語が話せるようになるまで外に踏み出せない」と言って足踏みをしているだけでは、道は開けません。

現地で足りないと感じた時に、キャッチアップする努力をすることを前提に、まずは今ある英語力でチャレンジをしてみるという思い切りを持ってみてもいいかもしれません。

少なくとも、TOEIC600点程度の人でも選択肢は開かれています。この程度の英語力で海外チャレンジ出来るなんて恵まれた環境にいるのは、日本人くらいだと思います。興味がある方は、是非チャレンジしてみて下さい!