このページの目的
「話す」ための応用トレーニング―パターンプラクティスで英文の一部を変えて口から出すトレーニングをすることで瞬発的に正しい英語が口から出てくることを目指す
応用範囲の広い例文を使ってトレーニング
ここから応用トレーニング編に入っていきます。
「話す・書く」の1回目で、トレーニングに一番いい方法は①「簡単な英文」→②「英文の応用を広げる」というやり方、というお話をしました。
日常会話でよく使われる「いくらでも応用の利く」文例から覚える!そして基本の例文でパターンを覚えたら、あとはそこからどんどん応用を広げていくトレーニングをする!
・・・ことになります。
今回はその最初のステップとして、パターン・プラクティスを紹介します。これは英会話学校でもよく行う方法で、瞬発的に基礎的な英文を作るトレーニングです。
Pattern Practiceにトライ!
ここでは『中学レベルの英単語で・・・』の1冊目(ペラペラ話せる本)を使って説明していきます。が、ここで紹介しているどの教材でもこれは使える方法です。
もともとこの本は説明→パターン・プラクティス、という構成ですが、さらにこのパターンを応用して、あなた自身の状況に置き換えて言葉として口から発するトレーニングをする、というのがここの目的です。
やり方は、ごく簡単。たとえばパターン1~5までの「I」で始まる文章について、実際の自分の状況にあてはめて、例文を応用して言ってみる、ということ。
英文の音声をきいていったんポーズをおして、そこで自分の例にあてはめてすぐに言ってみる。できるだけ間をおかない。これがいいトレーニングになります。
具体的にいうと最初の二つの例文を次のように変えて練習する、ということですね。
I work in Roppongi. →場所を変えて言う。さらに学生ならwork をstudyに。
I finish work at 8. →時間を変えて言う。学生ならwork を・・・?
ちなみにこの二つの文は今日のことを言っているのではなく、「私はふだん・・・です」という「いつものこと、習慣」を言っている、というのは前に説明した通り。ここはもう大丈夫ですよね?
「I」で始まる文章以外については、動詞を変えられる場合には動詞部分を変えて言う、身近な人やケースを想像して言う、という練習をしてみてください。これはすぐに思いつかないかもしれないので、いったんテキストをみながら考えてテキストに変える部分を書いてみる、次に口で言ってみる、自然に言えるようになるまで練習する、という方法でやってみます。
この一つ一つのトレーニングが、実践の ―つまりあなたが英語で会話を実際にしていくときのための― 蓄積になります。
「瞬間英作文」のパターン・プラクティス教材
前のページで紹介した「瞬間英作文」シリーズには、このパターン・プラクティス用のトレーニング本がありますので、ここであわせて紹介しておきます。
前の2冊をやっていない人、基礎トレーニングをほかの教材でやってみた人にとっても、このCD Bookは使えるものです。
「瞬間英作文」シリーズの中でこの本だけが唯一、パターンプラクティスでトレーニングできる教材です。
ポンポン話すための瞬間英作文 パターン・プラクティス(CD付) (CD BOOK) 森沢 洋介 |
「日本語に振り回されてしまう」ことから脱するための大きなステップがこの本のトレーニング法。ここでいうパターン・プラクティスとは、「引き金になるセンテンスの一部(主語や目的語など)を変えたり、時制や態を変換するなどして、無数の文を作り出していく練習です。」(本文より)
詳しいやり方を本文から引用します。
例えば、練習する人が
①I go to the library every day.
という引き金文(最初の文)を口にした後、
「彼は」というキューが与えられます。
練習する人は引き金文を
②He goes to the library every day.
と変化させます。次に、
「昨日」というキューが与えられると、今度は、
③He went to the library yesterday.
という文を作ります。
つまり、①の文章→主語を「彼は」に変える→②の文章を作る→修飾する時表現を「昨日」に変える→③の文章を作る
というトレーニングです。変化させる部分のキューが流れたら即座に文を作るようにトレーニングします。これは単なる文章の繰り返し暗唱だけのメソッドとは大きく異なります。実際の会話における瞬発力を鍛えるのに役に立つ方法なのです。
この方法は、私も初級のころに英会話学校の教材で繰り返しトレーニングしたことを覚えています。古いトレーニング方法とされている向きもありますが、この方法は「英文」→「英文の応用」という、日本語を介さずに「英語脳」を作るのに役立つと思います。
なかなかこの形でトレーニングできる教材は少ないので、実際の会話や英作文に向けた瞬発力を身につける意味でもトライすることをオススメします。