今回はイングリッシュカンパニーとプログリットの違いを分かりやすく比べてみたいと思います。
どちらも第二言語習得研究をうたっているスクールですが、一見似ているところがたくさんあり実際にどっちがいいのかわからないですよね。
この記事では、実際に両方の体験レッスンを受けて一つのスクールに決めた私が、いろいろな角度から2つのスクールを比較します。
この記事を読めば、どちらがあなたに合っているか分かると思いますよ。
イングリッシュカンパニーとプログリットはどう違う?
イングリッシュカンパニーとプログリットは、どちらもコーチング型のスクールだという点では一緒です。つまり学習サポートを受けながら1日2~3時間の学習をこなすことで、2~3ヶ月という短期間で英語力を伸ばすということです。
ですがこの2社には、ざっくり言うと次のような違いがあります。
ENGLISH COMPANY:トレーナーが学習計画とトレーニングの両方をサポート。トレーナーのほとんどは第二言語習得に詳しい専門家。
PROGRIT:コンサルタントが学習計画を立ててくれるが、トレーニングの時間はほとんどなく自習が基本。生徒は月90時間を自習に費やし、コンサルタントは学習をサポート。
なおイングリッシュカンパニーには数多くのコースがありますが、この記事ではもっとも代表的なコースであるパーソナルトレーニングだけを扱っています。
他のコーチング系スクールについてはこちらの記事で詳しくまとめています。
イングリッシュカンパニーとプログリットの受講スタイルの違い
まずは、受講スタイルの違いから。ここが一番の違いといっていいかと思いますが、受講スタイルは全く違います。
イングリッシュカンパニー | プログリット | |
---|---|---|
学習スタイル | パーソナルトレーニング | 自習型コンサルティング |
カウンセリング | ◎ | ◎ |
トレーニング | ◎ | △ |
チャットサポート | LINEで毎日 | LINEで毎日 |
通学頻度 | 90〜120分x週1〜2回 | 60分x週1回 |
受講期間 | 3ヶ月・6ヶ月 | 2ヶ月・3ヶ月・6ヶ月 |
教材 | オリジナル | 市販 |
大きな違いは、校舎に通学する頻度と時間、そしてそのときに行うレッスン内容です。
イングリッシュカンパニーでは専属のトレーナーがつきます。カウンセリングで課題を発見し、それを克服するためのトレーニングまでみっちり面倒をみます。
一方でプログリットでは専属のコンサルタントがつきます。トレーニングも行いますが時間は多くなく、あくまでカウンセリングが中心です。
どちらのスクールも、日々の学習での疑問点は、LINEを使って解決することができます。LINEは24時間以内に返信してもらえます。
イングリッシュカンパニーとプログリットの料金の違い
次に気になる料金です。
イングリッシュカンパニー | プログリット | |
---|---|---|
入学金 | 55,000円 | 55,000円 |
2か月コース |
ー |
402,600円 |
3か月コース |
561,000円 |
577,500円 |
6か月コース |
679,800円 |
1,135,200円 |
1レッスンあたり (料金 ÷ 回数) |
23,375円〜 (3ヶ月コース) |
48,125円〜 (3ヶ月コース) |
割引特典 | 友達紹介割引 他スクール移籍割引 (それぞれ10,000円) |
- |
支払い方法 | 一括振込 分割振込 |
一括振込 クレジットカード (一括・分割) |
分割可能回数 | 最大12回 3回までなら手数料無料 |
最大36回 年率8.5% (カード会社による) |
保証 | 30日間返金保証 (入学金除く) |
30日間全額返金保証 |
※イングリッシュカンパニーにはグループコースもありますが、比較のため1対1の料金を載せています。
通学はプログリットが60分x週1回で、イングリッシュカンパニーが90分x週1〜2回であることを考えると、1回あたりのレッスンはイングリッシュカンパニーの方がだいぶ安くなります。
イングリッシュカンパニーとプログリットのスタジオと営業時間
次はスタジオの数と営業時間です。
イングリッシュカンパニー | プログリット | |
---|---|---|
スタジオ |
神田、銀座、新宿、恵比寿、梅田、四条烏丸、神戸 |
有楽町、新宿センタービル、渋谷、神田秋葉原、池袋、六本木、品川、横浜、名古屋、阪急梅田、神戸三宮 |
営業時間 | 平日 10:00~22:00 土日祝日 9:30~22:00 |
平日13:00~21:00 土日9:00~18:00 祝日 休み |
オンライン通学 | あり | あり |
イングリッシュカンパニーは東京に4拠点、関西に3拠点あります。
プログリットは東京・神奈川県に8拠点、関西に2拠点、中部エリアに1拠点あります。
どちらも都心部にスタジオが集中していますが、通えない場合はオンラインコースで受講することができます。
イングリッシュカンパニーとプログリットの2つの違い
ここでは、公式サイトでは分かりにくい重要な2つの違いについて紹介します。
- 第二言語習得研究の専門性
- 日常学習継続についての考え方
第二言語習得研究の専門性
どちらのスクールとも第二言語習得研究を打ち出しています。ところが専門性についてはイングリッシュカンパニーの方が圧倒的に高いです。
これは、私が実際に体験レッスンで感じた感想と一致しています。
イングリッシュカンパニーは、生徒が抱えている問題点を見抜くのがとても的確です。私が体験レッスンで言われたときも、問題点をずばり言い当てられたような感じでした。それを克服するためのトレーニング方法も論理的に説明してくれて、とても納得のいくものでした。
一方で、プログリットの体験レッスンでいただいた指摘は、ちょっとずれているような感じでした。間違ってはいないのかもしれませんが、ボヤっとしていて、悪く言うと誰にでも当てはまるような説明に感じました。
イングリッシュカンパニー | プログリット | |
---|---|---|
第二言語習得研究の専門性 | ◎ | △ |
なぜ専門性の高さに違いがあるかは、両スクールの設立の経緯にも関係しています。
イングリッシュカンパニーの母体は、2010年にはじまった大学生向けの予備校事業です。予備校の授業で、第二言語習得研究を応用してカリキュラムを組んだところ、飛躍的に成績を伸ばす生徒が続出しました。
イングリッシュカンパニーはそのやり方を社会人向けに応用したもの。イングリッシュカンパニーのトレーナーの中には、実際に第二言語習得研究を専門にしている人が何人もいます。
プログリットは、マッキンゼーとリクルート出身者が作った会社で、創設は2016年です。
実用レベルでは英語が話せなかったという代表が、集中的に学習することで英語ができるようになった、という創業者の体験が基になっています。
「学習生産性を高めるために第二言語習得研究を使う」としていますが、第二言語習得研究を言い始めたのはごく最近で、まだ専門性は高くありません。
事業開始当初は「Tokkun English」という名前で運営しており、2018年5月に「PROGRIT(プログリット)」に改名しました。Tokkun(特訓)という名の通り、短期的に集中的に勉強することで成果をあげることを目指しています。
プログリットは、科学的に合理的な英語学習を提供するというよりは、コーチング技術を使って集中的に英語学習させることがメインです。
日常学習継続についての考え方
どちらのスクールも、日常の学習が英語上達にはもっとも大切だという考えは同じですが、アプローチ方法は大きく異なっています。
イングリッシュカンパニー | プログリット | |
---|---|---|
学習継続の考え方 | 行動科学 | コーチング |
イングリッシュカンパニーは行動科学という学習習慣化のための科学を用いています。モチベーションではなく、学習を習慣化してもらうことを大切にしています。
いってみれば、毎日歯を磨くように英語を勉強する習慣を身につけてもらう、というアプローチです。
行動科学については興味がある方はこちらの記事を参考にしてみてください。
プログリットは、モチベーションを重視しています。コーチング技術を使って学習に集中してもらえるようにコンサルタントが工夫してくれます。
例えば、小テストを使って、日々の学習の成果を目に見えるように数字化して、それを学習意欲に結びつけるといった具合です。また、(望めば)コンサルタントが尻を叩きながらでも、学習意欲を鼓舞してくれます。
当サイトに届いた口コミ
当サイトに届いている口コミは多くありませんが、気になる口コミを掲載しておきます。
レッスン内容/教材
イングリッシュカンパニー
「講師の方から私になにが足りていないのかを教えていただき、またそれを改善するプログラムも考えて下さいました。以前はあれもこれもと手を出していましたがこれをやれば良いという明確な目標が見えたので集中しやすいです。」「初心者でも正しく英語を理解できるようなカリキュラムです。もっと早くこのレッスンに出会いたかったと思う程です。本気で英語を勉強したい人にはお勧めです。但しレッスン以外の課題も多いのでそれなりの覚悟が必要です。」
プログリット
「シャドーイングの添削サービスは素晴らしかった。フラップなどネイティブの発音が聞き取れているかをシャドーイングをLineで録音したもので添削してくれます。」「ProgritはTOEICで点数は取れるけどSpeakingができない人向けです。初心者向きではありません。初回の無料面談でレベルテストをしますが正直不十分だと感じました。」
講師/スタッフ
イングリッシュカンパニー
「大学院まで言語学を研究されていたようで、非常に的確なアドバイスをもらう事ができてます。素朴な疑問にも分かりやすく答えて貰えてます。」
プログリット
「コンサルタントは英語が得意程度のレベルで、教えてくれるわけではありません。週1の面談の場で質問しても的確な答えは返って来ず、ラインか次回の面談で回答が返ってきます。」「基本的には学習報告しても放置で、録音したスピーキングに対してレビューをしてくれるだけです。コストパフォーマンスは悪いと思います。」
すべての口コミはこちらから確認できます。(イングリッシュカンパニー、プログリット)
それぞれのスクールに向いている人
以上の内容をまとめると、次のような人が向いていると思います。
イングリッシュカンパニーに向いている人
- 合理的に英語学習を進めたい人
- トレーニングも含めてトータルでサポートしてもらいたい人
何よりも合理的に学習を進めたいならイングリッシュカンパニーがおすすめです。
イングリッシュカンパニーのトレーナーの質は非常に高く、カウンセリングの内容は極めて正確です。カウンセリングを受けると自分のやるべきことがはっきり分かります。
また、トレーニングもスケジュールもトータルでサポートしてもらえるので、英語が苦手な人も安心してついていけます。
ただし、学習の習慣化を重視しているので、トレーナーが無理やり学習意欲を鼓舞するようなことはありません。
プログリットに向いている人
- ある程度やることが見えている人
- コンサルタントにモチベーションを維持してもらいたい人
プログリットは、英語指導内容そのものよりは、コンサルタントにスケジュールとモチベーションを管理してもらいたい、という人に向いています。
ある程度自分でやることが見えていて、期間を設けてガッツリ取り組みたいという人には効果的だと思います。
トレーニングの指導時間は少なく自習がメインになるので、何をどう勉強したらよいか分からない人は厳しいと思います。
なお、自習型コンサルティングサービスなら、プログリットだけでなく、STRAILもおすすめです。
STRAILはイングリッシュカンパニーの姉妹サービスで、価格はプログリットの半額ほどです。
STRAILについて詳しくはこちらの記事でまとめています。
まとめ
イングリッシュカンパニーはいかに合理的に学習をすすめるか、ということを大切にしています。
それに対して、プログリットはいかに英語学習にコミットさせるか、ということを大切にしている印象です。
カウンセリングの質とコストパフォーマンスの高さから、個人的にはイングリッシュカンパニー推しです。
プログリットはレッスン時間を考えるとちょっと値段が高すぎるように思えますが、徹底的に学習を管理して欲しいなら、悪くない選択肢かもしれません。
さらに詳しい内容を知りたい方は、無料のトレーニングやカウンセリングに参加してみてください。実際に受けてみると、内容の違いを実感できると思います。