英語ペラペラのエンジニアを目指す岩田(@iwaking)です。

港区にできた英語コーチング「One Month Program」の無料カウンセリングに行ってきました。通訳・翻訳サービスなどを提供するテンナイン・コミュニケーションという会社が運営しています。

One Month Program カウンセリング中

みなさん知ってると思うんですが、英語コーチングってここ数年でかなり増えました。簡単に言うと「トレーナーにもらう課題やアドバイスに沿って1日2~3時間自習する、2~3ヶ月の短期集中プログラム」ですね。

当サイトメンバーもいくつかのコーチングスクールに行ったことがあるんですが、One Month Programはそのなかでも新しめ。なので「他にたくさんある英語コーチングとどう違うの?」って気になったんですよね。

行ってみた感想は、カリキュラムの明瞭さと添削の丁寧さは英語コーチングのなかでトップクラスだということ。

そして少し限定的に聞こえるかもしれませんが、この3つの条件を満たす人にはピッタリだと感じましたよ。

  • 中級レベル以上のビジネスパーソン
  • 仕事で海外に行く機会がある
  • 与えられた課題を素直にこなせる

ちなみに「課題を素直にこなす」というのは「工夫するな、自分で考えるな」ということではありません。

ただ通訳者も取り入れるトレーニング(=効果が実証されたメソッド)を中心に開発されたプログラムなので、あまり疑問を持たずに素直に信じて進めればいいですよ、ということです。

しかも「今日はこのトピックに沿って、このトレーニングを〇回ずつ行い、こうやって提出してください」というのが、始めからハッキリと示されています。白黒つけてほしい人には嬉しいですよね。

逆にいえば、他のコーチングスクールと比べて、カスタマイズできる度合いは低めです。だから英語初心者だったり、TOEICのスコアを上げることが一番の目的だったりすると、向いていないと感じました。

でもそれでいいんです。今の時代に必要なのは「ターゲットを絞った質の高いサービス」だと思いませんか?

記事の目次

One Month Programに行ってきました

オフィスはこんな立派な高層ビルに入っています。かなり離れないと上まで写らないですね 笑。

One Month Program の入っているビル

東京メトロ日比谷線「神谷町駅」から徒歩3分、東京メトロ南北線「六本木一丁目駅」から徒歩6分です。

One Month Program の入っているビル

One Month Program の入っているビルのロビー

One Month Program の入っているビルのエレベーター

オフィスは9Fです。

One Month Program の入っているビル内の様子

なかに入ると、予想外にカラフルな感じ。

One Month Program内の様子

One Month Program 内の様子

そしていくつか教室がありました。

One Month Program内の様子

One Month Program内の様子

まず英語学習歴についてヒアリング

担当してくれたのはトレーナーの平井さん。案内されたこちらの部屋も、あまりコーチングっぽくない、ポップな雰囲気でした。

One Month Program 内の様子

One Month Program内の様子

さっそく平井さんから、

  • 今までどんな方法で学習してきたか
  • リスニングとスピーキングどっちが苦手か

などの質問が。

One Month Program  平井さん

私は2ヶ月のフィリピン留学後に日本に戻ってから2年間集中して独学で学習を進めたんですが、そのころに一番力が伸びたと感じたこと、そして、そのときの学習法について話しました。

すると「上達を感じたのは、どんな変化があったときですか?」「単語強化にはどんなテキストを使ってましたか?」と、けっこう深く掘り下げられます。

あとはネイティブ英語の聞き取りに自信がない、文法的には合っていても不自然に聞こえる表現を減らしていきたい、とも伝えましたよ。このあたりはOne Month Programでも改善できるポイントだそうです。

プログラムについての詳しい説明

ヒアリングのあとは、平井さんがプログラムについて詳しく教えてくれました。

One Month Programカウンセリングの様子

初心者もいるそうなのですが、おもなターゲットはTOEIC750点以上が目安の中級者以上です。名前のとおりプログラムは1ヶ月。

他のコーチングよりもさらに短いのは、差し迫った海外出張がある人や1ヶ月なら時間が取れるという人にも対応するためだそうです。学習は1日約2時間、料金は327,800円(税込)です。

そして平井さんに教えてもらったOne Month Programの特徴をまとめると、こんな感じ。

  • 通訳トレーニングで実証されたメソッド
  • カリキュラムが明瞭で分かりやすい
  • 添削やフィードバックが丁寧

ひとつずつ説明していきますね。

通訳トレーニングで実証されたメソッド

One Month Programを運営するテンナイン・コミュニケーションは、通訳や翻訳のサービスを提供する会社。その分野のプロってことですよね。

そして通訳者が取り入れるトレーニングをヒントに、ビジネスパーソン向けに開発したのがOne Month Program。そのトレーニングというのが、おもに

のふたつです。シャドーイングはお手本の音声のすぐあとを追って声を出すトレーニング、ディクテーションは聞いた音声をできるだけ忠実に書き取るトレーニングです。

シャドーイングやディクテーションって、基礎的な文法や単語を覚えていない初心者には、少しハードルが高いんですよね。なので中上級者をおもなターゲットとしているのは納得です。

One Month Programカウンセリングの様子

シャドーイングには「なじみのない単語や構文がインプットされる」「話すスピードが上がる」、ディクテーションには「前後の文章から品詞や内容を推測する力が身につく」などの効果があるそうですよ。

通訳者とか翻訳者って、私たちからすると、日本語と英語を自由に操る神みたいな存在ですよね?その人たちも行うトレーニングなので、「素直に信じて進めていけば大丈夫」と言ったんです。

カリキュラムが明瞭で分かりやすい

今まで見てきたコーチングだと、とくにカウンセリングの段階では、「人によって使うテキストもメソッドも違うんですよー」という感じで、具体的に自分が毎日どんな学習をするのか見えてこなかったんですよね。

でもOne Month Programには全員に共通している明瞭なカリキュラムがあって、それを包み隠さず教えてもらえるんです。

学習のサイクルはこんな感じです。

  1. 課題に沿って自習
  2. 課題をトレーナーに提出
  3. 添削された課題をもとに復習
  4. ネイティブ講師のマンツーマンレッスン

①課題に沿って自習

まずOne Month Programでは毎日のトピックが決まっています。ビジネスパーソン向けの内容なので、例えば「第1週目の3日目:自社のサービスについて説明する」など。

そしてそのトピックに沿って、先ほどの「シャドーイング」「ディクテーション」、さらに「英作文」の3つのトレーニングを行うのが毎日の課題です。分かりやすいですよね?

One Month Program シャドーイングのテキスト
シャドーイングのオリジナルテキスト

「英作文」はアウトプットの練習です。週2回あるネイティブのマンツーマンレッスンでも使う内容だそうですよ。こうやって毎日の課題とレッスンがちゃんと連動しているのも、いいところだと感じます。

②課題をトレーナーに提出

その日のトピックに沿って行う「シャドーイング」「ディクテーション」「英作文」の3つの課題は、毎日すべてトレーナーに提出します。どのくらい時間をかけたかという自己学習シートとともに。

英作文はなんとなく提出するのがイメージできますが、シャドーイングとディクテーションってどうやって提出するの?って思いませんか?

質問してみたところ、シャドーイングはスマホなどで自分の声を録音して送るとのこと。ディクテーションについては音声だけがもらえるので、3回聞いて書き取った英語を最終的にはタイピングして送るそうです。

One Month Program の課題サンプル
オンラインで提出できるシステムです

するとトレーナーさんが「ここのリンキングはこう発音してみると自然になりますよ」とか「もう少しリズムに気をつけましょうね」とか色々アドバイスをくれるらしいです。

英作文については日本語と英語の両方をタイピングして提出します。

One Month Program の課題サンプル

③添削された課題をもとに復習

提出した課題は、トレーナーさんとネイティブ講師が確認して、翌営業日に返してくれます。そこに書かれたアドバイスを見ながら、復習をするわけですね。

④ネイティブ講師のマンツーマンレッスン

レッスンは60分x週2回。この港区にあるオフィスのほか、都内9ヶ所に契約オフィスがあるそうなので、職場や自宅に近いところが選べますよ。ちなみにレッスン時間は8:00~20:00です。

英作文とレッスンはカスタマイズ可能

毎日のトピックは全員のために用意されたものなので、原則変えることはできません。その日のトピックに沿ってシャドーイングとディクテーションは必ず行います。

でも英作文のテーマと、その英作文に沿って行うマンツーマンレッスンは、カスタマイズが可能。たとえば転職を考えている人なら、仕事に応募するときのメール内容を考える、なんてこともできるそうですよ。

添削やフィードバックが丁寧

One Month Programの添削は「ここまでしてもらえるのか」と、正直私もビックリしたほど丁寧です。

例えば英作文。

英作文って、ネイティブにチェックしてもらうことが多いイメージなんですよね。日本人だと自然な表現かどうかとか、「a」と「the」のどっちを使えばいいかとか、どうしても分からない部分があるからです。

ただネイティブに直してもらった英語を見ると「こういうニュアンスが伝えたかったのにな」って感じることも正直あったんです。

One Month Programでは、生徒さんが英作文を提出するとき、日本語と英語をどっちもタイピングします。

そしてネイティブ講師が英作文を添削したあと、日本人トレーナーもそれをチェックしてくれるんです。生徒さんの日本語を見ながら、もとの意図がちゃんと反映されているか確認するわけですね。

なので「意図を変えられないまま、完璧な英語に直してもらえる」というわけです。

One Month Program の英作文添削例
生徒さんの日本語と英語を見て添削

しかも各トレーニングの添削では、ミスを直してもらえるだけでなく、間違えたフレーズの用法や例文まで教えてくれるんです。

One Month Program 英作文添削例

One Month Program 英作文添削例
ほかに使えるフレーズや用法まで詳しく解説

One Month Programは確かに高額なんですが、このあたりのサポートには「時間と労力を惜しまない姿勢」を感じましたね。

しつこいようですが、英作文の添削がここまで丁寧なのに加え、シャドーイングやディクテーションまで添削してくれる英語コーチングって、本当に珍しいですよ。

次に英語スキルチェック

プログラムの説明を聞いて、ハッキリとしたビジョンが見えたあとは、英語のスキルチェック。リスニング力とスピーキング力をチェックします。

リスニングはディクテーションでチェック

リスニングの力はディクテーションで測ります。音声を聞けるのは3回。白い紙をもらってスタンバイです。

One Month Program ディクテーションの添削例
内容はボカシています

簡単なあいさつから15語以上ある長めの文章まで、計5つの文章を聞き取りました(内容は繋がっていました)。

平井さん:書き取った内容を見ながら、次は「ここは動詞が入るはずだな」などと予想しながら2回目を聞いてくださいね。1回目とペンの色を変えてみましょう。

3回聞き終わると、答え合わせです。一箇所、冠詞と所有格を聞き間違えてしまったところがありました。

One Month Program 添削例
ミスは緑のマーカーでマーク(一箇所はマーカーのつけ間違え)

平井さん:全体的によく聞き取れていますね!ただミスしたところはご自身がスピーキングをされる際も、間違えている可能性が高いので、強化していきましょう。

なるほど。考えてみるとそうですよね。ディクテーションって一字一句を聞き取れているわけじゃないので、ある程度は自分の知識をもとに頭のなかで推測しているんだと思います。

しかし改めて思いますが、冠詞って難しいですね 汗。

スピーキングは1分の自己紹介でチェック

スピーキングは1分間での「いきなり自己紹介」。しかもそれを録音されます。録音されると知ったとたんに緊張してしまうのはなぜでしょうか 笑。

One Month Program 平井さん
録音のためにスマホを持つ平井さん

30秒ぐらい内容を考えたあとで、自己紹介スタート。名前、年齢、サイト運営、趣味(テニス、読書、旅行)などについて、また読書についてはビジネス本で知識を増やすようにしていることなどを伝えました。

あっという間に1分。私は5~6文を話したようで、これはOne Month Programに無料カウンセリングに来る人の平均ぐらいだそうです。

ネイティブスピーカーだと1分間で15文ほど話すとのこと。私たちの3倍ということですね。驚きです。

目標は1ヶ月間で、沈黙の時間を減らし、話すスピードを上げること。今日録音した音声は、1ヶ月後にどのくらい英語が上達したかの参考にするそうですよ。

One month programに行った感想

良かった点

  • カリキュラムが明確だから迷子にならない
  • 添削やフィードバックがどこよりも丁寧
  • 卒業後にも役立つ学習習慣が身につきそう

コーチングのカウンセリングって、日本人が英語が苦手な理由とか、個々に合ったカリキュラムを作ることとか、そういう説明を聞くだけで「入会したら具体的になにするの?」と疑問が残ることが多いんですよね。

ですがOne Month Programはすべてのカリキュラムが詳細に決まっていて、それを隠さず見せてくれるので、生徒さんはしっかり考えたうえで入会を決められます。

あとコーチングを検討する方って、そもそも「なにから始めていいか分からない」という方が多いと思います。となると通訳のプロである会社が考えたカリキュラムを信じて進めるのもひとつの手ですよね。

あとは添削やフィードバックの丁寧さです。シャドーイングの音声を確認して発音やリズムについてアドバイスしてくれたり、英作文をネイティブ+日本人の2人が見てくれたりなんて、なかなかありません。

気になった点

  • やはり月30万以上というのは高額
  • レッスンが最終19時スタートは少し早い

気になったのは金額。コーチングの相場は月15万円です。ただこれは3ヶ月とか通う場合なので、単純に1ヶ月プログラムの金額とは比べられません(他のコーチングは入会金がかかることも多いですし)。

なので倍の料金とまでは言いませんが、それでも平均より1.5倍ぐらいは高いイメージです。

ただマンツーマンレッスンも60分x週2回と多いほうだし、添削やフィードバックもすごく丁寧なので、ほかよりも講師やトレーナーが多くの労力をかけているというのも事実です。

英語ができると、お給料が上がったり、念願の海外勤務ができたりと、人生変わるという方も多いですよね。効果が低い15万円と効果が高い30万円なら、どっちを選ぶべきかということだと思います。

One Month Programのターゲット(中級以上のビジネスパーソン)で、かつ決められたメソッドに共感できる方にとっては、妥当な投資だと思いますよ。

あとマンツーマンレッスンの場所は都内9ヶ所から選べて、希望があればスカイプでも可能だそうなので、そのあたりはとても柔軟だと思います。

ただ、仕事を終えてレッスンに向かうとなると、最終7時スタートはキツイ人もいるのではないかと思いました。8時スタートがあるといいなという個人的な希望です。

総評:明確な道筋を示してくれるコーチング

One Month Programは、通訳者などによって効果が実証されているトレーニングに沿って、1ヶ月で集中して英語を学習するプログラム。

「今日はこのトピックに沿って、シャドーイングとディクテーションと英作文をして、それを提出したら、昨日分のフィードバックを復習して、レッスンに備えよう」と明確なビジョンが描けるんですよね。

これはとてもいいところだと感じました。

ただシャドーイングやディクテーションは「すでにインプットされている(もしくは曖昧だが知っている)」英語を確実にしていくための学習法。英作文とレッスンも、おもにアウトプットのトレーニングですよね。

なので最初に書いたように、基礎が身についていない初心者、完全にカリキュラムをカスタマイズしてほしい、という方には向いていません。

逆にすでに基礎知識が入っているビジネスパーソンで、仕事で海外に行く機会があって(トピックは海外出張で使えそうなものが多いため)、あとは効果を信じて素直に学習を進められる人にはオススメですよ。

みなさんも無料カウンセリングに行ってみてください。入会したあとのビジョンがハッキリと見えてくると思います!