このページの目的

コミュニケーションのための英語、その土台である「英語脳」になるための三つの重要なポイントと文法上の大原則を知ることと、「前置詞」をルールとして身につけることを学ぶ

自然な英語で話すための文法、そのポイント

英語で「話す」となると途端に困ってしまうのが多くの日本人。なぜそうなるかというと、英語を話すための「英語の頭と口」をトレーニングしていないから、です。

発音の回でもお話ししましたが、ことばを話すというのは習慣。新しい習慣を身につけるにはトレーニングしかありません。

では生きた英語を話すための頭と口は、いったいどんなトレーニングをすれば身につくのでしょうか?日本語を話すときと、何が違い、どこに気を付ければよいのでしょうか?

ポイントは以下の三つ。

オウルン15

1.できるだけ簡単な単語を使う
2.語順
3.時制(基本は現在形、過去形、未来形、の三つ)

これらは文法上、非常に重要なポイントです。

まずはここで、NHKの語学講座も担当されていたスティーブ・ソレイシィさん のAll Aboutの次の記事をぜひ読んでみてください。上記の三つのポイントが述べられています。

http://allabout.co.jp/gm/gc/50444/4/
http://allabout.co.jp/gm/gc/50445/

この中でとくに重要な部分を抜粋します。

「そんなに難しく考える必要はないんですよ。難易度の高い単語も使う必要もありません。どんなに難しい単語を使ってみたところで、それは自己満足であったり、同じ日本人に向かって、「私はこんなに難しい単語を知っているんだぞ」という自慢みたいなものにしかならないでしょ。そんなの日本人同士の間でしか通用しませんよ。

それから、相手に聞かれた質問に対して、必ずしも真面目に完璧な正解を出す必要もありません。」

「英語を話すうえで、文法上どうしても譲れない大原則があります。それは語順です。
主語、動詞から始まって、最後に場所、時間(頻度)です。」

「時制は間違っても通じます。時制にはメジャーなものとマイナーなものがあって、文法を勉強すればするほど、マイナーな時制に走ってしまいます。気にすれば気にするほど、会話の量は減ってしまいます。

メジャーな時制とは、現在形、過去形、未来形、この3つだけです。この3つの時制を使ってフリートークできる人は英語のレベルが高い人です。」

・・・この記事は私のいいたいポイントがほぼカバーされてます。

前のページでお話した「語順」については、「譲れない大原則」と言われていますね。

これはもう絶対のルール。

「主語、動詞から始まって、最後に場所、時間(頻度)」
が英語の大原則。英語脳になる土台はまずココ!!!です。

ポイントの二番目の「時制」については次のページで詳しくお話します。

そして先ほどポイントの一つ目にあげた「できるだけ簡単な単語を使う」については、語彙の回でも詳しくお話しているのですが・・・

「文法」という切り口でみたときに絶対にはずせない!ものがあるので、それについてここでお話しておきます。

「前置詞」、”a”と”the”はルールとして身につける

上であげた「英語脳」と口のためのポイントの1番目、

「できるだけ簡単な単語を使う」について補足説明します。

この「簡単な単語」については語彙の回でも説明したとおり、簡単であるがために応用範囲が広く正しく身につけるのは骨が折れることも事実。

その最たるものが、「前置詞」と日本語で言われているグループです。

「前置詞」は、混乱しやすいものも多くなかなか正確に身につけることが苦手な人も多い・・・
ですがNative speakerであれば、小学校にあがるころにはもうかなり使い分けができているのがこのグループ。

ごく簡単な例をあげます。

This machine runs () solar power. (この機械は太陽エネルギーで動いている。)

オウルン18

この()にはどの前置詞が入るでしょうか?
日本語の「~で」を表す前置詞は何種類もあります。
in/ on/ by/ of/ with.....
日本語の「~で」にとらわれると、どれを当てはめるのかわからない・・・ということになってしまいます。

ですが、前置詞を動画のイメージで感覚的にとらえている人ならば、とくに迷うことはありません。「この機械は太陽エネルギーで動いている、稼働中なのだな」・・・ここまでくれば答えは一つしかない。

では解説です。電気のスイッチをつける、消す、というときに何というでしょうか・・・?
「On/ Off」ですね。この”on”は、「電気をつける」という「1点の動作」だけを表現しているのではありません。

壁の電源スイッチをONにした瞬間から、「電気」という見えない「気」が流れますね?

この”on”は「稼働中の状態である」という意味。点ではなく、「線上にある」”on”です。
つまりここでの”on”の状態というのは、電気という目には見えない「気」の線が通っていて機械が稼働中である、ということなのです。

それがわかれば、上の答えはもうわかりますよね?
では次の二つの文の意味の違いがわかるでしょうか?電車が動いているのは、どちらのほう?

①He is on the train.
②He is in the train.

・・・わからない、という人は、もう一度「Big fat catの・・・」の本を読み直しましょう。前置詞はそれぞれのイメージとともに使い分けをよく知ってみると、面白いものです。

また、「一億人の英文法」の「前置詞」の項目はアルファベット順に前置詞の説明が載っているので、辞書的に前置詞を調べたいときに便利です。

ここでは、「前置詞」としての使い分け、イメージをしっかりとつかむことは「使える」英語力の基盤の一つ、とまず理解してください。

とくに「時」をあらわすin, on, at や乗り物につく前置詞などは混乱しやすいので、すでに紹介した2冊の本でもじっくりと学ぶをオススメします。

これらは単なる丸暗記ではまず正確に対応はできません。それぞれの単語のもつイメージをとらえなければ「使える」ようには決してならないのです。

この「前置詞」グループと並んで日本人の苦手なものが”a”と”the”の使い分け、です。
これについても、前置詞と同様にイメージでしっかりと覚えることが大切。

簡単な単語ほど使い分けが難しく、使いこなすには正しい理解が必要!
その代表ともよべるのがこの前置詞グループと”a”と”the”の使い分け
、です。

これらは語彙というよりむしろ「ルール」として身につける。・・・そのため、あえて文法の回でお話しました。

このごく基本的なことをイメージとともにしっかりと体に染み込ませましょう!