私は大学を卒業した後、1年間ロンドンに留学していました。大学生の頃は英語が全く出来なかったので、そんな自分を変えたいという気持ちがあったのです。
”How are you?”と言われても上手に答えられず、”What’s your name?”と聞かれても緊張して名前も言えない。
あれだけ受験勉強で単語を詰め込んだのだからと児童向けの小説を読んでみても、何の話をしているのかさっぱりわからない。
それが今では洋書を読み、外国人の彼氏が出来て、字幕なしで映画も観れるようになりました。今回その私が留学前にどんな勉強をしたのかを紹介したいと思います。
どうやったら英語を話せるようになるの…?
卒業したら留学に行こうと決めたのは、大学4年生の秋頃。ただ当時の私は一体どうやったら英語が話せるようになるのかさっぱりわかりませんでした。
以前に会話集のような本を買って、発音してみたりCDを聞いてみたりしましたが、とても話せるようになるとは思えずに辞めてしまった、という経験がありました。
「この通りの会話になることなんてほとんどないんじゃないか?」「もっと根本的に英語を話す練習をするべきなんじゃないか?」そんなようなことを感じたのです。
何か良い方法はないだろうかと調べていて見つけたのが「瞬間英作文」という本でした。
詳しい勉強法は実際に本をチェックして欲しいのですが、これは左ページに日本語、右ページにその英語訳が書いてあり、左の日本語を見たらどんどん口に出して英訳する、というやり方で進めるものです。
中学、高校とあれだけ勉強したのに話せるようにならなかったのは、英語を口に出すことがほとんどなかったからだろうと考えていたので、この勉強法なら出来るようになるかもしれないと感じ、瞬間英作文で勉強してみることにしました。
著者も大人になってから英語を勉強した人だった。
もちろんこれですぐに話せるようになったわけではありませんでしたが、練習していくうちに日本語から英語に訳すスピードも上がり、何となく手応えは感じていました。
また著者は大人になってから苦労して英語を話せるようになった人で、自分と立場が近いこともあり、この人の勉強法ならきっと大丈夫だと信じて続けることに。
その後すぐに同じ著者が書いた「英語上達完全マップ」という本も買い、彼の勉強法に従って、文法、瞬間英作文、音読パッケージなどを組み合わせ、毎日ノルマを決めてコツコツと勉強しました。
これはとても地味な勉強法ですし、何となく出来るようになっている気もしますが、はっきりとした実感はちっとも得られません。単調な勉強を続けるのが嫌になることもありました。
そんな時は映画や海外ドラマを観て、「いつかこれを字幕なしで観られるようになるんだ」とモチベーションを高めるなど、とにかく続けられるように工夫していました。
でも「紅茶を下さい」が言えない。
そして勉強を続けること4ヶ月、ついにロンドンへ留学する日がやってきます。誰とも英語で話したことがなかったので、一体どれくらい出来るようになったのだろうとすごく不安でした。
あれだけ勉強したのだから大丈夫と自分に言い聞かせましたが、いきなり飛行機で「紅茶を下さい。」をどうやって言ったら良いかがわかりません。
辞書で調べた”Can I have tea?”を伝えて、わかってもらえた時はとても嬉しかったのですが、「こんな簡単なことも言えないのにこれから大丈夫なのだろうか?」と先行きが心配になるスタートだったのです。
大切なのは、自分の言いたいことを英語で自由に言えるための土台を作っておくこと。
確かに私は”Can I have〜?”という日常でよく使う簡単なフレーズさえ知りませんでした。さらに留学してから気付いたのですが、そういった毎日暮らす中で頻繁に出てくるフレーズを全然知らなかったのです。
じゃあ私の勉強法は間違っていたのか?もっと会話で使う言葉を勉強するべきだったのか?と言えば、そんなことはないと思います。
なぜならそういう日常で使う言葉は何度も聴くのですぐに覚えるし、それを知っているから英語が話せるかと言えばそうではないからです。
もちろん知っておくのは良いことですか、留学前に必要なのは、自分の言いたいことを英語で自由に言えるための土台を作っておくこと。
それを考えると、留学前に文法を総復習し、何度も口に出して英語を言う練習をしたことは無駄ではありませんでした。そしてその結果どうなったのか。次回の語学学校編にて紹介したいと思います。