この記事ではオンライン英会話と通学型英会話の違いや、メリット・デメリットについて解説します。
自宅で手軽に始められるオンライン英会話。最近では子供専門のサービスなどもでてきていて、お子さんに習わせたいと思っている人も多いのではないでしょうか。
とはいえ、「オンライン英会話はお手頃だけどデメリットはないの?」だとか、「通学型の英語教室と比べて効果はあるの?」などと疑問点もいっぱいですよね。
結論からいうと、オンライン英会話も通学型英語教室も十分効果が期待できます。しかし、それぞれ特徴があって、お子さんの性格や目的、環境などによって向き不向きがあります。
この記事では、子供向けのオンライン英会話と通学型の英語教室の違い、どのようなお子さんにどちらが向いているのかということについて詳しくご紹介します。
ぜひお子さんの英語学習方法を決める際の参考にしてください。
どうちがう?子供向けオンライン英会話と通学型英語教室
それではまず、子供向けのオンライン英会話と通学型の英語教室の違いをご説明していきます。
大きく4つの視点からみてみると、このようになります。
オンライン型 | 通学型 | |
---|---|---|
レッスン料 | ◎ マンツーマンなのに月3,000円〜 |
○ グループレッスンは月6,000円〜 |
英語を 話せる量 |
◎ たくさん話せる |
△ 話す量は限られる |
講師について | ○ フィリピン人か ネイティブで 毎回選択制が多い |
◎ 日本人か ネイティブで 担任制が基本 |
続けやすさ | △ 強制力がなく 親のサポート要 |
◎ 固定曜日で続けやすい |
「レッスン料」や「英語を話せる量」に関しては、オンライン英会話のほうに分配があがります。一方、通学型の英会話スクールは、「講師」や「続けやすさ」の面で優れています。
それでは、ひとつひとつ詳しくご説明しています。
レッスン料について
オンライン型 | 通学型 | |
---|---|---|
30分単価イメージ | ◎ 500円〜 (フィリピン人) 1,500円〜 (ネイティブ・日本人) |
○ 800円〜 (グループ) 3,800円〜 (マンツーマン) |
1か月の料金イメージ | ◎ 3,000円〜 (フィリピン人) 10,000円〜 (ネイティブ・日本人) |
○ 6,000円〜 (グループ) 20,000円〜 (マンツーマン) |
※料金イメージは、週1回受講の例です
オンライン英会話は教室代が不要なため、やはりリーズナブル。フィリピン人講師であれば、ワンコインレッスンも実現しますので気軽に始めることができます。
オンライン英会話の月額料金は、フィリピン人講師であれば週1回で3,000円程度。週2、3回にレッスン回数を増やしても1万円以内でおさまります。
通学型の場合、グループレッスンだと6,000円程度。マンツーマンレッスンとなると2万円以上になり少し敷居が高くなります。
英語を話せる量
オンライン型 | 通学型 | |
---|---|---|
レッスン形式 | ◎ 25分のマンツーマンが多い |
○ 60分のグループが多い |
レッスン頻度 | ◎ 週1〜3回など選べる |
△ 週1回が多い |
英語を話す量は明らかにオンライン英会話の方が多いです。というのもオンライン英会話はマンツーマンが基本で、1回25分ほどのレッスンを週に2、3回行うプランが人気。
一方、通学型の英語教室の多くは5〜8人くらいのグループレッスンで、週1回というパターンが多いんです。
単純計算すると、週2のオンラインの場合、1か月で25分x8回=200分英語を話せます。しかし、通学型だと60分x4回=240分で、5人クラスだと1人たったの50分しか話せません。
それもこの記事でもご紹介しましたが、子供は脳が柔らかく発音の習得能力などが優れていますが忘れるが早いのも特徴。日常的に英語と触れることができると効果的です。
講師について
オンライン型 | 通学型 | |
---|---|---|
講師の 国籍 |
○ フィリピン人か ネイティブが多い |
◎ 日本人か ネイティブ |
講師の 選択 |
○ 講師を毎回選択することが多い |
◎ 固定の担任制 |
子供向け英会話講師は主に3タイプで、それぞれ特徴があります。
- フィリピン人:フレンドリー、コスパ高
- ネイティブ:本場の発音を習得できる
- 日本人:日本語で質問ができる安心感
オンライン型では「フィリピン人とネイティブ」、通学型は「日本人とネイティブ」から選ぶことが多いですが、お子さんの性格や英語を習う目的によって選択することをおすすめします。
お子さんが人見知りしやすい場合は日本人からスタートするがおすすめ。積極的なお子さんで発音などにも力をいれたい場合は、ネイティブ講師が効果的です。
とはいえ、週1の授業の場合は、講師の国籍でそこまで差がでないのでお子さんとの相性をみることが一番。まずは英語を好きになってもらうことの方が大切です。
通学型は担任制でお子さんの成長と寄り添ってくれるため、学習相談などもしやすいです。オンラインの場合、お気に入りの講師を4、5人見つけておくと予約の際に迷いませんよ。
続けやすさ
オンライン型 | 通学型 | |
---|---|---|
レッスン予約 | △ 自分で予約が必要 |
◎ 曜日が固定 |
友達との交流 | △ 友達との交流なし |
◎ 友達ができる |
送迎 | ◎ 送迎がいらない |
△ 送迎が必要 |
英語は言語なので、続けられなければなかなか身につきません。そして、「続ける」ということにおいては通学型の方が有利です。
曜日と時間が固定されているためレッスンが習慣化しやすく、グループレッスンが多いので、友達に会いに行く楽しみもできます。講師も固定で学習相談もしやすいです。
オンラインは、いつでもレッスンが受けられる反面、気づいたら間が空いてしまってお金を無駄にしてしまう危険性があります。親のマネージメント力はとても重要。
一方、送迎に関してはオンライン型は不要。小さいお子さんなどがいて、外にでにくい場合などは助かります。
オンライン英会話のメリット&デメリット
それでは今までの比較をもとに、オンライン英会話のメリットをデメリットをまとめました。
オンライン英会話のメリット
メリット
- お手頃なレッスン料で入会金もなし
- マンツーマンでたくさん話せる
- 毎日やるとリスニングや発音に違いが
- 兄弟姉妹でレッスンを分け合えることも
- 送迎がいらない、移動時間も不要
オンライン英会話は、低料金で始められてマンツーマンでたくさん英語を話すことができます。入会金なども不要なため、合わなければすぐに他に移ることも可能。
おすすめは週に2回以上受講すること。間を開けずにレッスンを受けるほうが、聞き取り能力や発音などの効果は出やすいです。
家族内で月のレッスンを分け合うことができるサービスもありますので、兄弟姉妹がいるご家庭は要チェック。
また、送迎の心配をしなくていいのは大きなメリット。小さい兄弟姉妹などがいて、定期的に外にでにくい場合などは助かります。
オンライン英会話のデメリット
デメリット
- 親のサポート量が意外と多い
- いつのまにかフェードアウトしやすい
- お子さんが小さいうちは集中しにくい
オンライン英会話は自宅でできて便利ですが、編集部の経験者がみんな声を揃えて言うのが、意外と親のサポート量が多いということ。
お子さんと相性のいい先生を探しだして、レッスンを毎回予約し、レッスン中はPC機器や英語サポートで付き添い、終わったら理解度をチェックして、宿題ができたか確認する...。
講師が毎回変わるため、このあたりまでは親がみてあげないといけないんですよね。慣れてくると少し楽にはなりますが、最初はガッツリついているつもりでいたほうがいいです。
また、強制力がないためフェードアウトしやすいので、曜日時間をある程度決めてしまうのがおすすめ。集中のしやすさでいうと、適切なのは小学校中学年以上。
通学型の英語教室のメリット&デメリット
続いて、通学型の英語教室のメリットとデメリットについてご説明していきます。
通学型の英語教室のメリット
メリット
- 曜日時間固定で、習慣化しやすい
- 日本人講師が多く、講師との距離が近い
- 同世代の友達ができる
- 講師や教室スタッフに学習相談ができる
- レッスン中は講師におまかせできる
曜日固定となり時間には縛られますが、生活の一部として習慣化されやすいです。そして、教室にリアルに通うため、レッスンに集中しやすくなります。
担任制のため、講師とお子さんとの距離が近くなりやすいです。また、一緒に切磋琢磨できる同世代のお友達ができると、通うモチベーションが高まります。
お子さんの学習の進捗具合、自宅学習の相談などを講師や教室のスタッフに直接できるのは安心です。教室によっては定期的に親の面談などがありますよ。
また、レッスン中は講師におまかせできちゃうのも実は通学型の大きなメリット。その間に買い物を済ませているという親御さんも多いんです。
通学型の英語教室のデメリット
デメリット
- 入会金や教材費など追加費用が多い
- 送り迎え、通学時間が必要
- 週1回のレッスンでは身につきにくい
デメリットは、レッスン料のほかに入会金や施設運営費、教材費など、いろいろと追加でかかってくることも。そのため、一度入会するとやめにくくなるんですよね。
教室の場所やお子さんの年齢によっては、送り迎えが必要。ほかの兄弟姉妹などがいる場合は時間のやりくりをしないといけません。
また、レッスン回数が週に1回程度でグループ形式のため、英語を話す絶対量は少なく、これだけで英語をペラペラに話せるようにはなかなかなりません。
CDなどの音源教材を毎日聞くなど、自宅での英語学習は必須。英語関連イベントやキャンプなどに参加したりと、英語を話す機会をどんどんつくることが大切です。
オンライン英会話はどんなご家庭の子供に向いている?
それでは、それぞれのサービスがどんなお子さんに向いているのかをご紹介していきます。
まずは、オンライン英会話。
- スピーキング力をアップさせたい
- お手頃な料金で始めたい
- 小さいお子さんがいて外にでにくい
- 兄弟でレッスン料を分け合いたい
- 親がサポートできる環境
オンライン英会話は、「英語口」「英語耳」を育てるための環境を、お手頃価格でつくりたいご家庭に向いています。
レッスンのサポート体制が必要となりますが、送迎不要なので、決まった時間に家を出にくかたったり、兄弟姉妹でレッスン料を分け合いたいご家庭にはありがたいサービスです。
通学型の場合、レッスン時間は夕方に限定されてしますが、オンラインであればここはフレキシブル。たとえば学校に行く前にレッスンを受けるなどのような方法もできますよ。
通学型の英語教室はどんなご家庭の子供に向いている?
続いて、通学型の英語教室に向いているのは、このようなお子さんの家庭です。
- ほかの習い事と一緒に習慣化させたい
- お友達と一緒に楽しく英語を学んでもらいたい
- グループレッスンの方が緊張しなくていい
- 日本人講師やスタッフに相談したい
- レッスン中は講師にお任せしたい
通学型の英語教室は、英語と触れる時間をほかの習い事と同じようにお子さんの日常に組み込みたいご家庭に向いています。
同じ教室のお友達ができたり、講師と距離が近づいてくると、お子さんも友達の家に遊びに行くようにリラックスして通うことができます。
担任講師や教室スタッフに相談がしやすく、2人3脚で子供の英語学習を進めることができます。また、レッスン時間中は先生にまるっとお任せできるのはありがたいですよね。
- 関連:おすすめの子供英語教室
実は組み合わせると最強!通学型とオンライン英会話
ここまでオンライン英会話と通学型英会話スクールの比較をしてきましたが、やはりどちらも一長一短なところがあります。
そのため、多くのオンライン英会話や英会話教室を体験取材してきた編集部として、実は最もおすすめなのは、両方を組み合わせること。
特に小学校高学年になると、通学型では英文法の時間が増えて会話練習がほどんどできなくなり、オンラインでは外国人との会話に集中して文法がおろそかになりがち。
そんな時のおすすめ学習法は、
- 英会話教室で日本人講師と文法
- オンラインで外国人講師と会話練習
という組み合わせです。
通学型の英語教室で、友達と切磋琢磨しながら日本人講師から文法をしっかり教えてもらい、オンライン英会話でスピーキング練習をマンツーマンでできると最強です。
もちろん、国籍の異なる講師を組み合わせることで、これをオンラインもしくは通学型スクールだけでおこなってもいいですね。ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
オンライン英会話と通学型の英語学校は、似て非なる英語学習のサービスと言えるかもしれません。
通学型がお友達や先生とのコミュニケーション能力などを合わせて英語を学ぶ場所であるのに対して、オンラインは英語をたくさん話すためのサービスに特化しています。
お子さんにどのように英語に触れてもらいたいのか、そして、ご家族がどのようなサポート体制がとれるのかによって、決めるのがいいのではないかと思います。
そして最後に決め手となるのは、お子さんとの相性。
編集部スタッフのお子さんがいくつかのオンライン英会話を体験した時も、お子さんが一番気に入ったのは「グループレッスンでお友達とゲーム感覚で競える」サービスでした。
親はマンツーマンレッスンが効果的かなとか、実践的な教材があるところがいいかな、などと思っていても、子供が気に入るポイントはまた違ったりしますからね(笑)
体験は少なくても2、3校してから決めることをおすすめします。ぜひお子さんに合う英語学習サービスをみつけてください。