英語の独学

年の大半を外国のお客さんと旅する通訳ガイドのMarikoです。この記事では英語の独学の方法やメリット・デメリットについてご紹介していきます。

海外旅行に行ったり、洋画を観たり、外国の人と接する機会があると、「今年こそ英語ができるようになりたい...!」と思ったりしますよね。

英語の学習方法も多様で、英会話スクールや英会話カフェだけでなく、今や自宅で受講できるオンライン英会話などもあります。でも、最も始めやすいのは今も昔も「独学」。

そんな独学もだいぶ進化してきていますので、現代の独学の特徴やメリット・デメリット、そして今どんな手段があるのかということについて詳しくご紹介していきます。

英語を独学したいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

記事の目次

独学、スクール、オンライン英会話を徹底比較

まずは、英語を独学することのイメージをつかむために、従来型の「英会話スクール」と今流行りの「オンライン英会話」という2大英語学習法と比較してみます。

やはり、独学にも得意なことと苦手なことがあるんですが、そこがよく見えてきますよ。

  独学 英会話
スクール
オンライン
英会話
費用の安さ
カスタマイズ性
英語を話す量
継続のしやすさ

英語の独学は、「費用が安く」「カスタマイズしやすい」のが特徴。

一方、「継続」がしやすいのが英会話スクール。「英語をたくさん話せる」のがオンライン英会話です。

それではひとつひとつ説明していきます。

費用について

  英語の
独学
英会話
スクール
オンライン
英会話
費用の安さ
数千円〜

月11,000円〜

月6,500円〜

費用面でいえば、独学がダントツ安くあがります。かかるのは本やテキスト代、低価格のアプリ費用くらい。初期費用が低く、思い立ったらいつでも始められます。

とはいえ、身銭を切っていないことで(笑)、強制力は全くありません。続けるためには本人の強い意志が必要。

英会話スクールなどでは月1万円以上の料金が、年単位でかかってきます。しかし料金が発生することで、「成果をださないと」という気持ちが生まれやすいのも事実です。

カスタマイズ性

  英語の
独学
英会話
スクール
オンライン
英会話
カスタマイズ性
自由に変更可

カリキュラムに沿う

サービスに
よっては可能

独学では、自分の目的によって学習内容を決めたり、仕事やライフスタイルの忙しさの変化に合わせて学習量や学習時間などを変更していくことができます。

たとえば、海外転勤が決まったからビジネス英語フレーズに力を入れよう、だとか、今月は残業が多そうだから学習は毎日通勤中のみにしようなどと、自由にアレンジできます。

英会話スクール、特にグループレッスンの場合は、決まった時間にスクールに行く必要がありますし、クラスの年間カリキュラムに沿って学習を進める必要があります。

オンライン英会話はマンツーマンなので学習内容のカスタマイズはしやすいです。しかし、月払い制だと、忙しくて受講できなかった月はレッスン料が無駄になったりもします。

英語を話す量

  英語の
独学
英会話
スクール
オンライン
英会話
英語を話す量
実践の場はない

話す場がある

たくさん話せる

様々なメリットがある独学ですが、弱いのは相手のいるスピーキング練習ができないこと。

とはいえ、独学でディクテーションやシャドーイングなどをすることによって、英語の発音やイントネーション、瞬発力など、英語を話すための土台をつくることはできます。

英会話の基礎力をつけたあと、実践練習の機会をつくることをおすすめします。オンライン英会話を利用してみたり、外国人と話せるイベントなどに参加したりしましょう。

継続のしやすさ

  英語の独学 英会話
スクール
オンライン
英会話
継続のしやすさ
フェードアウトしやすい

強制力がかなりある

強制力あり

独学のもうひとつの弱点は、学習の強制力が全くないこと。いつの間にかやめてしまっても財布もそんなに痛みませんし、励ましてくれる仲間も、相談できる先生もいません。

英会話スクールは、決まった曜日にレッスンに通います。オンライン英会話は予約は自主的にする場合が多いとはいえ、毎月支払いをしていることによるゆるい強制力はあります。

独学の成功は、英語学習をどれだけ日常生活の中に習慣化させられるかにかかっています。歯磨きのような存在(笑)までもっていけると成功ですね。

独学のメリットとデメリット

独学のメリットとデメリット

それでは、独学のメリットとデメリットについてのまとめをご紹介します。

独学のメリット

メリット

  • 初期費用が低く、毎月の費用も少ない
  • 時間、場所を選ばない
  • 自分のペースでできる

独学の一番のメリットは費用が安く抑えられること。無料のウェブやアプリコンテンツでも学習可能ですし、本やアプリなどを利用してもスクールなどに比べると格安。

いつでもどこでも思い立ったらできるのも特徴。通勤時間や家事の合間などのスキマ時間をうまく使ってできるよう、上手に設計されている英語学習アプリなどもたくさんあります。

自分のペースでコツコツと進めることができ、いろんな方法を試しながら自分にぴったりな方法をみつけて学習できます。

独学のデメリット

デメリット

  • 継続が難しい
  • 実践アウトプット練習ができない

ひっそりと始めて、ひっそりとフェードアウトしやすい英語の独学(笑)。それを防ぐためには、周囲に「英語学習します!」と宣言したり、独学仲間をつくってしまうのも手です。

「会話」が最終目標であるなら、アウトプット練習を加えることをおすすめします。外国人と話す機会がない人は、英会話カフェやオンライン英会話などに頼ってもいいかもしれません。

独学に向いているのはこんな人

  • コスパ重視の人
  • コツコツと努力を積み重ねることが得意な人
  • 自分の英語の弱点がわかっている人
  • スマホアプリやPCに抵抗がない人
  • 英会話の実践の場が職場などにある人

コスパ重視でコツコツとひとりで学習をすることに抵抗がない人であれば、独学は最高の学習法です。自由なペースで、好きなカリキュラムを組んで進められます。

現在、多くの有益なウェブサイトやアプリがあります。アナログな方法だけでもOKですが、継続するための大きな味方となりますので上手に活用しちゃいましょう。

たとえば、「少ない語彙を強化したい」などのように、自分の英語の弱点がわかっている人は、ピンポイントでそこをアプローチできるため、独学との相性はぴったりです。

職場などで外国人と会話できる環境にある人も独学に向いています。失敗を恐れずに、学んだことをどんどん実践していきましょう。

そもそも英語の独学にはどんな方法があるの?

次に、具体的に現代の独学のやり方にはどのような方法があるのかをご紹介していきます。

大きくわけてこのように、

  具体例
書籍 英語学習法に関する本など
メディア TVやラジオ、新聞、ウェブ、YouTubeなど
アプリ スマホやタブレット、PCにて

という3種類があります。

書籍がメインだった数十年前とは大きく変わりました。それもその「書籍」も家でポチれますし、付属でついてくる音源などはPCにダウンロードできたりしますので。

それぞれをもう少し説明していきます。

書籍:英語学習法に関する本

多くの英語に関する本が出版されていますが、まず気になるのは英語学習法について書かれている本ではないでしょうか。独学の近道は「正しい道筋」をたてること。

世の中にはいろいろな学習法がありますが、当サイトではそれらの書籍のレビューもおこなっていますので、ぜひご覧ください。

メディア:TVやラジオ、新聞、ウェブ、YouTube

定番のラジオの英語講座、NHKゴガクは最近ではアプリでいつでも聞けて便利になりました。

新聞も今はネットで見る時代。初心者には日本のニュースが英語で書かれているThe Japan Timesがおすすめ。中級者以上なら、CNNBBCなどで海外事情も要チェック。

英語学習がしやすい無料ウェブサイトNo.1は、TED Talk(テッドトーク)。好きな分野から選べて、再生速度や字幕なども選べます。シャドーイング練習もできます。

最近では多くの英語学習Youtubeチャンネルが開設されています。選ぶ時のポイントは、内容と更新頻度。一緒に併走してくれそうなチャンネルを見つけてくださいね。

アプリ:スマホ、タブレット、PCにて

スマホなどを利用した、英語学習アプリなども多数でています。これはひと昔前ならば存在さえしていなかった強力なツール。

アプリが本と大きく違うところは「ゲーム感覚」を持ち込んでいるところ。点数がでたり、バッジを集めたり、学習を楽しく習慣づける工夫がいたるところに施されています。

内容も様々で、mikanのような単語アプリから、ドラマ仕立てでフレーズ学習ができるスタディサプリENGLISH、英字新聞を教材としたENGLISH COMPANY MOBILEまで多岐にわたります。

他の手段もたまに利用する「ハイブリッド独学」

ハイブリッド独学

独りで学習していると、どうしてもモチベーションは落ちやすくなります。そんな時のために、いくつかお助けサービスのカードをもっておくといいです。

他の手段もたまに利用しながら行ういわば「ハイブリッド独学」は、結構おすすめ。

気持ちをあげるための、いくつかの手段をご紹介していきます。

たまに資格試験

まずおすすめしたいのは、3か月〜半年に1回、資格試験を受けるという方法。結果で一喜一憂するのはよくないと思いつつもやはりひとつの指標になります。

ビジネスでの転職、昇進などのためには英検やTOEIC、Versant。大学進学や留学などにはTOEFLやIELTS、TEAPなど。語学の唯一の国家資格、通訳案内士資格を目指すのも手。

たまにオンライン英会話

独学で最も鍛えにくい能力は相手ありきの英語の対話能力。モチベーションアップのためだけでなく、会話練習をするためにオンライン英会話を併用するのもおすすめ。

その際は、たとえば「プレゼンのアドバイスをもらいたい」「ディスカッションの練習がしたい」など、具体的にやりたいことを講師に伝えて独学の成果を確認してもらいましょう。

たまに英語・英文添削

正しい英文を書くことがひとつの目標なのであれば、英語・英文添削のサービスを利用するのもおすすめ。英語のプロが自作の英作文を丁寧に添削してくれるんです。

単発の英文添削も依頼できるアイディーや、チケット制のフルーツフルイングリッシュなどサービスも様々。英語に関する質問がなんでも聞ける生イングリッシュなどもありますよ。

番外編:英語コーチングという方法もある

番外編として、正しい独学の学習法を身につけたいのであれば、今話題の英語コーチングを最初に2〜3か月だけ受講する、という手もあります。

英語コーチングとは、一定期間英語漬けになって英語力をアップさせるサービス。専属の日本人コーチが生徒ひとりひとりに合った1日数時間の学習プランを作成してくれて、徹底サポートをしてくれます。

決して安くはありませんが、この手法の大きなゴールは「英語学習の習慣づけ」をすること。コーチング終了後も学習を独学で継続できる力を養います。

語学は年単位の学習時間が必要。結局はこの「習慣づけ」ができた人が成果をだせるんですよね。一生ものの正しい独学の習慣をつけられると思えば高くない投資だと思います。

まとめ

日々進化している英語の独学。コツコツと学習することが得意であれば、柔軟にプログラムを変えつつ、楽しみながら学習を進めることができます。

独学で大事なのは、どれだけ習慣化して継続できるかということ。学習する時間帯を決めたり、目標を達成できた時のご褒美を考えたりするのもいいかもしれません。

昔ながらの学習本と合わせて、楽しく学習を続けることに力を入れたアプリなども次々と登場しています。ぜひ自分に合った教材を見つけてください。

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