指導歴30年以上のバイリンガル講師にマンツーマンで学べる、梅田のブラウン語学研究所に行ってきました。
近年はインターネットの普及からか、ネイティブ講師を崇拝する風潮は薄れつつあると感じます。それでも英語を勉強するなら「ネイティブらしい英語を学びたい」と思うのは自然なことですよね。
私もそのひとりで、ネイティブと問題なく話せるようになるべく、ナチュラルな発音や表現を身につけたいと思っています。
なので習うのであればニュアンスを日本語で説明してほしいし、さらに効率を高めるためにマンツーマンがいい。
ブラウン語学研究所は、これらの私の理想を実現している教室です。レッスン指導から運営まで1人で行う林先生は、高校から日本のインターナショナルスクールに通い、アメリカの大学を卒業。
バイリンガルでありながら、母語のように英語を習得した帰国子女ではないため、日本人が英語に苦労する気持ちも知っている林先生。
在米10年+指導歴30年以上という経験を活かし、個々に合ったマンツーマンレッスンを提供しています。
体験レッスンが終わるころには「私も通いたい」と思ったほどの魅力をお伝えします。
ブラウン語学研究所ってどんなスクール?
ブラウン語学研究所は大阪駅前第2ビルにあります。
梅田駅、大阪駅、西梅田駅、東梅田駅、北新地駅から徒歩5分前後と、これ以上ないアクセスの良さです。
指導歴30年以上の林先生が個々に合ったカリキュラムを作成
英会話スクール全般に言えることですが、マンツーマン専門で講師が1人だとなおさら、講師なしにはスクールを語れないですよね。
林先生は在米10年を経て日本に帰国。その後は大手英会話スクールに勤務し、1989年にブラウン語学研究所を設立されました。
指導歴は計30年以上、自身が設立された教室ももうすぐ30周年。指導経験豊富なバイリンガル講師に学べるというのは、ブラウン語学研究所の大きな特徴です。また林先生は通訳や翻訳の分野でも活躍されています。
ブラウン語学研究所では、超初心者~上級者まで、レッスン内容も英会話、ビジネス英語、TOEIC、TOEFLと個々のニーズに沿ったカリキュラムを作成しています。
「普段は会話中心がいいけど、来月はTOEIC対策をしたい」「今日は、明日提出するビジネス書類をチェックしてほしい」なんてことも可能。
「個々の生徒に合わせて」と言うとなんだか平凡ですが、林先生の英語に対する豊富な知識と長年の指導経験が、超初心者から上級者までが本当に満足できるレッスンを可能にしているのだと思います。
月謝は20,000円。曜日固定制または自由予約制を選択可
ブラウン語学研究所の立地の良さは大手英会話スクールなみですが、レッスン料金は半額ほど。また月謝制なのでいつでも始めることができます。
初期費用(税込) | |
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月謝 | 20,000円 (70分x月4回) |
入会金 | 20,000円 |
合計 | 40,000円 |
レッスンは曜日固定制か自由予約制を選ぶことができます。自由予約制の場合、月末に翌月のシフトが出てから4回分を一気に予約するもよし、毎レッスン次の予約をして帰るもよし、という柔軟なスタイルです。
月5回以上通いたい方は、1レッスン70分あたり5,000円を追加というシンプルなシステム。なんと週5日レッスンを受けている生徒さんもいらっしゃるそうです。
レッスン曜日は火曜日~土曜日、時間は10:00~23:10(最終レッスン22:00スタート)です。レッスン開始時間までにキャンセルの連絡をすれば、繰り越しも可能。繰り越し期間に制限はありません。
ここまでどんなスケジュールの生徒さんにも対応しているスクールは少ないと思います。
発音できない音は聞き取れない。リスニング力に繋がる発音指導
林先生によると、街中で「Do you speak English?」と聞かれたとき、日本人の答えには3通りあると言います。「No.」か「A little.」か「Yes.」。
「A little.」と答える人が大半だそうですが、ここで「Yes.」と答えられる人、つまり「英語が話せる」と言える人は、下記3つの条件を満たしていることが多いとのこと。
①英語で文章を作れる
②相手に伝わる発音で話せる
③相手の返事が理解できる
②「発音」と③「リスニング」は互いに切り離せない関係。なぜなら「自分で発音できない音は、1,000回聞いても聞き取れない」からだそうです。
そのためブラウン語学研究所では、レッスン内容が英会話であってもTOEIC対策であっても、発音とリスニングはしっかり学習します。
ブラウン語学研究所に行ってきました
大阪駅前第2ビルは、大阪駅から地下道で繋がっています。
校舎は2階の西側にあります。
写真の左側にあるドアに、小さく「ブラウン語学研究所」と書かれていました。ここを開けると教室です。
ブラウン語学研究所はマンツーマン専門で講師も1人。教室はコンパクトです。
体験レッスンを受講
個々に合わせたカリキュラムを組むということで、まず初めての生徒さんとどんな話をするのか聞いてみました。
林先生:まずは英語学習の目的、目標、今までの学習法などを詳しく聞きます。さらに仕事の忙しさや家庭でどのくらい学習時間が確保できるかを踏まえて、カリキュラムを組みますね。
今回はまず最初に発音とリスニングのレッスンを体験しました。
林先生:CDを1,000回流して聞き取ろうとするよりも、自分の発音を良くすることが大切です。
「まず押さえておくべき発音変化のポイントが3つあります」と林先生。ネイティブがナチュラルスピードで英語を話すときに起こる、音の変化です。
①語尾の破裂音は「2分の1発音」になる
林先生:破裂音と言えば「B」「P」「T」などですね。これが語尾にある単語は「stop」や「what」など。中学や高校では「発音が弱まる」とか習うんですけど、実際は「2分の1発音」になります。
「2分の1?」と一瞬はてなマークになりましたが、林先生の説明が分かりやすく、すぐに理解できました。
林先生:破裂音は、口の中で2つの動作が起こるんです。「T」だと、まず舌を上の歯茎に付ける、そして離しますよね。離した瞬間に音が出ます。「P」も唇を閉じて、開ける。2つの動作がありますね。
ですがこれらの音が語尾に来ると、1つ目の動作しか起こらないんです。「T」だと舌を上の歯茎に付けるだけ。「P」だと唇を閉じるだけ。だから2分の1発音と呼んでいます。
何度か先生に続いて「what」や「stop」を発音してみます。音が止まる感覚はあるけど、はっきりとは聞こえないという感じです。
②音が繋がる「リンキング」
林先生:例えばネイティブの人たちは「an apple」を「アン アポー」とは言わないですよね。一つひとつの音を大げさに発音してしまうと、逆に聞き取ってもらえないなんてこともあります。
リンキングには馴染みがあります。「an apple」の「N」(子音)と「A」(母音)が繋がって「アナポー」のように聞こえる、これがリンキングですね。
③「T」が「L / D」のように聞こえる「フラッピング」
林先生:この変化が起こるには主に2つの条件があります。まず「T」が語尾(もしくは文末)にないこと、「T」の前が母音であることです。「water」「butter」などですね。単語が繋がって起こる場合もあります。「but I」や「how to」などです。
林先生:ほかにも「tell him」は速く読めば「tellim」のように「H」音が完全に脱落します。脱落した音(無くなった音)を1000回聞いたって、「H」はときに脱落するという知識がなければ、聞き取れないんです。
「water」が「ワラー」に聞こえるのは有名ですが、確かにこのルールだって、知らなければ聞き取れないですよね。
「発音できないものは聞き取れない、だからリスニング力を伸ばすために発音を矯正する」というのは、理にかなっている、とても効果的な学習法だと思います。
次にプリントを使った聞き取り練習。テーマは「you」です。
林先生:「you」は「ya」と発音することが多いですが、はっきり「you」と言うべきときもあります。例えば「How about you?」では「you」とはっきり言います。
一方で「What were you doing yesterday?」など日本語でも「昨日何してた?」と「あなた」を省略する場合、また形式的に you という主語が使われている場合は「ya」になるそうです。
ここでのシーンはコインランドリーでの会話。女性と男性の声が1回ずつ流れるので「you」か「ya」か聞き取ります。
1.Do you need exact change for these machines? Yes, you need two quarters.
これは「(一般的に)このコインランドリーってコインちょうど必要なの?うん、25セントが2枚いるよ」という感じなので「ya」と発音されていました。
2.Do you have any change?
ここでは「あなた、コイン持ってる?」と相手に質問しているため、しっかり「you」と発音。
3.You get it at the store next door.
こちらも「1ドルコインを両替する場所が隣の店にある」という一般的な話に You という主語が使われていただけなので「ya」となります。さらに先ほど学んだ発音変化も同時に復習しました。
「You get it at the store next door.」という文章。「get」の「T」と「it」の「T」は、その前が母音で、かつ語尾(文尾)ではないので③のフラッピングが起こります。つまり「ゲリラッ」のようになります。
この文章を、林先生に続いて、私も音声変化を意識しながら5~6回声に出しました。正しく発音できるようになってから再度音声を聞くと、全然違います!
なにが違うかというと、自分が発音できた音だからとてもクリアに聞こえるのです。1語1語が聞こえる訳ではないのですが、何と言っているかがスッと頭に入ってくる感じです。これには驚きました。
林先生:話は変わりますが、英語を話すには想像力も大切です。辞書を使わずに、知っている単語で説明する力を身につけることです。
例えば「さすが1流のホテルだわ」と言いたいとき、「さすがってどう言えばいいんだろう」と考えてはダメです。
「美味しい料理が出てくると思ってたけど、やっぱり本当に出てきた」と言ってもいいんです。家具屋さんだって「furniture」という単語が出てこなかったら「ベッドとかデスクを売ってるお店」で伝わりますよね。
「日本語1文に対して、英語が1文である必要はないですよね」と林先生。会話を続ける能力を身につけるために、初心者はまず3文、上級者は30秒~1分、質問に対して答えてみようと伝えているそうです。
リスニング力に欠かせない発音練習。音声変化を分かりやすくかみ砕いて教えてもらい、それを実践的に練習したことで、同じ音声が練習前と練習後でまったく違って聞こえたのには驚きました。
そして発音変化だけでなく、単語の成り立ちや、現代のアメリカの若者言葉にも詳しい林先生。バイリンガル講師ならではの豊富な知識を感じたレッスンでした。
林先生にお話を伺いました
体験レッスン後には、林先生にいくつか質問をしてみました。
ーー 林先生は30年以上英語を教えていらっしゃると伺いました。
林先生:そうですね。大学時代を含めてアメリカで10年暮らし、帰国後に大手英会話スクールで英語を教え始め、30年ほど前にブラウン語学研究所を設立しました。
小学校や中学校は日本で通常の学校に通い、高校からはインターナショナルスクールでした。
ーー 高校からとなると、母語習得のようにはいかないですよね。英語学習の経験を経てネイティブ並みの力を持つ日本人講師にマンツーマンで学べるのは、私にとっては理想的です。
林先生:ありがとうございます。当校には、外国人講師に学んできたけど上手くいかなかったという初心者の方もいれば、逆に英検一級やTOEIC満点など上級の方もいらっしゃいます。
ーー なるほど、どちらも多い感じなんですね。生徒さんは社会人が多いのでしょうか。
林先生:英語が必要な社会人が多いですが、小学生から大人の方までいらっしゃいますよ。例えば高校生なら、私は初期の段階で「10年後に自分が英語を話しているイメージを持って」と伝えています。
英語が上達しない理由は、結局途中で辞めてしまっているからですよね。
TOEIC600点を目指すという方には「700~800点を目指しましょう」と言います。10㎞走ることをゴールにするより、42.195㎞走りきるイメージを持ったうえでの最初の10㎞と考えたほうが、伸びしろがあるからです。
私の誇りは、生徒さんがみんな続けてくれることです。平均10年くらい通ってくださっていると思います。
ーー 平均10年はすごいですね。大阪から引っ越した生徒さんでも、オンラインでレッスンを受けられるのでしょうか。
林先生:はい、オンラインでもできますよ。今は東京と海外で数人の方が続けてくださっています。
ーー 林先生がバイリンガルであることや、発音に力を入れていることのほか、ブラウン語学研究所の強みはなんだとお考えですか。
林先生:一人ひとりに対して、さじ加減を見ている点ですかね。レベルや目的を踏まえたカリキュラムの作成はもちろんですが、ミスについても「この生徒さんは毎回ではなく、このタイミングだけ指摘しよう」とか。
生徒さんの性格や、そのときにどこまでの指摘が必要なのかまで考えながら教えています。
ーー 常に微調整されているのですね。レッスン外の家庭学習についても、アドバイスされていますか。
林先生:CDを聞いてもらったり、あとはリーディングやディクテーションの宿題を出すことが多いです。日記や英作文もありますよ。添削はレッスン時間外にやっておきますけどね。
家庭学習も、その生徒さんの学習目的や仕事、趣味によって変えています。
例えば新聞社に勤めている生徒さんには、CNNニュースを聞いて150語で要約してきてもらっています。ガーデニングが好きな生徒さんには、イギリスのガーデニング雑誌を読んでもらっています。
少しチャレンジングな(完璧には解けない)宿題で負荷をかけることで、実力も伸びると思います。
ーー 発音とリスニングについては、どのような指導をするのか垣間見ることができました。スピーキングや語彙、文法はどのように指導するのでしょうか。
スピーキングには、ダイアログの日本語を英語に直す練習や、映像を見てシーンを描写する練習などがあります。
語彙力というのは読書量に比例するので、リーディング練習に力を入れます。また接頭語とその意味(pre=前を表す)を説明するなど、覚えやすくて忘れにくい指導を心がけています。
ーー 確かに由来やルールと一緒に覚えると、記憶に残りやすいですよね。
TOEICやTOEFLのための単語力には、このような専用テキストを使うこともあります。
ーー 文法の指導はどのようにされるのでしょうか。
林先生:文法に使うのは「English Grammar in Use」などですかね。
文法学習は2回繰り返します。1回目は私が教えますよね。2回目は生徒さんが先生役になって説明してもらい、私が突っ込んだ質問をします。教えることで、自分がどこが分かっていなかったか明らかになります。
ーー 教えることで気づけることって、多いですよね。
林先生:リスニングについては、発音の基本ルールを学んで聞き取れることが増えたら、次はナチュラルスピードの音声をディクテーションし、まだ聞き取れていない音やフレーズを一つひとつ潰していきます。
仕上げに使う教材の例としては、一般人がその場で考えて話すインタビュー形式のものがあります。
原稿を読み上げるニュースとは違い、聞きやすいように加工されていない生の英語です。これもリスニングのよい練習になります。
まとめ
リスニング力を伸ばすのに欠かせない正しい発音の習得。繋がる音、脱落する音、変化する音などのルールを学んで何度も声に出してみることで、同じ音声が格段にクリアに聞こえるようになったことには驚きました。
日本人の気持ちに寄り添いながら、ネイティブには説明が難しい音声変化のルールや言葉の由来に対する知識を兼ね備えている林先生。
一概に「英語力」と言っても、発音、リスニング、スピーキング、文法、語彙など、得意不得意は一人ひとり違いますよね。レベルや弱点に応じて学習法を提示できる「引き出しの多さ」がこの教室の魅力のように思いました。
そんな林先生にマンツーマンで、しかもお手頃な価格でレッスンが受けられるということで、私も実際に通ってみたいと感じましたよ。
10年ほど通い続ける生徒さんが多いブラウン語学研究所。林先生の講師としての実力はもちろん、穏やかな口調と優しい大阪弁、話しやすい人柄に惹かれている生徒さんも多いのではと感じます。
そしてこの記事を読んだ方の特典としてなんと「みんなの英語ひろば」を見たと伝えると、20,000円の入学金を無料にしてくれるそうです(私が図々しいお願いをしてみました!)。
興味ある方はぜひ体験レッスンを試してみてください。