当サイト管理人の岩田(@iwaking)が、英語発音スクールのCEPIO(以下CEPIO)で体験レッスンを受けてきました。

日本人の発音をネイティブに近づけること、そして発音指導者を育成することを理念として掲げるCEPIO。名前のとおり発音に特化しているスクールです。

「発音が良くても、話す内容が薄っぺらければ意味がない」と考える人は多いと思います。もちろんそれは一理あるのですが、発音がおかしいと内容自体が正しく伝わらないので非常にもったいないです。

私は初期段階で発音をしっかりと学習したつもりだったのですが、英語学習を続けるうちに徐々に自己流が強くなり、正しい音からズレている感じがしていました。

そして今回CEPIOで体験を受けて、発音はやはり「コミュニケーションする上でとても大切」だと再確認。自分が正しく出来ているか見つめ直す良いキッカケになりました。

その理由をこの体験レポートで伝えていきたいと思います。

記事の目次

CEPIOの特徴は?

CEPIOのレッスンは大阪本校と東京本校のほか、CEPIOで指導者養成コースを修了した方達がオープンした全国の教室で行われています。

レッスンスタイルは通学型もしくはオンライン。スカイプを用いたオンラインレッスンはマンツーマンで行われ、通学型はマンツーマンもしくは同じレベルの生徒さん最大3名で学ぶ少人数グループから選択できます。

通学型レッスンの料金

ポイント数 料金 グループ
50分単価
マンツーマン
50分単価
10ポイント 39,600円 3,960円 7,920円
30ポイント 115,500円 3,850円 7,700円
50ポイント

192,500円

3,850円 7,700円

すべて税込です。

支払いはポイント購入制。1レッスンは50分で、グループレッスンは1ポイント、マンツーマンレッスンは2ポイントを消化するシステムです。

CEPIOで発音を克服した日本人講師たち

大人になってから計12年間アメリカで生活し、発音の大切さを学んだ代表の中西先生。アメリカの大学で英語発音を専門的に学び、さらに発音矯正学校で指導者免許を取得したそうです。

そんな中西先生は発音指導者の育成にも力を入れています。

現在CEPIO本校やフランチャイズ校で教える講師は、CEPIOで発音指導を受けた方達です。ネイティブ講師でもなく、幼少期を海外に過ごしたバイリンガル講師でもありません。

発音に対する苦手意識をCEPIOで克服した講師たちが、そのメソッドを引き継いで全国で活躍している。これがCEPIOの大きな特徴です。

後ほど紹介する体験レッスンでも、講師に舌の位置や口の開き具合について丁寧で分かりやすいアドバイスをいただきました。

頭で考えなくてもなんとなく発音できてしまうネイティブ講師ではなく、論理的な学習法に沿って地道に練習したことで発音を習得した講師だからこそ、このような指導が可能なのだと感じました。

単音→単語→センテンスと段階を踏んで練習

CEPIOのカリキュラムでは、まず一つひとつの音(=単音)を「口の形」「舌の位置」「息の出し方」など様々な角度から見直します。


舌の位置を説明するときに用いる模型

※CEPIOではアメリカ英語を中心に学びます。また発音記号はIPA(国際音声記号)を使用します。

次にその単音が入っている「単語」を正しく発音できるよう練習。そして「センテンス」に移ります。

ひとつの単語をとっても、その単語が文章のなかでどんな他の単語に挟まれているかにより、発音が変化するケースは多いそうです。

「センテンス」では、リズムや抑揚のほか、このように単語の元々の発音が変化するケースについても学び、練習します。

その後は各生徒さんがより強化したい分野に合わせて、音読コース、リスニング+コース、瞬トレコース(会話の瞬発力を伸ばすコース)、TOEICスピーキング対策コースなどを用意しています。

正しい発音を学べば、リスニング力が伸びる

正しい発音やリズムを身につけると、リスニング力も必ず伸びるとのこと。今回の体験レッスン中も「自分で発音できる音は、絶対聞き取れるから」という言葉を何度か聞きました。

英語を語るときには「文法の正確さ」や「流暢さ」に目が行きがちで、発音に特化して学んだことがないという方もいるのではないでしょうか。

発音やリズムが正確であれば、意思疎通がよりスムーズになります。それだけでなく、強調したい部分でトーンを上げるなど、より説得力のある話し方にも繋がると思います。

さらにリスニング力も伸びるとなると、発音練習は英語学習に自然に取り入れていくべきものだと感じました。

子どもであれば聞いた音をそのまま真似る能力がありますが、大人は論理的に発音法を理解する必要があるため、CEPIOのようなスクールの需要は高いと感じます。

オリジナルの音声教材やDVD教材が充実

CEPIOでは毎日少しでもレッスンの復習をすることを推奨しています。そのためにオリジナルの教材を用意。テキストを見ながら家庭でも復習ができるようになっています。


教室にも発音関係のテキストがたくさんありました

CD・DVD教材には10~40代の男女の声を収録。トレーニングを受けたアナウンサーの英語だけでなく、日常で誰かにふいに話しかけられたときでも、その英語を正しく聞き取る力を養ってほしいという思いからです。

大阪校本部教室に行ってきました

大阪駅前第1ビルにある、大阪校本部教室におじゃましました。北新地駅や西梅田駅の目の前、梅田駅や大阪駅からも徒歩5分前後と「大阪のど真ん中」とも言える立地です。

教室は6階です。CEPIOという文字の看板が見えてきました。

レッスンはマンツーマンもしくは3名までの少人数で行われるため、教室もコンパクトです。

体験レッスンを受講

CEPIOでは無料体験レッスン(45分程度)を受け付けています。私も実際にレッスンを受講させていただきました。

担当してくださった山口先生。もともとは英語の発音が苦手だったとのこと。リスニング力向上のため、最初は生徒としてCEPIOに通っていたそうです。

先生:日本語には母音がいくつあるかご存知ですか。

:5つですかね?

先生:そうですね。英語は単母音だけでも10個以上あります。ですが口の形は5つに分類できます。

単音のなかでもまずは母音にフォーカスし、それができてから子音に移るとのこと。先生がさっそくホワイトボードに文字を書きます。

先生:Father/Cap/Cup これらは日本語に直せばすべて「ア」ですが、実際は3つの異なる母音です。

私も発音に関する参考書は読んだことがあり、普段もできるだけ気をつけて発音しているので、このあたりは知識としてありました。ですが完璧に発音出来ているかと言われると自信がありません。

今回扱った音は「Father」の「a」でした。口の形は下画像の左上の写真。縦に大きく開けて発音します。

先生に渡された鏡を口の前に持っていき、自分の口の形や舌の位置を確認。先生は歯の模型を使って、舌の位置を示してくださいます。

先生:「Father」の「a」を発音するときは、指が二本入るくらい大きく口を開けます。舌先は前歯付近まで持っていき、同時に舌の奥をぐっと下げる感じで発音します。

先生の「a」の声に続いて、私も何度も発音してみます。ですが「舌先は前に持ってくるけど、舌の奥は下げる」これがなかなか難しいのです。

先生:口をもっと開け、舌の奥をもっと下げてみましょう。辛いものを食べて、息を思い切り吸ったときのイメージです。

根気強く、具体的に指導してくださるので、どこをどう改善すれば正しい音が出るのかが分かります。私の場合は「喉を開く」と考えると「Father」が発音しやすくなりました。

そして「Father」と同じ「a」の音が入っている「Hot」「Lock」「Stop」「Watch」も練習します。

普段はここまで口を開けて話すことはないですが、練習のうちは大げさにしたほうがよいとのこと。家に帰っても復習できるよう、口の開き具合や舌の位置を感覚で覚えられるまで繰り返し練習しました。

先生:レッスンでは、単音の次に単語を、その次に文章の練習をします。例えば「Cut」「It」「Out」の3単語は、繋げてしまうと発音がガラリと変わります。

これはカタカナで書くと「カリラウ」のようになりますね。

単音や単語を正しく発音するのは、理論を理解してしっかり練習すればそこまで難しくないかもしれません。ですがCEPIOではその先を見据え「単語が文章になったとき、ネイティブがどう発音するか」にも注目。

日常生活に単語の聞き取りテストはありませんよね。言葉はコミュニケーションなので、いつも文章として耳に入ります。そのとき正確に聞き取るため、センテンスにも力を入れることはとても合理的だと感じました。

先生:毎日10分でも良いので、鏡を持ってレッスンで習った音を復習してくださいと伝えています。

山口先生は、私の口の開き具合や舌の位置を確認しながら、丁寧に分かりやすく指導してくださいました。

代表の中西先生にインタビュー

日本で発音を教え始めて14年目という代表の中西先生。現在は中西先生の教え子たちが、発音指導者として全国で活躍しています。

発音についても苦手分野は人それぞれ。マンツーマンレッスンはとても効果的です

ーー どんな年代の生徒さんがどのような目的で通われているのでしょうか。

中西先生:対象は中学生以上ですが、大人が多いですね。20~70代の方と年齢は様々です。ビジネスマン、英会話講師、歌手や俳優さん、CAさんと職業も色々ですが、やはり目的が明確な方が多いと感じます。

ーー マンツーマンレッスンとグループレッスンはどちらが人気ですか。

中西先生:マンツーマンのほうが人気です。グループでも最大3名なので、時期によっては生徒さんが1人というケースもあります。

大きな違いはマンツーマンは一人ひとりに合わせて完全にカスタマイズできることです。グループは例え1人で受講していても、カリキュラムに沿って進めます。

やはり得意不得意は人によって異なるので、苦手なところに戻って復習できるという意味では、マンツーマンのほうが効率的だと思います。料金こそ2倍ですが、効果は2倍以上だと思いますよ。

最近はスカイプレッスンの需要も高いです。海外在住の人も受講できるよう、カリキュラムをより充実させているところです。

講師はみんなCEPIOのメソッドで発音指導法を学び、苦手を克服した人たちです

ーー 発音スクールのなかでも、CEPIOならではの特徴はなんでしょうか。

中西先生:私は音声学を学んできたので、音声学を軸にカリキュラムを組んでいます。

発音には色々な指導法があるのですが、CEPIOではシンプルを心がけています。英語の口の形は8種類という教え方もあるのですが、CEPIOではまず母音に必要な5種類の口の形にフォーカスします。

そしてCEPIOのメソッドで正しい発音とその指導法を習得した講師が、教室を運営していることです。実際に発音レッスンを経て発音を克服した人だからこそ、丁寧で分かりやすい指導ができると考えています。

ーー 実際にCEPIOで学んだ方に教わるとのことで、より生徒の気持ちを理解してもらえそうですね。ところで発音のテストも受験できると伺いました。

中西先生:CEPIOの母体であり、私が代表を務める国際英語発音協会が「EPT(英語発音テスト)」を実施しています。どれだけネイティブに通じる発音で話せているか判断するテストです。

ネイティブが自然なスピードで話すときに生じる「音の変化」も練習します

ーー 体験レッスンでも少し伺ったのですが、センテンスの発音練習はどのようなことをするのでしょうか。

中西先生:CEPIOでは文章になると「繋がる音」「消える音」など、ネイティブが自然に話すときに生じる音の変化にも注目します。

自分で発音できる音は、必ず聞き取れるんです。ニュースやアナウンスの英語だけでなく、予期せずネイティブに話しかけられたときにも、英語を正しく聞き取る力を身につけます。

ーー 確かにアナウンスなどよりも何気ない会話を聞き取るほうが難しいですよね。単語だけでなく、センテンス単位での発音やリズムの習得を目指すのは素晴らしいですね。

ーー 最後に英語ひろばの読者の方に、メッセージをいただけますか。

中西先生:「ある程度英語をマスターしてから発音をやります」という方が多いと感じます。ですがそんなに待つ必要はないです。むしろ発音を先にやってほしいと思っています。

ーー 確かに単語を覚えるときでも、発音と一緒に覚えるのは大切ですよね。

中西先生:そうですね。スペルと正しい音を一緒に覚えたほうが効率的です。

そして大人の方は頭で納得しながら発音を学ぶ必要があります。CEPIOでは「なぜどうしたらこの音が出るか」「どこがどう違うから正しい音が出ないか」まで、音声学の理論を取り入れながら丁寧に指導します。

大人になってからでも正しい発音は身につきます。そして発音が良くなればリスニング力は必ず伸びますよ。

まとめ

ひとつの音に絞り、手鏡や口の模型を使いながら具体的に指導してくださった山口先生。普段ここまで自分の口の形や舌の位置を意識したことがなかったため、とても新鮮でした。

CEPIOの特徴は、単音や単語の発音練習の先に「センテンス単位での自然な発音・リズム習得」という目標があること、そしてそれがリスニング力の向上に繋がることです。

スムーズな意思疎通だけでなくリスニング力にも一役買う「正しい発音」は、コミュニケーションを語るうえで欠かせないひとつの要素だと、今回の体験レッスンで感じました。

そして講師は生徒さんと同じようにCEPIOで発音指導法を学んだ方たち。だからこそ発音を論理的に説明できるだけでなく、生徒さんと同じ目線に立った丁寧で根気強いレッスンが可能なのだと思います。

「もう少し発音にも目を向けてみよう」と思った方、ぜひ無料体験レッスンをお試しください。