現在、パソコン1台で働きながら一ヶ月ごとに国を移動する海外ノマド生活を実践している豊永奈帆子と申します。

私は中学校3年間をオーストラリアですごして英語が出来るようになってから、確実に人生が「ラク」になったと感じています。

前回まで、大学受験、大学生活、就職活動において英語ができるようになるといかにラクになるか書いてきましたが、今回は英語のおかげで、より多くの人と話せるために「精神的にラクになった」話を書きたいと思います。

国によって違う考え方

今でこそ海外大好きな私ですが、大学2年生で中国に留学に行く前は、海外にはまるで興味がありせんでした。

アルバイト代はすべてサークルや飲み会に注ぎ込み親からは「そのお金で海外旅行でも行けば良いのに」と呆れられていました。

そんな私も大学の学部で留学が必須だったために、中国に留学に行くことになり、それ以降は海外バックパッカー旅行にのめり込みました。

海外で見る、今まで見たこともない景色、初めて食べる料理も魅力でしたが、旅行先で出会った人たちとの会話がなんといっても一番の刺激になりました。

例えば、「僕の会社では3週間しか長期休暇が取れない。短すぎる。」と嘆くスペイン人。

確かに、ヨーロッパに旅行した際には、毎年6週間の有給があるという社会人に多く出会いました。

日本では、社会人になったら長期休暇を取れないから大学生のうちに長期旅行に行くというのが当たり前なのに、「基準」の差に驚きました。

ミュンヘンでは、ドイツ人の家に招待され、平日に家族みんなで夜ご飯を食べてその後コンサートに出かける様子に「日本では考えられない」と話すと、「楽しい生活をするために働いている。働くために私生活が犠牲になるのは本末転倒」と言われ、ワークライフバランスについて考えさせられました。

その言葉に刺激を受け「外資系だったら長期旅行に行けるんだ!」と思った私は、その後転職した外資系の企業で、有給を使って2週間アメリカ旅行、10日間のカンボジア旅行に行くことが出来ました。

もし、ヨーロッパでこれらの言葉に出会っていなかったら、夜中までずっと働く生活に疑問を持たずに続けていたかもしれません。

幸せの形

旅行先では、いろいろな人生を送っている人たちに出会いました。

「僕は、母国で半年肉体労働で働いては、海外で半年旅行という暮らしを8年間続けているけれど、それが自分にとっては楽しい生き方。他の人に何を言われても関係ない。」と言い切るイギリス人。

作家として生きていきたいからといって生活費の安い国に住む人。いろいろな国に住みたい。と数年ごとに住む国を変える夫婦。

「あなたは他の人と同じ様な人生を送りたいの?それとも、自分の送りたい人生を送りたいの?」という言葉は、今でもよく思い返しています。

今まで、レールの上に乗らないと幸せになれないと思い込み、それが自分に合わない場合にはどうすれば良いのか。と悩むこともありましたが、「幸せ」には色々な形があると知り気持ちが「ラク」になりました。

でも、もし英語ができずに旅行に行っていたら、海外からここまで影響を受けることはなかったと思います。

実際、バックパッカー旅行で「人と話すのが楽しいし刺激になる」と話す私に対して、「あんまり深い話ができないから……」と言っている人は多かったです。

英語ができるおかげで、より海外に行ってもポシティブな影響を受けることが出来ました。

このように、英語ができると会話できる人が増えより多くの意見に触れることができます。これが、私の場合は結果的に「精神的にラクになる」ことに繋がりました。

日本では自殺者が多いこともよく問題になりますが、より多くの人が英語を話し、違う生き方に触れる機会が増えれば、そこまで追い詰められることも少なくなるのでは。と感じています。

英語の学習は根気のいる作業ですが、受験や就職活動が有利になるだけでなく、より多くの考え方を知ることができ、人生に対する考え方もより広がります。