このページの目的

・DVD付きの発音トレーニング教材の紹介
・発音トレーニング教材の選び方とポイント

今回はまずDVD教材を二つ紹介します。
これらはCD Bookよりコストはかかりますが、本と音声だけではどうしても口の形がわかりづらい部分もあるので、より詳しく映像で学びたい!という方向けです。

とくに初心者~初級者には音声のみの教材より、映像付きのものをオススメします。

DVD教材は講師の方の声とか雰囲気とか、毎日その映像を見ながら、声を聴きながらトレーニングするので好みもあると思います。ここでは女性と男性がそれぞれ講師をされている教材を一つずつ紹介します。

「筋トレ」用の教材紹介(DVD教材)

英語の発音とリスニングUDA式30音トレーニング(DVD)

内容はすでにウォーミングアップ編で一部紹介しているので詳しい説明は省きますが、UDA式の発音メソッドにはDVD教材が用意されています。
初級者にわかりやすい内容で、DVDの映像を見ながらひとつひとつマイペースで発音を学びたい人にオススメできる教材です。

 

ジェームズ・スキナー『成功英語 発音の3ステップ』

ジェームズ・スキナーさんは『7つの習慣』を日本に紹介したアメリカ人。日本語もペラペラ、その話術には思わずひきこまれるものがあります。DVDは3巻、日々の筋トレに使うのは3枚目が中心。

私が常日頃から感じていた受験英語への不満と「こんな発音用の教材があれば・・・」と感じていたその形がほぼ実現されている内容。

19,800円という価格は発音教材と考えると高い?・・・が、このDVDには「そもそも言葉を話すとはどういうことか?」や、日本人が学んできた英語の常識を覆す話など、貴重な内容も入っていて、そして何よりジェームズさんの話が面白い・・・それを含め考えると、私はReasonableだと思います。

また、この中の発音トレーニングの特徴はフォニックス(発音とつづり字のルール)とも共通する面もあり理論的にもとてもよく研究されています。
日本人の特徴を踏まえた上でのジェームズさん本人による全編講義の映像ですから、フォニックスのようなメソッドを楽しい講義の映像で学びたい、という方にもオススメできます。

 

以上の二つがDVD教材としてオススメのものです。

ちなみに前回と今回の「筋トレ」編の中で紹介したものは、そのまま「筋トレ」の部分のみに注目して選んだ教材です。

実際にやってみると、英語の発音が運動である、ということがよくわかると思います。
いずれの教材を使う場合でも、初めの2週間は、最低一日15~20分は発音トレーニングを行ってくださいね。

ただしやり過ぎは禁物!です。※今回のKey WordのStiff Muscleとは、「筋肉痛」という意味。

発音「筋トレ」用教材の選び方

発音の「筋トレ」用の教材は、アプリも含め今はいろいろなものがあり、参考になるWEBサイトもいろいろあります。

ただし注意していただきたいこともあります。

たまに、「日本人が苦手ないくつかの音だけを集中的にトレーニングすればよい」というものがあります。

確かに日本人が苦手な発音の典型があり、そこは集中的に練習する必要はあります。
以下にあげたようなものがその代表的な例です。

・r と l
・th
・日本語で「ア」と聞こえる音の区別
・v と b
・w
・wh
・f

・・・ですが、私はそれだけのトレーニングでは不十分だと思います。

「音の違いを区別して発音できるようになるために、日本人が英語の発音をトレーニングするときに大事なポイント」は下記3つ。

1.舌の位置に気をつけながら
2.口まわりの筋肉とアゴを大きく動かして
3.強い息を吐きながら音を出す

日本人が苦手な音以外でも、これらのポイントは抑えておく必要があります。
このどれが欠けても、日本人以外には聴き取りづらい英語になってしまいます。

そこで、発音の教材を選ぶときのポイントを2つ、述べておきます。

母音→子音 の順にトレーニングできること

英語の発音で日本人が苦手だと自分で意識している音は子音が多いのですが、実際には言葉を発する基本はどんな言語でも「母音」です。ここに気づいていない人が非常に多いので要注意!

発音は母音→子音の順にトレーニングしていく、というのが王道。

なぜなら母音を先に学ぶことで英語の「発音」以前の、もっとも基本的な部分である、「発声」の仕方=英語らしい音の出し方、を知ることができるから。

かなり話せる人でもこの基本ができていないために聞き取りにくい英語になってしまっているケースがあります。また、私もそうなのですが、しばらく英語から離れると、母音の発声がとくに弱くなります。これは日本人が忘れがちで、かつ自分でなかなか意識しづらい弱点です。

そこをきちんとふまえてトレーニングできるものを選ぶことが大切です。

子音+子音の練習、子音で終わる音の練習ができること

子音については r と l や th ももちろんですが、まずは舌の位置を含めて一つ一つの特徴をしっかりとつかむようトレーニングすることが大切。

v のくちびるの使い方、f や s や t といった空気を出すだけの子音をできるだけはっきりと発音できるようになる、m と n、g のような日本人が落としやすい音を落とさない、など。

そして個々の特徴をつかめたら、日本語との違いのところでお話した子音+子音、子音で終わる音、それらの説明があり練習できること、そのような教材を選ぶことがとても重要です。

実際にやってみるとわかると思いますが、これはけっこう大変なトレーニングです。舌がつる、、、とかほっぺがつる、、、とか、まあ・・・日本人にはほんとうに「運動」です。。。

これら重要なポイントを踏まえて教材を選び、そして、発音トレーニングのための3つのポイントは、常に意識するように心がけること、です。

まずは「筋トレ」。最低でも1週間・・・がんばってください!!

オウルン12