コツコツと地道に継続することが重要な英語学習。とはいえ、ただやみくもに勉強を続けていくだけでは、本当に力がついているかどうかは分かりません。その努力の成果を測るのが試験。学習する上でのひとつの指標や目標にもなります。

現在日本で受験できる試験/検定試験は約60種類。メジャーな英検やTOEIC以外にもさまざまな試験があるのです。今回は前編として、より総合的な英語力を測る試験をご紹介します。

英検、TOEICでは総合的な英語能力をジャッジ

英検 (実用英語技能検定)

日常生活に必要な実用英語の能力検定試験で、日本ではとてもメジャーな存在。年3回実施され、初級の5級から4級、3級、準2級、2級、準1級、そして最終目標となる1級まで7つの級に分かれています。

観光庁長官実施の通訳案内士試験(通訳ガイド試験)において、英検1級合格者は筆記(一次)試験の外国語(英語)科目の受験が免除されます。

アメリカの大学留学に求められる英検の級の目安は、大学院で英検1級、4年制大学で英検準1級とされています。なお、英検が留学資格として利用可能な場合は、合格後2年間有効です。

TOEIC試験

世界約90ヶ国で実施されている試験です。ただし、受験者の7割以上は日本人と韓国人で成り立っているため、日本と韓国以外ではほとんど知名度がないことに注意。

また、ライティングとスピーキングは試験に含まれません。基礎力を測る物差として有効な試験ですが、過信は禁物です。合否ではなく10点から990点までのスコアで評価されます。

TOEIC スピーキング/ライティング試験

英語でのコミュニケーションに必要な、話す、書く能力を測定する試験です。

TOEICがリスニングとリーディングスキルを測るのに対し、より実践的な英語力を測ることができます。計11問のスピーキング試験、計8問のライティング試験で構成されています。

TOEIC Bridge試験

TOEICへの架け橋という意味を込めて作られた、英語の基礎的なコミュニケーション能力を評価するための試験。

TOEICの特長を備えつつ初・中級レベルの英語能力測定に照準を合わせて作られ、試験時間と問題数はTOEICの半分に設計されています。TOEICを受験するのにはまだ早いという人向け。

CASEC(Computerized Assessment System for English Communication)

24時間パソコン上で受験でき、短時間で現在のTOEICや英検の目安を測ることが出来ます。平均試験時間は約40分〜50分です。

ただし、知名度が低いので就職や受験ではあまり評価されません。一方、すぐに結果が表示されるため、他の試験申し込み前にどのレベルを受験すべきか等の指針となります。

国際英検 G-TELP

日本ではレベル1〜4が受験可能です。お店での店員さんとお客さんのやりとりや、父と娘の会話、友だちへの手紙、電車の時刻表に関する問題など、身近なシーンで使う英語が素材となっています。

英語の実力を測りにくいといわれるTOEIC400点以下のレベルの人向け。日本ではあまり知られていませんが、アジア諸国では有名な試験。

GTEC

「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能測定でオンラインで受験可能。試験時間は80分で、ビジネスシーンを想定した内容となっています。

一方で、試験の知名度は高くないため、就職や受験で評価されにくい可能性も。自分の英語力をリアルタイムで確かめたい人向け。

SST 

ALCが実施しているスピーキングのみの試験です。15分の対面式インタビューで英語のスピーキング力を測ります。咄嗟の会話でいかに対応できるかを重視しています。

結果は9段階で評価され、個別評価コメントもつくため、弱点や得意分野を知ることもできます。

社員を海外に送る目安として活用したり、英語研修の効果を測る目安として、企業や学校などの団体を対象に行われています。また、電話で受験出来るT-SSTという試験もあります。

国連英検(国際連合公用語英語検定試験)

英語力のみならず、国連活動や社会問題に関する知識・関心を測るテストです。レベルは特A級からE級まで、6つあります。

試験出題トピックは国連活動に沿って、世界平和や地球環境、世界政治、世界経済、人権、食品、医療等、幅広く取り扱っています。国際的な仕事をしたい人向け。

全商英検

全国商業高等学校協会(全商)が行っている英語検定試験で、実用英語技能検定(英検)とは異なります。将来会計系の職種に進みたい人向け。

日商ビジネス英語検定試験

ビジネスシーンで相手に伝わる英文を書く能力を重視した検定試験。企業で日常的に使用する英語のビジネス文書の作成、海外取引に関する実務的な内容について、具体的な場面設定に基づいて出題されています。ビジネス英語を鍛えたい人向け。

TOEFL、IELTS……海外留学・移住に必要な試験

TOEFL(Test of English as a Foreign Language)

大学レベルの英語を使用でき、理解できる能力を測定する試験。TOEFLには2種類ありますが、大半の人はTOEFL iBT試験を受験します。130ヶ国の8,500以上の大学や機関、団体が、TOEFL試験スコアを受け付けているため、語学留学をしたい人向け。

TOEFL Junior Tests

TOEFLの中高生版。英語の聴き取り能力や読解能力をみる四者択一形式の試験で、スコアは600〜900で表される。米国への年間留学などの際に利用される。

IELTS(International English Language Testing System)

海外留学や移住のために英語力を証明する必要のある人、および英国、オーストラリア、カナダなどへの海外移住申請に最適な試験。

英国、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドのほぼすべての高等教育機関で認められ、米国でもTOEFLに代わるメジャーな試験として、入学審査の際に採用する教育機関が3,000を超えました。

ケンブリッジ英検

ケンブリッジ大学が実施しており、世界150ヶ国以上で年間300万人以上が受験している有名な試験。特にヨーロッパで通用する試験です。

海外就職の可能性を広げたい人、大学等の高等教育機関への留学などを考えている人向け。英語の知識量を測る試験ではなく、英語の知識を使いこなす能力があるかを判断するもので、文法力だけではなく、総合的な英語力を測ることができます。

英語力自体を測る試験ではないが、海外留学・進学で必要な試験

GRE Subject Test

特定の分野での知識や技能の英語力を確かめる試験。生物化学、細胞分子生物学、生物学、化学、コンピューターサイエンス、英文学、数学、物理学、心理学の8科目で学部での成績を測ります。

GRE revised General Test

自然科学、工学、社会科学、ビジネス、人文と芸術、教育などの分野で、大学院課程やMBAプログラムに進みたい人が受験します。英語、数学、分析作文の技能を測ることで、大学院進学の準備となる学習ができているかどうかを確認できます。

SAT (Scholastic Assessment Test)

大学進学希望者を対象に行われる米国の試験。英語と数学からなるSAT-Ⅰ、科目別のSAT-Ⅱがあります。

GMAT (Graduate Management Admission Test)

大学院レベルにおいてビジネスを学ぶために必要な分析的思考力、言語能力、数学的能力を測るための試験。

入学者選抜のための指標として、多くのビジネススクール(経営大学院)に採用されており、MBAプログラムなどへの入学のための、事実上の共通試験となっています。

ACT (American College Testing)

米国の大学への進学希望者を対象にした適正試験。試験は英語、数学、社会、理科の4科目。米国中西部・南部にある大学で必要なことが多い。

LSAT (Law School Admission Test)

米国・カナダの法学大学院(ロースクール)進学レベルの試験で、読解力、分析力、論理力、記述力の4科目で構成されています。

GED (General Educational Development)

米国教育協議会が実施している大学入学資格検定試験。日本の文部科学省が実施している大学入学資格検定(大検)にあたる。

SSAT (Secondary School Admission Test) 

米国の寄宿学校や昼間学校への入学試験として主に使われます。試験は数学的なセクションと言語的なセクションで構成されています。

言語的なセクションには小論文があり、採点はされませんが学校へ送られ、生徒のライティングのスキル評価として使われます。

 

ご自身の学習目標に合った試験/検定試験を選ぶことで、モチベーションをキープしながら英語学習に励めるのではないでしょうか。毎年取得していく試験、級を決めるのもおすすめですよ。

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池田 園子

フリーランスの企画ライター。86年生まれ。楽天でポータルサイト運営、ITベンチャーでメディア運営を経て独立。現在は、R25、ITmedia、Impress、J-cast、ウレぴあ、など10媒体以上に執筆中。著書に『フリーランスで食っていきたい! 』がある。Twitter: @sonoko0511  Google+
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