こんにちは、年の大半を外国のお客さんと旅する通訳ガイドのMarikoです。今回は、ECC外語学院で日常英会話コースの無料体験レッスンを受講してきました。
誰もが知っているECC外語学院。1962年創業の老舗の大手英会話スクールです。
大手は立地が良いことなどもあり料金が少々高くなりがちなのですが、それはECCも例外ではありません。しかし、それでも60年以上も続いているのには理由があるはずですよね。
今回、そこを探るためにECC外語学院で無料体験レッスンを受けてきたのですが、わかったのは、ECCはとにかくたくさん英語を話す練習ができるスクールであるということ。
そしてカウンセラーと講師がしっかりとサポートしてくれるため、継続して学習するためのサポート体制がしっかりできていると感じました。
今回は無料カウンセリングと合わせて、特別に外国人講師による日常英会話の体験レッスンもしていただいたのですが、進め方が上手で短時間でも驚くほど英語を話しましたよ。
なかなか公式サイトだけではわからない、無料体験レッスンの内容などもくわしくレポートしますので、ぜひ参考にしてみてください。
ECC外語学院はどんなスクール?
ECC外語学院は全国に約140校ある大手英会話スクール。英会話を習いたいと思った時、最初に頭に浮かぶスクールのひとつではないでしょうか。
特徴としては、
- 豊富なレベル別・目的別コース
- 質の高い外国人&バイリンガル講師陣
- 自分の言葉で英語を話すレッスン
- 振替制度などのサポート体制も充実
などがあります。
ひとつひとつご紹介していきます。
豊富なレベル別・目的別コース
子供から大人向けまで、年齢・目的別でさまざまなコースを揃えているECC外語学院。大人向けの主要コースだけでも、このような豊富なラインナップです。
コース | 時間 | 料金 |
---|---|---|
日常英会話 (ENVISION) | 週1〜2回 60〜100分 |
月17,600円〜 |
中上級者向け 英会話 |
週1回 80分 | 月22,294円 |
フリータイム | 40分/回 (自由予約制) |
1回3,520円〜 |
マンツーマン | 週1回 80分 | 1回22,000円〜 |
※全て税込です
※別途、入学金15,000円、教材費・諸経費などが必要です
※年間契約時の月あたりの受講料目安です
日常英会話・中上級者向け英会話コースは、友人と話したり旅行に出かけたりする時の英語だけでなく、仕事でのやりとりなども幅広くカバー。
曜日固定で通うことが難しい人はフリータイムレッスンが便利ですし、海外赴任・留学前などに短期で結果を残したい人のためには、マンツーマンレッスンもあります。
ほかにも文法などの基礎力を強化するパワーイングリッシュコースや、TOEIC®️L&R TEST集中コース、ビジネス英語強化のための特別プログラムなども完備されています。
目的に合わせて組み合せが可能で、さらにレベル別に細かく分かれたクラス設定があるのはさすが大手!ですね。
質の高い外国人&バイリンガル講師陣
ECCは厳しい採用活動を行っていて、講師の質の高さに定評があります。外国人講師は海外で面接後、基準を満たした人だけが日本に呼び寄せられているというのは有名な話。
採用後も60時間以上の日本人向けの英語教育法に関する研修や、定期的に専門トレーナーによるチェックを受けているとのこと。安定した質の講師陣が揃う理由がわかりますね。
日英バイリンガルな講師と外国人講師がどちらもいるのもECCの強み。ENVISIONのように、基本レッスンと実践レッスンで講師を組み合せたコースも人気です。
コース | 時間 | 講師 |
---|---|---|
日常英会話 (ENVISION) | 週1〜2回 60〜100分 |
(基本)バイリンガル講師 + (実践)外国人講師 |
中上級者向け 英会話 |
週1回 80分 | 外国人講師 |
フリータイム | 40分/回 (自由予約制) |
外国人講師 |
マンツーマン | 週1回 80分 | 外国人講師 or バイリンガル講師 |
自分の言葉で英語を話すレッスン
ECCのレッスンでは、自分の思いや意見を英語でしっかり言葉で伝えられるようになることをゴールにしています。
これはまさに今の英語教育に対応した方向性。というのも、小学校の新カリキュラムも、読み書きベースから自分の意見を言えるようにしようと変化していますよね。
レッスンはアウトプットがメイン、つまり英語で考えて最大限話せるようにカリキュラムが作られています。単語などのインプットはレッスン中ではなく、各自自習していきます。
グループレッスンだとあまり話せないのかと思われがちですが、講師がうまく次々に当てていき、ペアワークもたくさん行うとのこと。
振替制度などのサポート体制も充実
サポートシステムがしっかりしているのも大きな特徴。日程の振替もできますし、別の校舎での受講も可能なので、たとえば出張先でレッスンを受けたりもできます。
2021年度からスマホの専用アプリが導入され、欠席連絡や振替、レッスン予約なども簡単にできるようになって更に便利になったとのこと。
英語は言語なのでどうしても上達するまでに時間がかかり、途中、不安はつきものですよね。その対策として、ECCでは定期カウンセリングがレッスンに組み込まれています。
これは担当講師+カウンセラーと面談をして、上達具合などを相談するというもの。いつでも相談にきてくださいと言われるといつまでも行けないものなので(笑)、これはありがたいシステムだと思いました。
ECC外語学院に行ってきました!
今回訪れたのは、東京の銀座校。三越と和光のある銀座四丁目交差点、銀座駅A3出口からすぐの場所にありました。とてもお洒落なエリアで帰りにショッピングも楽しめますね。
駅を出ると、目の前にはコアビルが見えます。
その隣りには大きくプラダの文字が。ECCはこのビルの4階にあります。
エレベーターで4階に上がると、スクールの入り口で、カウンセラーのMiaさんと講師のアレックス先生が出迎えてくれました。
無料体験レッスンを受講
カウンセリング&無料体験レッスンの所要時間は1時間半ほど。今日は、
- カウンセリング 30分
- レベルチェック 20分
- レベル判定 5分
- 体験レッスン 40分
- 質問&今後の学習アドバイス 10分
というような流れで進みました。
英語レベルごとに担当の講師が異なるため、無料体験レッスンは判定された英語レベルによっては当日受けられない場合もあるようです。
また、体験レッスンが難しいコースの場合は教材を使って内容紹介をしてくださるとのこと。
それでは順にご紹介していきます。
カウンセリング
カウンセリングは入り口付近のカウンターにて行いました。まずは簡単なアンケートで、
- 今までの英語学習状況
- 所有している英語の資格
- 希望のコース
- 通学したい曜日
などを記入しました。
そして、カウンセラーのMiaさんは、そのアンケートを見ながら次々と質問を投げかけてきました。
今はどんな風に英語と接しているのか、どんな場面で英語を使いたいか、どんな時に使いこなせていないと感じるのか、いつまでに何ができるようになりたいか...。
答えていくうちに、自分でも気づかなった学習目的がはっきりしてきました。私の場合は、仕事で使ってはいるけれども語彙力が弱く、ビジネスでも通用する英語を身につけたい…。そんな思いが見えてきました。
英語をがんばる!と意気込んでスクールの扉をたたいても、具体的な自分のゴールって意外とわかっていなかったりしますよね。カウンセラーはさすがプロで、うまく引き出してくれました。
その後、コース紹介がありました。
定期的に通いたいけれども、他の受講生との交流を楽しみたい私には、グループレッスンの日常英会話のコースがおすすめだとのことでした。
レベルチェック
いよいよレベルチェックがスタート。担当してくださったのは、オーストラリア人のアレックス先生。ここからのやり取りは全て英語です。
まずはリラックスして質問に答えてね、と先生。
しかしそれは、よくある軽い日常会話で英語試しという和気あいあいとしたものではなく、20分間ぶっ続けの高速英作文トレーニング。いわば英語での質問100本ノックでした(笑)
答えは全てフルセンテンスで答える必要があるとのこと。文法の理解度もしっかりチェックしていきます。
最初は、
「Where do you live?」
「What kind of music do you like?」
などの問題から始めましたが、難易度は少しずつあがってきて、
「My sister is going to Hawaii. Ask me three questions about her trip.」
などのように、疑問文を作るようなものや、
「Tell me three things in your house.」
のように、ちょっと考えさせられるようなものに変化していきました。これは、事実を伝えるのと違って「考えて+英文をつくる」必要があるので少し頭を使います。
そして、仮定法など様々な文法を確認する質問も続きました。
「What would you do if the weather is nice this weekend?」
そして次第に、
「How’s your sister recently?(お姉さんは元気?)」
などのように、少し想像力が必要な問題もでてきたので、ウソでもなんでもいいのでなんとか答えを考えて(笑)、とにかくぽんぽん英語を発することに徹しました。
英語を話す時、少し複雑な内容になると止まって考えがちですが、これは日本語に一度直してしまっているから。ボールをリズムよく返す練習をすることで瞬発力が鍛えられます。
実際のレッスンでは、このレベルチェック自体は行いません。しかし、まさにこの「どんどんあてていく方式」でレッスンを進めていくとのことです。
このレベルチェックの英作文トレーニングでは、かなり英語脳と口の筋肉を使いました...。全てが終わると先生はレベル判定のため、離席。
レベル判定
5分後に帰ってきたアレックス先生からは、私は中上級者向けコースのレベル2だと言われました。
日常英会話を学ぶコースは、大きくは2つ、7つのレベルに分かれています。
- 日常英会話コース(ENVISION):レベル1〜3
- 中上級者向け英会話コース:Your Voiceレベル1〜3, AVR
コース | 講師 | 内容 |
---|---|---|
日常英会話 (ENVISION) 週1〜2回 60〜100分 |
バイリンガル講師 + 外国人講師 |
バイリンガル講師と外国人講師の組合せで、日常会話やビジネスでの基本的会話力を鍛える |
中上級者向け英会話 週1回 80分 |
外国人講師 | ディスカション、ディベート、会議やプレゼンに生かせる論理的対話力を鍛える |
ENVISIONコースは、バイリンガル講師60分+外国人講師40分=計100分なのに対して、中上級者コースは外国人講師80分という違いがあります。
ゴールはもちろん、自分の言葉で自分の意見を言えるようになること。語彙確認や自分の意見などを事前に準備して行くことが大事で、レッスン中はアウトプット練習が中心となります。
予習が前提のコースのため、無料体験時にデモレッスンを行うことはあまりないようなのですが、今回はお願いして特別にやっていただけることになりました!
初中級者向けのENVISIONコースでの流れ
(公式サイトより引用)
今回はYour Voiceレベル2のテキストで行いましたが、ENVISIONの外国人講師のレッスンでも、同じように受講生にどんどん参加してもらいながら進めるとのことですよ。
体験レッスン
今回使った教材は2冊。自宅でリスニングパートとボキャブラリーを学習する際に使う「サプリメント」と、授業で使う「メインブック」。
まずは、軽く「サプリメント」で予習内容を確認しました。
ここには「今週の語彙や表現」として、
- alleviate(取りのぞく)
- pros and cons(賛否、賛否両論)
- advantage(利点)
などがずらっと並んでいますが、これは事前学習として調べて覚えてくるもの。
クラスではひとつひとつを詳しく説明することはなく、全員でリピートし、ペアになって簡単な単語確認クイズを行うところから始まります。
とはいえ、みんながつまずきそうな単語は先生も把握していて、
先生:「alleviate」は聞き慣れないよね。ストレスや痛みなど、困っていることを取り除くことを言うよ。たとえば、頭が痛い時に「What can I take to alleviate my pain?(痛みを取りのぞくのにはどうしたらいい?)と言ったりするよ。
のように、補足をしてくれたり、その表現を使って対話練習をしてくれたりするのできちんと頭に残ります。
そして、早速「メインブック」に入りました。
今回扱う単元のタイトルは「バイリンガルになる」。ゴールは「第二言語を学ぶことの良い点と悪い点について議論すること」でした。
最初は導入の質問に答えていきます。
「英語学習は何歳で始めましたか?」「子供は何歳で始めるべきだと思いますか?」などの質問が並んでいます。
先生:普段はここから2人ずつ組になって質問をし合うよ。この質問から発展させて、お互いにどんどん聞いていくんだ。
先生と組んでこのペアワークを行ったのですが、「それはどこで?」「どうやって?」など、派生した質問が続きました。相手に深く質問していくことが大事だとのこと。
そして、中でも、
「What do you think?」
「Why?」
と言う切り返しがかなり頻繁に出てきました。
日本では相手の意見を聞きだしたり、自分の意見やその理由をはっきり答えたりすることに対して苦手意識をもつ人が多いと思うのですが、英語圏では必須のスキルなんですよね。
これは聞く側、答える側のどちらにとっても良いトレーニングになると思いました。
自分なりの意見を考えて、それを英語で話す練習は別の形でも行われました。
それは例えば、
- バイリンガルはいい職業につける
- 他の言語を学ぶのは時間のムダだ
などのような、バイリンガルになることに対しての様々な意見の例文が並んでいるパート。
もちろんテキストの問いに従って、それが賛成意見なのか反対意見なのかを考えたり、ペアワークでロールプレイしたり文章の言い換え練習をしたりはしていくのですが、そこでも先生はすかさず、
先生:この意見についてあなたはどう思う?
と、私の考えを何度も聞いてきました。
やはりこのレッスンでは、自分で考えた意見を言葉にすることを重視しているのだなと感じました。
質問&今後の学習のアドバイス
最後は、カウンセラーのMiaさんが戻ってきて学習のアドバイスと質問タイム。いろいろと聞いてみました。
Q. 事前学習、事後学習はどのくらい時間を確保したらいいですか。
受講生の方々のお話を聞いていますと、だいたい週3〜4くらい、1日30分ほど自習をしているようです。
Q. 各レッスンの定員は何人ですか。
グループレッスンは基本MAX8名ですが、フリータイムレッスンは4名です。
Q. 公式サイトを見ると、ENVISIONコースは料金やレッスン回数に幅がありますが、どうしてでしょうか。
ENVISIONはバイリンガル講師と外国人講師を組合せた週2回のコースですが、多様なニーズにお答えするために、バイリンガル講師の基本レッスンのみを受講することも可能にしているんです。
たとえばバイリンガル講師の授業だけ受講して、外国人講師とはマンツーマンレッスンやフリータイムレッスンで受講している方もいらっしゃいます。
Q. 教材はどのようなものを使いますか。
コースによって異なりますが、たとえばメインコースである日常英会話コース(ENVISION)、中上級者向け英会話コース、フリータイムレッスンはオリジナル教材です。
Q. 教材費は年間でどのくらいかかりますか。
コースによって、年間で使用する教材数なども異なるため、年4,000円〜2万円台と幅があります。レベルアップのスピードによっても変わりますので、コース相談をする際に合わせてご案内いたします。
ECC外語学院に行った感想は?
今回の体験で感じた良かった点と気になった点をまとめてみました。
良かった点
- 英語をたくさん話せそう
- カウンセリングとレベルチェックテストが丁寧
- 講師やカウンセラーとの距離が近い
- カリキュラムや教材の質が高い
ECC外語学院ではたくさん話す練習ができると感じました。
それはおそらく、教材が話すことを軸に作られていることや、講師が受講生をしゃべらせるためのスキルをしっかり身につけているからなのではないかと思いました。
カウンセリングやレベルチェックを、とてもしっかりしてくれたため、自分の英語力や弱点をきちんと把握した上でコース選びができそうだと感じましたよ。
気になった点
- コースが多く迷うかも
実際コースが多いので、「ビジネス用語も押さえたい」「マンツーマンもやるべきかな」「TOEICも...」などと迷うかもしれません。
迷いそうな人は、自分が本当に英語を使いたい具体的な場面をイメージしてから、無料体験レッスンに行くことをおすすめします。
他のスクールとの比較
ほかの大手英会話スクールとはどのような違いがあるのでしょうか。
初心者向けのグループでの日常英会話レッスンがあるスクールと比較してみました。
ECC外語学院 | イーオン | NOVA | |
---|---|---|---|
代表的な コース |
ENVISION(週1〜2回 60〜100分) | L&A Lightレッスン(週1回 x 50分) | 少人数グループ(週1回 x 40分) |
1か月あたりの料金イメージ |
17,600円〜 |
12,375円〜 | 11,000円 |
50分単価 | 3,667円 | 3,094円 | 3,437円 |
教室数 | 約140教室 | 約240教室 | 約290教室 |
講師 | 外国人講師+バイリンガル講師 | 外国人講師orバイリンガル講師 | 外国人講師 |
クラス定員 | 8名 | 8名 | 5名 |
ECCは外国人とバイリンガル講師の組合せなのに対して、イーオンは選択制でどちらか、NOVAは外国人講師のみという違いがあります。
ECC外語学院は、外国人講師とバイリンガル講師のどちらにも教わりたい、そしてしっかりレッスンに時間を割いて、集中的に鍛えたいと思う人におすすめのスクールです。
まとめ
今回の体験で、ECC外語学院が多くの卒業生を輩出してきた理由が少しわかった気がしました。
アウトプットをしっかりすることで自信がついていく、それも講師やカウンセラーがきちんと併走してくれる。そんなスクールだからこそ、長い間多くの人に支持されてきたのではないかと思いました。
気になった方は、まずはお近くの校舎に足を運んでみることをおすすめします。校舎によってカラーは変わりますが、無料体験レッスンで雰囲気がだいぶわかると思いますよ。