1996年の開校以後、規模の拡大を追わず「生徒中心主義」という理念に沿って渋谷校のみでレッスンを行う英会話Weに行ってきました。

「生徒中心主義」とは一見当たり前に思える理念ですが、この言葉の裏には何が隠されているのでしょうか。

体験レッスンをとおして感じたのは、英会話Weは「単に『生徒さんの英語力を伸ばす』のではなく、生徒さんが『なぜ英語力を伸ばす必要があるか』を理解した上でレッスンを提供する」ということです。

  • 生徒さんを深く理解し、伸ばすべき要素を洗い出す「Me-trix」
  • 多様な学習目的に対応した幅広いコースの設定
  • レッスン前のコミュニケーションを重視し、目的に沿ったレッスンを提供

「TOEIC800点を取りたい」「ビジネス英語力を伸ばしたい」など抽象的ともとれる生徒さんの目標を、その背景にある理由を含めて正しく精緻に理解する姿勢に好感が持てました。

英会話Weの特徴

英会話Weは、多くの路線のターミナル駅である渋谷駅から徒歩3分という抜群の立地にあります。JR線、東京メトロ各線、ならびに東急線から通いやすい場所です。

ビジネス英会話、TOEIC、TOEFL、英検、旅行英語、海外出張対策など幅広いコースがあるため、あらゆるニーズに応えることができます。

教えるより先に、生徒さんのことを理解する

英会話Weの理念である「生徒中心主義」。これは英会話Weのスタッフや講師から「英語を教えるより先に、生徒さんのことを正しく理解する」という言葉で繰り返し伺いました。


英会話We ホームページより引用

言うのは簡単ですが、行うのはなかなか難しい「生徒中心主義」は、例えば講師による生徒さんへの対応一つひとつにもよく表れています。

例えば「TOEICで800点取りたいです」という生徒さんがいたとします。しかしTOEICで800点取りたい目的は、生徒さんによって違うと思います。

そしてTOEICで800点を取った先には、何らかの形で生徒さんの人生における成功があります。

英会話Weでは体験レッスンの際に「生徒さんは英語力をつけて何をしたいのか」について深く理解したうえで、最適な学習内容を提供するという姿勢が徹底されています。

生徒さんを深く理解するためのツール「Me-trix」

生徒さんがなぜ英語を学習するのか、学習した先に何を実現したいのかを深く理解するには、生徒さんと会話するだけでは不十分な場合があります。

生徒さん自身も、直近の目標については理解していても、その先にある大きな目的や成し遂げたいことについては、十分に考え抜いていないこともあるかと思います。

英会話Weでは、これについて「Me-trix」というツールを用いて考えていきます。

「Me-trix」は自分を中心に「仕事」や「プライベート」などの観点から、それぞれ「なぜ、どのような英語力が必要か」を講師と対話して考えを深めるためのツールです。

こちらの使い方については、後ほど説明します。

カスタマイズされたカリキュラムと幅広いコース設定

生徒中心主義に基づき、生徒さんを深く理解した上で、生徒さんの目標の実現に尽力するのが英会話Weの特徴です。そのため、あらゆる生徒さんの目標に対応できるよう講座の幅を広く設けています。


英会話We ホームぺージより引用

グループレッスンだけを見ても、下記のように3分野に分かれたうえで、クラス内容がさらに細分化されています。

  • 「英会話・英語」:スピークアウト/リスニング/表現法/文法など
  • 「ビジネス英語」:E-mailライティング/プレゼン/ミーティングなど
  • 「資格試験」:TOEIC/英検/TOEFL/IELTSなど

今まで筆者は多くのスクールを訪問してきました。グループレッスンは日常英会話のみというスクールが多いなか、英会話Weでは個々のニーズを満たすべく様々なコースが用意されているのに驚きました。

「TOEICと英文ライティングの両方を学びたい」「ビジネス英語のなかでもメールの書き方に特化したい」といったニーズにも応えられるのは、英会話Weならではだと感じます。

英会話Weに行ってきました

英会話Weは渋谷駅から徒歩3分という大変便利な立地にあります。筆者はJR山手線渋谷駅ハチ公口から出ましたが、スクランブル交差点に引っかからなかったので、ジャスト3分で到着しました。

ビルの入り口には英会話Weと、姉妹校の日本語学校の看板があります。

ビルのエレベーターで4Fまで上がると、英会話Weの入り口があります。入り口脇には、英語関連情報の掲示板があります。

入口から入ると、ビジネスクラスの空港ラウンジのような、広く上質な空間が広がっています。

いくつもの形が違う机や椅子が置かれていて、授業前、または授業後に自習や一休みすることができます。

教室は、先生1人、生徒さんが6人は座れる作りになっています。後ほど体験レッスンでお世話になる菊池先生が次の授業の準備をされていました。

体験レッスンに参加

今回はマンツーマンでの体験レッスンに参加させていただきました。本日の先生は英会話Weの菊池先生です。

日本で生まれたあと、20年間ロサンゼルスにお住まいになった完全な英語ネイティブで、体験レッスンも英語で行われました。

今回は、英会話Weに来られる方が初めに受ける体験レッスンを受講しました。

なお体験レッスンといっても英語の授業というよりは、生徒さんが求めることを正しく理解し、学習計画を立てることに重点が置かれているのが、他のスクールと大きく違う点です。

はじめに自己紹介をした後で、菊池先生より「英語を学習して何ができるようになりたいか」という質問をされました。

筆者は、英語でのビジネス経験はありますが「多人数の英語電話会議」と「英語で正確な表現をする」ことが得意ではないので、この分野を伸ばしたいと伝えました。

私のビジネス経験についてお伝えしたあとで、筆者はある程度英語が話せることを理解いただいたようで、突然のリクエストが。

菊池先生より「英語力を正しく理解するために、これまでのビジネス経験で扱ったことのある商品について、今ここで即興英語プレゼンしてもらえますか」と一言。

「うーん、突然の英語プレゼン、どうしよう」と思いながらも、筆者がかつて営業として販売していた「ソフトウェア製品の概要と、その製品を使うべき3つの理由」を即興で英語プレゼンしました。

菊池先生からは「プレゼン自体は高いレベルにあるし、使っている語彙もよいので、対面での英語という意味ではあまり問題がないです」とコメントいただいたうえで、3点アドバイスをもらいました。

  • 一度言ったことを言い直すとき、相手に断ってから言い直したほうがよい
  • 急がず、ゆっくり話す
  • 相手が理解しているかどうかを、常に確認する

確かに英語になるとやや焦って早口で話してしまいがちなので、この指摘はもっともだと思いました。

そして「強化したい英語力について多面的に理解するためにMe-trixをやりましょう」と言われ、一緒にマスを埋めていきました。

「ビジネス (business)」「日常会話 (Daily Conversation)」「筆者の子供の英語力強化 (baby)」という3つの観点から、それぞれ必要となるスキルを書き出したのがこちらです。

  • Business
     Conference Call
     Listening Pronunciation
     Persuading Foreigner
  • Daily Conversation
     Basic Vocabulary
     Common Phrases
  • Baby
     Teach English
     Basic Vocabulary

Business欄は「ビジネス英語で足りないスキル」、Daily conversation欄は「ビジネス以外の語彙力」、Baby欄には「自分の子供に英語を教えるためのスキル」という観点でそれぞれ記載しました。

強化すべき英語力のポイントについて、漠然と頭の中に入ってはいたものの、こうやって書き出してみると新鮮です。

ビジネス英語以外はほとんど意識していなかったので、ビジネス英語以外にもいろいろと学ぶべきポイントがあるなと、俯瞰的に理解できました。

笑顔を絶やさず、しかし生徒さんのニーズを多面的に理解すべく集中したレッスンを提供してくださった菊池先生。ありがとうございました。

英会話Weの飯岡ディレクターにインタビュー

続いて、英会話Weの飯岡ディレクターにお話を伺いました。インタビュー直前まで、外資系企業の重役向け英語トレーニングに行かれていたそうです。

生徒中心主義を理解して実践してくれる「講師=伴走者」を採用しています

ーー 先ほどまで、法人向けのレッスンに行かれていたそうですね。

飯岡さん:英会話Weは、この渋谷の校舎で英語学校と日本語学校を提供しているのですが、外資系企業や外国のエグゼクティブ向けに訪問型の英語・日本語レッスンも行っています。

外資系の自動車メーカー、製薬会社や大使館にはよくレッスンで伺っています。

人事担当者にとっては、学校が生徒さんの学習進捗を一元的に管理すること、そして生徒さんが目標を達成したか確認できることが大切です。これらの情報をインターネットで提供する点が好評です。

ーー 英会話Weの「生徒中心主義」という理念通り、生徒さんに何が必要かを多面的に理解しようという意識を、菊池先生から強く感じました。

飯岡さん:ありがとうございます。講師の採用においては「生徒中心主義」を理解してくれるかどうかを重視しています。

「講師」というよりは、生徒さんの目的・ゴールまで寄り添っていく伴走者であることが重要だと思っています。

採用時にTESOLや資格などはさほど重視していません。学んだ英語教授法のスキルを使いたいという講師も多くいますが、英会話Weでは「生徒中心主義」に共鳴してくれることがとにかく大切です。

目的や予算に合わせて最適なものを選んでいただけるよう、コースを豊富に揃えています

ーー 豊富なレッスンの種類について、詳しく教えてください。

飯岡さん:全てのレッスンの最終的なゴールは「Speak out」、英語で自分の意見を出せるかが重要だと思っています。英会話レッスンの「成果物」には形がありません。

生徒さんが、教科書を閉じても自分の意見や価値観を英語で堂々と言える。単にビジネス英語を話せるのではなく、英語で本当に必要な「脚力」を身につけてもらうことを常に意識しています。

グループレッスン、講義型のレクチャーレッスン、パーソナルレッスンをそれぞれ用意していますので、生徒さんの目的や予算に応じてレッスンを使い分けていただけるのは当校の魅力だと思います。

ーー 宿題や課題の方針について教えてください。

飯岡さん:当校では、授業後の宿題・課題(ポストレッスン)よりも、授業前のプレレッスンをPPM (Pre-Production Messaging) と呼んで重視しています。

例えば生徒さんの2週間後の予約を見つけたら、講師は過去のレッスン記録を見て「次のレッスンはこういうレッスンにしようと思います。いかがですか」と生徒さんとコミュニケーションを取ります。

これにより生徒さんの要望を満たしていない的外れのレッスンを提供してしまうことが避けられるだけでなく、講師は生徒さんにレッスンを提供する前にリハーサルすることが可能になります。

また生徒さんからの「こういうレッスンをやりたい」「こういう内容を入れて欲しい」といった要望を取り込むことができます。

英語を教えることで、生徒さんの人生の役に立たねばなりません

ーー 英会話Weが設立されて22年目とのことですが、どのような経緯で立ち上げられたのでしょうか。

飯岡さん:創業者である樽石は、一度海外にいって、日本に戻ってきてから英語学習業界で勤務していました。

その頃日本はバブル経済で「趣味で英語を学習する」人が多く、そこまで生徒さんが真剣でなかったこともあり、レッスンの質も高くありませんでした。

そして「日本人は英語ができないからだめだ。だから英語を学ぶべきだ」というように、日本人の英語コンプレックスをあおって集客する方法がまだ一般的でもありました。

劣等感をあおるようなアプローチではなく、社会人の生徒さんが真面目に英語を学習する場を作りたい、生徒さんを中心においた学校を作りたいという思いから、英会話Weを立ち上げました。

ーー そのような時代に、生徒中心主義を講師に理解してもらうのは大変だったでしょうね。

飯岡さん:英会話の講師は英語を教えることが好きです。しかし大切なのは、英語を教えることで生徒さんの人生の役に立つことです。

人生の役に立つためには、生徒さんの人生を理解しなければなりません。教授法を駆使するより、相手を知ることがまずは大切です。本日取り組んで頂いた「Me-trix」も、この考えから作っています。

ーー 飯岡さん、ありがとうございました。

まとめ

今回、体験レッスンを受講したことで、英会話Weが掲げる「生徒中心主義」は単なるお題目ではなく、極めて高いレベルでレッスン内容や講師の意識に浸透していることがよく分かりました。

生徒さんの「人生」に向き合い、英語を学んだその先にあるものに一緒に思いをはせ、最適な英語学習を提案する。そしてそれらのニーズに応えるため豊富なコースを用意している英会話We。

英語を学ぶことで叶えたい目標を明確にしたうえで、自身に最適なコースを受講したい方は、ぜひ英会話Weの体験レッスンに参加されてみてはいかがでしょうか。

渋谷駅から徒歩3分なので、仕事帰りやお出かけの前後にも通いやすいと思います。