今回は、生徒さんの「なぜ」という質問を一切曖昧なままにせず、徹底的に調べて答える「大人の初心者専門 英会話カーディム」(以下 英会話カーディム)で体験レッスンを受けてきました。

記事の目次

英会話カーディムとはどのようなスクール?

外資系企業でエンジニアとして勤務されていた岩堀先生が「他の業界では当たり前なのに、英語教育業界では当たり前でない」を洗い出し、効果的な英語学習を提供すべく設立されました。

「大人の初心者専門の英会話教室」という名前のとおり、大人(成人)でかつ、TOEIC650点未満の方に特化したスクールで、初心者が効率よく中級に進んでいくためのレッスンを提供しています。なおTOEIC650点相当以上の方が入学を希望されても、お断りしているそうです。

中学1年で英語に挫折した方でも、be動詞からやり直すことができる英会話カーディム。高校卒業(英検2級)レベルの英語力を身につけられる「仕組み」を有しています。

最終的に英会話カーディムを卒業する際には、英検準1級レベルのスピーキング力(高校の英語教師レベル)が身についているよう、コースが設計されています。

インプット・アウトプット・フィードバックを頻繁に繰り返す

まず授業では、文法のインプットがなされます。そしてそのすぐ後に複数回生徒さんを当て、答えてもらいます。文法の正誤を答える問題、日本語から英語への訳、また英語から日本語への訳などです(=アウトプット)。

インプットの後にすぐアウトプットをしても、完璧に答えられる生徒さんは多くないので、間違えてしまうこともあります。その際に「どうして間違えたか」「正解は何か」を丁寧にフィードバックします。

このように「インプット・アウトプット・フィードバック」をひたすら繰り返すことで、インプットした内容が生徒さんの頭にしっかり定着するよう工夫しています。

生徒さんの「なぜ」に徹底して答える

外資系企業のエンジニアだった校長の岩堀先生は、英語学習業界について大きな問題意識があったといいます。

以前の勤務先では「顧客の『なぜ』に徹底して回答できないと、自社の製品を信頼してもらえなかった」のに、英語学習業界では「講師は生徒さんの『なぜ』にまともに回答できなくても、サービスが成立してしまっている」ことがその理由です。

「『なぜ』を突き詰める探求心」が強かった岩堀先生。生徒さんの「なぜ」の内容、例えば文法規則についての疑問であれば「1000年以上前の文法がどのように現代のルールに変化したか」までさかのぼり、納得のいく説明をします。

生徒さんの「なぜ」を曖昧なままにせず、正面から向き合っています。

振替自由 & 全授業録画・録音あり

英会話カーディムの生徒さんは、ほとんどが忙しい社会人の方なので、仕事の都合などで毎週決まった日に授業を受けるのが難しい場合もあります。そのため英会話カーディムでは1週間をとおして同じ内容の授業を行い、都合の良い曜日に参加できる仕組みになっています。

また新宿校と池袋校の振替も自由となっており、さらにそれでも忙しくて参加できない方のために、インターネットで授業の録画・録音を確認できるようにしています。

英会話カーディムのコース・料金

英会話カーディムのコースと料金を紹介します。(2019年11月現在)

コース名 料金 レッスン回数
お試しコース 8,000円
(税込)
90分x2回
レギュラー
10週コース
65,340円
(税込)
90分x週1回
レギュラー
20週コース
124,080円
(税込)
90分x週1回
レギュラー
40週コース
234,960円
(税込)
90分x週1回

※入会金33,000円(税込)、テキスト代実費1,500円程度(1冊当たり) が別途必要となります。
※上記料金はキャンペーンなどで割引になることがあります。詳しくはこちら。

英会話カーディムに行ってきました

英会話カーディムの最寄り駅は池袋駅。JR山手線、西武池袋線、東武東上線、東京メトロ丸の内線・有楽町線・副都心線と各方面からアクセスできます。

池袋駅の東口からは徒歩5分で、豊島区役所に向かう大きな道路のすぐ脇にある便利な立地です。ビルの1Fには「ペッパーランチ」が入っており、ビル入り口脇の自動販売機には「初心者専門 英会話カーディム」と表示があります。

また、ビルのフロア表示にも5Fに「英会話 Cardim」とあります。

5Fまで上がると「Cardim English Academy」と書かれたドアがあります。こちらが英会話カーディムの入り口です。

代表の岩堀先生と、ミカ先生に迎えていただきました。

教室は10名まで入れますが、ほとんどのレッスンは3~4名で行われています。たくさん話す機会があるのは良いことですね。

体験レッスンに参加

今回は、代表の岩堀先生の体験レッスンに参加させていただきました。

通常、生徒さんはまずこちらの問診票に記入。今までの学習歴や現在のスケジュールを書いてもらい、今後の目標とそのために必要な学習時間の把握に役立てているそうです。

そしてレベルについては、筆記試験と体験レッスン時のパフォーマンスで決定します。

今回の体験レッスンは、一番初心者向けの「レベル1」でお願いしました(英会話カーディムで最も生徒さんが多いのがこのレベルです)。

内容は中学校1~2年生レベルのもの。大人初心者の多くは、中学校で学習した基本的な内容を忘れてしまっているためです。

人称代名詞の変化といった基本的な部分からのスタートです。向かって左に岩堀先生、右に大型モニターという配置で体験レッスンが進みます。

通常のレッスンでは、人称代名詞をモニターに表示するだけでなく、どんどん生徒さんを当てて答えてもらいます。

答えられなかった場合は、先生がすぐにフィードバックすることで「インプット・アウトプット・フィードバック」のサイクルを授業中に何度も回します。

1ページ(スライド)あたり平均4つほどの質問があるため、平均3~4人のグループレッスンでは1人1度は当たる計算になります。

毎ページで当てられるため、生徒さんは授業を漫然と聞くのではなく、緊張感を持って臨んでいるのだそうです。

なおレベル1では、Yes/Noで答える疑問文についても触れていきます。英会話カーディムの特徴は中学1年生レベルの内容をおろそかにせず、いちから振り返っていく点、そして「中学生」ではなく「大人」に適した方法で教える点です。

なお英語初心者にとっては「英語の5文型」は難しくて理解しにくいもの。そのためレベル1の文法説明では、5文型が分らなくても授業が理解できるよう配慮しているのもカーディム英会話の特徴です。

授業内にはパターンプラクティスもあり、とにかくインプットした内容についてアウトプットの機会を多く作ることが意識されています。

基本的な動詞を使いこなせると英語習得が楽になることから、takeやgetといった単語については特に丁寧に講義を行います。

  • She took the book.
  • He took my hand.
  • He took a handkerchief from his pocket.
  • I take flowers to my mother every day.
  • They took us to Tokyo station.
  • My father took me to the place.

このように、takeを使った例文を多く出して、takeが持つ様々な意味と、takeの後に to が付く場合とそうでない場合で何が違うかを説明していきます。

岩堀先生の授業は全て、基本的な文法と単語を頭に入れて定着させ、しっかり英語の土台を作るために設計されていることがよく分かる内容でした。

初心者の方にとっては、極めて効果的な内容だと思います。

ーー 岩堀先生、ありがとうございました!

岩堀先生にインタビュー

次いで岩堀先生にインタビューをさせていただきました。

当校では英語が苦手な生徒さんを、最短期間で中級レベルまで導きます

ーー 外資系のエンジニアであった岩堀先生が、英会話スクールを始めたのはなぜでしょうか

岩堀先生:多くの日本人が英会話学校に何年通っても英語が話せるようにならないこと、そして困っている人を助けたいと思ったことが理由です。

話せるようにならない原因は明確です。生徒さんの大半はそもそも中学レベルの英語すら理解していないのに、多くの英会話スクールではネイティブとの会話が中心になっているためです。このギャップのため、英会話スクールのレッスンが空回りしているのです。

ネイティブとの会話が英語学習として効率よく機能するには、高校卒業程度の英語力が必要です。しかし日本では一旦中学や高校を卒業してしまうと、英語の基本をきちんと学べる場所がほとんどありません。

つまり社会人が中学レベルから学び直す環境が無いため、多くの人がスタートの段階でつまずいて先に進めなくなってしまっているのです。

私自身は英語教育とは全く別のキャリアを歩んでいたのですが、現在も当校で教鞭を執っている講師のミカ先生と問題意識について意気投合し、初心者に特化した英会話学校を立ち上げました。

ーー 英語教育業界にいたわけではないとのことで、別の業界での経験を授業に活かしていらっしゃるのでしょうか。

岩堀先生:はい、英語教育業界にどっぷり浸かっていなかったのは、ある意味プラスだったと思います。生徒さんの英語力を高めるために「英語教育業界の常識」ではなく、ビジネスで活用してきた「問題解決の手法」を駆使しているためです。

当校の目的は「英語が苦手な生徒さんを、効率良く最短期間で、中級者まで持っていくこと」です。

ーー 中級者というと、どのくらいのレベルをイメージすればよいのでしょうか。

岩堀先生:ここで言う中級者は、英検2級(TOEIC650程)レベルの知識を持ち、さらに仕事やプライベートで自分が言いたいことを大体言える英語力と定義しています。

なぜここを目標としたかと言うと、このレベルに達した方は、経験を重ねていけば順調に上級者へと進んでいけるからです。当校ではこの目的を達成するために「ゼロベース思考」で英会話学校の在り方や授業のスタイルを作り上げました。

生徒さんの共通語が日本語であるなら、日本語を使って英語を教えたほうが効率的です

ーー 初心者専門の英会話カーディムさんですが、どのレベルのクラスを受講される方が多いのでしょうか。

岩堀先生:中学英語を扱うレベル1(最も初心者向け)の生徒さんが最も多く、次に同じく中学英語を扱うレベル2(レベル1の次のステップ)の生徒さんが多いです。レベル3は高校英語の内容で、レベル3を卒業すると高校卒業レベルの英語力が身につきます。

ーー 生徒さんの年代や学習目的についても教えていただけますか。

岩堀先生:30~50代の方が多いです。60代以上の方も少なくありません。逆に20代以下の方は少ないですね。学習目的は海外旅行が半数、仕事やボランティアが半数です。定年退職後に、苦手だった英語を何とか克服したいという方も珍しくありません。

ーー 中学レベルから始める方が多いとのことですが、日本語を使って授業するのはなぜでしょうか。

岩堀先生:生徒さんが多国籍で、全員が全員日本語を話せない場合は、英語で授業を進めていくことが必要かもしれません。

しかし生徒さんがみんな日本語を話せるなら、日本人講師が日本語で授業をするのが最も効率が良いのです。

例えば初心者の英作文を訂正し、理由を説明するには、やはり日本語を使ったほうが理解が早いのです。

ーー 初心者は日本語を使って学んだほうが効率的というのは、納得です。英文法と英作文を重視しているというのも、英会話カーディムさんの特徴だと感じました。

岩堀先生:英会話スクールに行く生徒さんには、ネイティブと会話できる以前の段階という方もいらっしゃいます。そのため授業では英語の基本の一つである、英文法の習得に力を入れています。

「英文法の習得」とは「英文法の問題を解けること」ではなく「選択肢が無くても自分で正しい英文を作れるようになること」です。これは多くの日本人が非常に苦手なことです。

そのため英文法を説明しては、そのルールを用いて英文を作る方法やコツを説明し、あとは口頭で英作文練習をします。一般に「瞬間英作文」と言われるものです。

その英作文に対して、講師が毎回コメントや訂正を行い、生徒さんが正しい英文を作れるよう導きます。

ーー なるほど。これがインプット・アウトプット・フィードバックの流れでしょうか。

岩堀先生:はい。授業内ではこのインプット・アウトプット・フィードバックの機会を多く作っています。

当校のレッスンは3~4名で行われることが多いのですが、少人数だからこそインプット・アウトプット・フィードバックがたくさんできます。

英語学習はある意味、スポーツと同じです。スポーツであればとりあえずやらせてみて、間違いがあればコーチが指摘して、またやってみる。

英語学習でもインプットをし、当てて答えてもらって、間違いがあれば指摘して、またやってみるという具合です。

生徒さんの「なぜ」に答えるため、英語の歴史やラテン語に関する書物を読むこともあります

ーー さきほどの「問題解決の手法」に関連していると思うのですが、生徒さんの「なぜ」に対して徹底的に調べて解説すると伺いました。

岩堀先生:生徒さんは「大人の英語初心者」ですので、「なぜ」について丁寧に答えると記憶の定着がよいのです。

英語が苦手と答える生徒さんの多くは、英語には意味の分からないルールがたくさんあることを理由に挙げます。しかし英語を身につけるには、こうしたルールをたくさん覚えなければいけません。

「なぜこうした意味の分からないルールがたくさんあるのか」を説明せずに、ただ「暗記しなさい」では辛い学習となってしまいます。

ーー 確かに理由が分かっているのと分かっていないのでは、記憶の定着が全く違うと思います。

岩堀先生:生徒さんの「なぜ」に対して「そういう規則だから」としか回答していないスクールもあると思います。

当校では大人に正しく英文法の「なぜ」を理解してもらえるよう、徹底的に答えを探します。

学術書、英語の歴史についての本、ラテン語の本などに当たることさえあります。これにより「なぜ過去形に -ed とつく動詞と、そうでない動詞があるのか」「なぜ三単現のsがあるのか」などと尋ねられたとき、即座に答えることができます。

教えている内容についての疑問であれば、できる限りのことを調べた上で生徒さんと対峙すべきだと思います。

英語力が高いだけでなく、発音や文法を分かりやすく説明できる講師のみ採用しています

ーー 生徒さんの「なぜ」にしっかり答えるには、先生に求める能力も相当高いのではないでしょうか。

岩堀先生:その通りです。例えば「私は買い物に行きます」を初心者はよく”I go to shopping”としますが、正しくは “I go shopping” です。間違いを指摘するのは簡単ですが「なぜ間違いなのか」をきちんと説明するのは非常に大変なことです。

しかし納得のいく説明をしないと、生徒さんは同じ間違いを繰り返してしまいます。「英語が話せる」だけでなく、生徒さんが感じる「なぜ」に正面から説明できるだけの講師でなければいけません。

このため当校では、生徒さんの疑問や英作文ミスに対し、瞬時に説明や修正を加えられる、高い英語力を持った講師を揃えています。

具体的には日本語を母国語とする人で、最低でもTOEIC900点か英検1級の英語力を持ち、発音や英文法をきちんと教えられる方。その上で、生徒さんの英語力上達に情熱を傾けられる方です。

出来れば生徒さん同様、日本国内で英語を学び始め、苦労して英語を習得した、生徒さんの気持ちが分かる方が望ましいです。

講師未経験で年齢が高くても、上記の条件を満たす方は積極採用します。逆にこれまで講師経験が豊富でも、発音や英文法を初心者相手に説明できない方は基本的に採用しておりません。

当校が求めるのは、生徒さんの英語力を上げられる方であり、単に英語が上手い方ではないのです。

日々の学習はとても大切です。単語・文法・発音の宿題を毎週出しています

ーー 英会話カーディムの、課題や宿題についての方針を教えてください。

岩堀先生:毎週宿題が3つあります。英単語の暗記、授業に出た例文の暗記、音読です。何故なら英語の基本は、単語、文法、発音だからです。

日々の英語学習は、授業に毎回出席する以上に重要と考えています。そのため毎回適切な量の宿題を出し、また必ず宿題の確認を行っております。

それとは別に、生徒さん個人に合わせた家庭学習の課題をご本人のペースでやっていただいています。

なお毎日おおよそ30分で終わる量の課題が目安です。

ーー 毎日の積み重ねというのは、本当に大切だと思います。それに対するサポートも欠かさないのが、初心者が確実に力を伸ばせるよう工夫している英会話カーディムさんならではの魅力だと思います。

ーー 岩堀先生、本日はありがとうございました。

体験レッスンをおえて

大人の初心者が「英文法・英作文」で英語力を上げる。講師は生徒さんの「なぜ」に答えられるよう、日々研究されている。インプット・アウトプット・フィードバックを繰り返して、学んだことが血肉となって使いこなせるようにする。

英会話カーディムが行っているのは「大人初心者が英語力をつける上で、極めて効率的な正攻法のアプローチ」です。

またこのアプローチは、高い能力を持つ先生方が継続して努力することで保たれていると感じました。

多くの英会話スクールであれば「そこまではやらない(できない)」ところまで徹底しています。素晴らしいと感じました。

まとめ

英会話カーディムは「大人の初心者専門」と銘打っています。あえて「小中学生」「英語上級者」など、生徒さんの幅を広げることをしないため、焦点が絞れた高品質の学習を提供されています。

英語を読んだり話したりする必要が出てきたが中学レベルの英語すら怪しい、基本的な文法について何も分かっていない、単語力も弱い。こうした「大人初心者の方」で、恥ずかしがらずいちから学び直すことを決心された方は、英会話カーディムの門を叩いてみてはいかがでしょうか。