今回は基礎から上級レベルまで4技能をバランスよく学べる教室が福岡市にあると聞いて、三牧英語教育研究所に行ってきました。

30年以上の指導経験から、日本人がどのように学習したら伸びるか知り尽くしている三牧先生。ホームページからも一般的な英会話教室とはまったく異なる教室というのは伝わってきます。

その違いというのが「先生の分析力」。私が自分の英語力についてモヤモヤしていた部分を言語化し、解決策を示してくれるレッスンでしたよ。

記事の目次

三牧英語教育研究所とは?

特徴は「英語学習理論に精通している三牧先生が責任をもって直接指導する」という点です。ただ「経験豊富な専門家が直接指導してくれる」というだけでは、特徴がいまいち伝わりきらないですよね?

今回は実際に私が指導を受けてきたので、具体的にどこがすごいのかということを書いていきます。その前に「コース内容」と「料金」を紹介しますね。

メインは総合個別指導コース

メインの「総合個別指導コース」では、生徒一人一人の目的に合わせて「話す・書く・聞く・読む」の4技能をバランスよく総合的に学ぶことができます。

三牧先生が一人一人カウンセリングを行ってレベルを把握した上で、目的や到達したいレベルを確認して学習計画を立ててくれますよ。

塾のように座学中心でもなく、一般的な英会話スクールのように会話中心でもなく、総合的な英語力向上を目的としたレッスンです(もちろん1対1なので、希望すれば特定スキルを重点的に学ぶことも可能です)。

対象は子供から大人まで、初心者から上級者まで。スカイプ経由で受講することもできるそうです。

料金は回数が多いほどお手頃に

大人向けの総合個別指導コース、小学生〜高校生向けコース、メールでやり取りをするインターネットコースがありますが、この記事では大人向けの総合個別指導コースの料金のみ書いておきます。

ペース レッスン回数 有効期限 料金
週1回 6回 6週間

66,000円

週1回 24回 24週間 208,560円
週2回 6回 3週間 64,680円
週2回 24回 12週間 203,280円

※料金は一例です。

レッスンは曜日や時間帯によって1回当たり80~100分です。有効期限に対して回数が多いほど一回あたりの単価は安くなります。

このほか入学金16,500円、事務経費(受講回数1回につき330円)がかかります。

料金の総額だけを見ると安くはないですが、80~100分あたり8,470円~11,000円と考えると、かなり良心的だと思います。

三牧英語教育研究所に行ってきました

三牧英語教育研究所は大濠公園駅から徒歩圏内。住みやすく便利そうなエリアにあります。

駅の出口を出て5〜6分ほど歩くと教室のある建物が見えてきます。駅からは大通りを1回曲がるだけですし、夜も明るいので通いやすいでしょう。

お試しクラスを体験

三牧先生は、20代後半から英語教室を運営され、多い時には400名ほどの生徒を抱えて会社を経営していました。

その後、教室を信頼できる知人に売却し、ハワイへ移住。しばらくした後、福岡に移住し三牧英語教育研究所を立ち上げたそうです。すでに30年以上の指導経験を持つ先生です。

そんな経験豊富な先生が直接指導してくれるというのがこの教室の特徴なわけですが、今回の記事では具体的にどこが他のスクールと違うのか詳しく書いていきたいと思います。

今回は私自身が「お試しクラス」を受講し、今後英語力を総合的に伸ばすには何をすれば良いのかカウンセリングしてもらいました。流れは、

  1. TOEICのようなミニ模試の一部を解く
  2. そこで分かった弱点をさらに分析するための問題を解く
  3. 弱点はなにか、どう解決できるかを教えてもらう

という感じでした。通常のお試しクラスでは最初にTOEICに似た感じのミニ模試を受けます。内容は文法、語彙、リスニング、リーディング、会話と分かれており、40分ほどかけて解きます。

その後、ミニ模試の結果をふまえて2時間ほどのカウンセリングがあります。今回はミニ模試を全て受けていると時間がものすごくかかるので、文法とリスニングだけ受けることにしました。

でもこうやって時間をかけてひとりひとりの実力を見てもらえるのは、ありがたいです。実際は15~30分ほど講師と会話してレベルを決めるというスクールが多いですからね。


テストなのでぼかしを入れています

そして結果は..。

文法のテストは18/20ほど正解。しかしリスニングはなぜが全然聞き取れず正解は5/10ほど。なんか散々な結果でお恥ずかしい。個人的にはリスニングは音がよく聞こえずTOEICよりも難しく感じました。

というわけで、私は文法に比べるとリスニングが弱そうとのことです。どの辺に問題があるのか、三牧先生が詳しく診断してくれました。

リスニングではまず原因分析をします。リスニングが弱い場合は以下のいずれか、または複数に原因があります。

  • 語彙が分からない
  • 文の構成が分からない
  • 音が取れていない(母音や子音をしっかり聞き取れていない)
  • リズムとストレスを理解していない
  • スピードについていけていない
  • 英語の考え方が分かっていない

リスニングだけでここまで細かく分けて考えるとは驚きです。語彙、文の構成が分からないというのは、語彙力、文法力が足りていないのだろうと想像できるのですが、音が取れていないというのはどういうことなのでしょう。

音については、母音と子音をきちんと聞き分けられているかということです。日本語の5つの母音を元に考えてしまう人が結構います。

日本語と英語の音の違いをしっかり理解してもらった上で、当教室ではフォニックスで単語の綴りを元に発音の規則を指導しています。


フォニックスの説明

子音の f や th は日本語にないので意識しやすいのですが、たしかに英語の母音は日本語と一部同じものがあるので意識していないと間違えやすい気がします。

またリズムとストレスについては、lemonという単語を使って説明してくださいました。lemonの場合、最初の母音の e にストレスがあるから、そこは大きく長く言います。

ストレスがないことろはできるだけ言わない。なので o はあまり発音せずに m から n に行くように発音する、と。

someやandも音が弱くなったり省略された時は「スム」「ン」だけになると教えていただきました。ストレスについてはさらに詳しく解説が続きます。

英語の単語は機能語と意味語に分かれます。機能語というのは代名詞や接続詞、前置詞などです。意味語は名詞、動詞などです。

文中の意味語には必ずストレスがあります。機能語にはストレスがありません。なぜ意味語にストレスがあるかというと、種類が多いからです。名詞や動詞はものすごい数がありますよね。

だから意味語はしっかりストレスを入れないと聞き分けにくいのです。一方、機能語である人称代名詞はI, you, she, he, itなど数は多くはありませんので予測しやすいでしょう。だからストレスをいれないんです。


機能語と意味語の説明

機能語と意味語についてはまったく知りませんでした。ようするに文中のどこにストレスを置くかというのは、機能語、意味語によるところも大きいということのようです。

このような感じで、リスニングができない原因について詳しく説明してもらい、より細かく見ていくために以下のようなリダクションの練習問題を解いていきます。

音声を聞いて空欄を聞けているか確認します。

たとえばこんな感じです。

That’s (  ) (  ) importance (  ) (  ).

In Japan, a boy (  ) never say (  ) things (  ) (  ) (  ) (  ) met a girl.

(  ) (  ) (  ) to show (  ) (  ) (  )?

上記の答えはこちら。

答:That’s of no importance any more.

答:In Japan, a boy would never say such things as soon as he met a girl.

答:Did you have to show it to him?

私の場合、三問目のshow it to him?のところが非常に早くて何度聞いても聞き取れませんでした。

スピードが早い上に it と him がリダクション(音の脱落または弱化)をしていて聞き取りづらくなっており、it と him が使われていること自体も知らないので何度聞き直してもわからないのです。

無理矢理カタカナで書くと「ディジューハフトゥショウィットゥイム」という感じです笑

そこで先生が、

その箇所はストレスがないので使われているのは機能語でしょう。そしてshowの後は目的語でしょうから、me, you, her, him, us, it, themなどの代名詞の目的格が入ることが推測できますよね?

と教えてくれました。さらに、

機能語は発音が一部省略されたり弱まったりすることがあるので、himであれば ”im”「イム」のようになりますよ。

と。アドバイスを元に何度か聞いてみると、show it to him? となっていることがはっきりと分かるように。最初はまったく聞き取れていなかったのに、答えを見ることもなく、考え方を教わっただけで聞き取れるようになったのは驚きです。

機能語はリダクションすることが多いということを練習問題を通して学べたわけですね。これは勉強になりました。

このように三牧先生の教室では、改善すべき点を的確に特定し、改善するために必要な知識や考え方を説明して、練習問題を用意してくれます。

そして理解できない場合は分かるまでかなり丁寧に説明してくれる。この辺りはさすが30年以上も英語を教えてきた三牧先生ならではだと思いました。

指導経験が豊富な講師、というだけであれば結構いると思いますが、あらゆる説明資料や教材を用意し、必要な知識や考え方をはっきりと言語化してわかりやすく説明してくれる先生はかなり少ないのではないでしょうか

英語という言語の仕組みを理解する

お試しレッスン後、ホームページにあった「英語というシステムを理解せよ」というメッセージについて聞いてみました。教室のもう一つの特徴である「言語の仕組みをしっかりと理解できる」という点です。

英語はよくできている言語です。日本語もよくできていますが、問題は互換性がほとんどないことなんです。言語の仕組み自体がかなり異なるので、学習する上では英語という言語の考え方を知らないといけない。

学習する上で出てきた疑問はほとんど説明できますのできちんと教えます。英語はこういうものだから覚えるしかないんだよというやり方は基本的にしません。こういう理由でこうなっているんだよ、と教えます。

と三牧先生。形容詞と名詞の順番など一部は英語と日本語で同じところもあるけれども、英語と日本語はかなり異なる点が多いとのこと。

たしかに文字、文法、発音などで共通点は少ないですし、言語としての語族がかなり離れているというのは私も聞いたことがあります。

日本語は膠着語という系統の言葉なんです。簡単に言うと「は・が・に・へ・の(助詞)」があるから、語順の自由度はある程度高めです。

しかし英語は語順の言葉です。なので英語を話す際は、骨格(動詞など)から先に言っておきたい訳です。

英語は配置の言葉、というのはよく言われますね。この場合「骨格」というのは修飾語以外の、動詞を中心とした文の構造のことを指しているのでしょう。

そして具体的にこういう英文は良くないんだよ、ということを説明してくださいました。

例えば、

To master a foreign language without having an experience living in the country where it is spoken is difficult.

のような文は骨格がはっきりしないので聞き手は非常に気持ち悪く感じます。

しかし、

It is difficult to master a foreign language without having an experience living in the country where it is spoken.

のような文であれば動詞が先にきて文の骨格がはっきりするので聞いている方は安心するんです。いつまでも動詞が出てこないと聞き手は安心しないんです。

このように英語には英語の仕組みがあるので、そのことを理解した上で英語を使わないといけないんだよ、ということを具体的かつ論理的に説明してくださいます。素直に面白いと感じましたよ。

英語の本質を学びながら苦手を克服できる教室

今回三牧先生のお試しクラスを受けてみて「こんなに細かいところまで分析し、一人ひとりが持つ弱点に対する解決法を教えてくれるんだ」と感動しました。

しかも英語の構造や成り立ちまで、かなり具体的かつ論理的に基礎から説明してくれるのでとても納得感があります。

また私の場合は主に独学で英語を学習してきたのですが、独学だと自分の弱点を自分で認識して改善していかないといけません。

三牧先生のような英語の専門家に学べるのであれば、自分の改善点とその解決法を見つけてもらえるので、より効率的に学習を進められるのではないかと思いました。お試しクラスに行くだけでこんなに学べることがたくさんあったのは初めてでした!

お試しクラスは3,850円です。入学する場合は授業料の一部に充てられるため、実質無料になりますよ。