一般教育訓練給付制

年の大半を外国のお客さんと旅する通訳ガイドのMarikoです。

英会話スクール選びをしていると、たまに「一般教育訓練給付制度」という言葉を目にすると思いますが、割引き制度かな?くらいの認識しかない人もいるかもしれません。

これは社会人であれば多くの人が活用できる国の給付金制度。うまく活用するとレッスン受講料の20%(最大10万円)が支給されるので使わない手はないです。

とはいえ、「そもそも私は使えるの?」「どうやって申請するの?」などの疑問がたくさんでてくるのではないかと思います。

この記事では、一般教育訓練給付制度の概要と申請の流れ、対象のコースがある英会話スクールなどをわかりやすく紹介していきます。

ぜひスクール選びの参考にしてくださいね。

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    一般教育訓練給付制度とは?

    まず一般教育訓練給付制度とはどのような制度なのかということですが、これは、厚生労働省のサイトなどをみてみると、

    働く人の主体的な能力開発の取り組みを支援し、雇用の安定と再就職の促進を測ることを目的とする雇用保険の給付制度

    と書いてあります。

    具体的には、社会人が働くためのスキルや資格を身につけたいと思って専門スクールなどに通う際、ハローワークが金銭的なサポートをしてくれるんです。

    一定の条件を満たす人が厚生労働大臣指定の講座を受講・修了した場合に、支払った費用の20%(最大10万円まで)が支給されます。

    3種類ある「教育訓練給付制度」

    それではもう少し詳しく説明していきます。

    実は、教育訓練給付制度には3種類があり、

    • 一般教育訓練給付制度
    • 特定一般教育訓練給付制度
    • 専門実践教育訓練給付制度

    という名称がそれぞれついています。

    「特定一般教育訓練給付制度」や「専門実践教育訓練給付制度」は中長期的な職業スキルを得るためのもの。

    介護職や税理士を目指す人のためのコースなど、職業に直結する資格取得のためのものが多く見られます。期間も2年ほどかかるものもあります。

    それに対して英会話が適用されるのは「一般教育訓練給付制度」。内容も幅広く、英会話のほかには簿記や宅建、ソムリエや着物コンサルタントなど多くのコースがあります。

    一般教育訓練給付制度は、そこで獲得したスキルを使って今の職場、もしくは転職をしてキャリアアップするための講座が対象なようです。

    どんな人に受給資格があるの?

    一般教育訓練給付制

    一般教育訓練給付制度は、先ほどの3つの教育訓練給付制度の中でも、受給のための条件が最も少なく申請も楽な制度です。

    受給資格は、

    1. 初めて利用する場合:雇用保険加入期間が通算1年以上の人
    2. 2回目以降の場合:雇用保険加入期間が、前回の教育訓練給付金受給日から通算3年以上の人

    のどちらかが当てはまっていればOK。

    雇用保険は会社が加入するもので、毎月私たちの給与から天引きされています。給与明細などを確認してみましょう。

    とはいえ、申請する時になって実は加入していないことや期間が足りないことが判明すると悲しいので(笑)、事前にハローワークで受給資格の確認をすることをおすすめします。

    離職していても辞めてから1年以内であれば申請できます。また、雇用保険の加入期間というのは、複数の会社の通算で大丈夫ですよ。

    受給申請の流れ

    それでは、どのように受給の申請をするのかをご説明していきます。

    一般教育訓練給付制 受給申請の流れ

    1. ハローワークに受給資格の確認
    2. 対象コースのあるスクールに申込・支払
    3. レッスン受講
    4. レッスン終了後1ヶ月以内にハローワークに申請
    5. 受講料の20%(最大10万円)が支給

    1. ハローワークに受給資格の確認

    まずは、居住所管轄のハローワークに自分が受給資格を満たしているかどうかの確認をします。

    照会は直接行くか郵送のみの受付とのことで、電話で問い合わせはできないのでご注意ください。その際、本人確認書類が必要となりますのでご用意くださいね。

    2. 対象コースのあるスクールに申込・支払

    対象コースのある英会話スクールを探し、レッスンの体験や見学をします。コース申込みの際、必ず「一般教育訓練給付制度」を利用することをスクールに伝えてください。

    また、ここはポイントなのですが、支払いは一旦全額します。領収書は受給申請時に必要となりますので大事にとっておいてくださいね。

    3. レッスン受講

    制度を利用するためにクリアしないといけない条件があるのですが、これはスクールごとに設定されていますのでご確認ください。

    たとえば「80%以上のレッスン出席」「TOEIC受験」など。そこをちゃんと守りながらも、全力で英語学習に取り組んでくださいね。

    4. レッスン終了後1ヶ月以内にハローワークに申請

    コースが終了したら、終了を証明する書類をスクールから受け取って、居住所管轄のハローワークで1ヶ月以内に受給申請をおこなってください。

    必要な書類は、

    • 教育訓練給付金支給申請書(スクール発行)
    • 教育訓練終了証明書(スクール発行)
    • 領収書
    • 本人・住所確認書類、マイナンバー確認書類
    • 金融機関の通帳・カード
    • 雇用保険被保険者証

    となります。

    ちなみに、雇用保険被保険者証は、入社時や退職時に会社から渡されるものですが、ハローワークで再発行してもらうこともできますので、見当たらない場合は相談してみてくださいね。

    5. 受講料の20%(最大10万円)が支給

    無事、指定口座に入金!おつかれさまでした!

    一般教育訓練給付制度を適用している英会話スクール

    一般教育訓練給付制

    さて仕組みがわかったところで、次は具体的にどのような英会話スクールでどのようにこの制度を利用しているのかをみていきたいと思います。

    というのも、全ての英会話スクールでこの制度を使えるわけではなく、使えるコースも限定されています。

    2021年5月現在で、英語関連でハローワークに登録されているスクール数は43件。詳しくみてみたい方はこちらからどうぞ。

    ここでは、

    • 全国にある大手英会話スクール
    • 大都市にある中規模英会話スクール
    • 英語コーチングスクール
    • オンライン英会話

    というカテゴリー別に、代表例をご紹介していきますね。

    全国にある大手英会話スクール

    まずは全国にある大手の英会話スクールをみてみましょう。

    ちなみに、給付金の割引対象となる「受講料」は、基本、「入学金+授業料」の合計額です。教材費や検定試験料などは、含まれている場合と別途かかる場合があります。

      対象コース 期間 受講料
    イーオン TOEIC対策
    ビジネス英会話
    全日制英会話専科など
    6〜
    12ヶ月
    320,870円〜930,217円
    ECC
    外語学院
    英会話
    TOEIC対策
    ビジネスイングリッシュ
    グローバルコミュニケーションなど
    7〜
    12ヶ月
    274,960円〜704,000円
    Gaba 一般教育訓練給付制度対象プラン 12ヶ月 594,000円
    ベルリッツ ビジネス英語マンツーマン
    ビジネス英語少人数
    10〜
    12ヶ月
    445,830円〜731,170円

    対象コースは幅広く、日常英会話からビジネス英会話、資格対策コースにまで多岐にわたっています。多くは1年間のじっくり学習するコースです。

    金額も30万〜90万円台と幅が広くありますが、多くは40万〜50万円台ほど。マンツーマンは50万円〜となります。

    イーオンやECC外語学院などのように、対象コースが複数ある場合と、Gabaやベルリッツのように対象コースは1〜2本と決まっている場合があります。

    大都市にある中規模スクール

    次は首都圏や大都市にある中規模スクールをご紹介します。

      対象コース例 期間 受講料
    ネス外国語会話 完全マスター英会話 12ヶ月 320,000円
    ワンナップ英会話 マンツーマン70回 12ヶ月 508,838円
    日米英語学院 英会話
    ビジネス英語
    TOEIC、英検対策
    など
    6〜
    12ヶ月
    330,000円〜
    742,500円
    ミライズ
    英会話
    ビジネス英語コース 12ヶ月 356,400円
    KEC外語学院 英会話初級
    英会話中級
    6〜
    12ヶ月
    303,480円〜
    471,960円
    ステージライン TOEICマンツーマン 7〜
    12ヶ月
    514,800円〜550,000円

    ※ワンナップ、ミライズは首都圏のみ、KECは関西圏のみ
    ※ステージラインは銀座校、仙台校のみ対象

    こちらはマンツーマンでも30万台からスタートできるものがありました。期間は半年のコースもありますが、多くは1年コースです。

    英語コーチングスクール

    次は、英語コーチングスクール。校舎は首都圏や大阪などを中心とした大都市中心になりますが、オンラインでもおこなっていますので、全国どこからでも受けられます。

      対象コース例 期間 受講料
    イングリッシュカンパニー パーソナル
    トレーニング
    3ヶ月 599,500円
    ライザップイングリッシュ TOEICスコアアップ 3ヶ月 500,000円
    プログリット ビジネス英会話
    TOEICテスト
    3〜
    6ヶ月
    599,500円〜
    1,124,200円
    スパルタ英会話 通学&オンライン 2〜
    4ヶ月
    424,000円〜
    729,000円
    ワンナップ英会話 レギュラーコーチング
    ハイブリッドコーチング
    3〜
    10ヶ月
    340,109円〜
    666,050円

    ※ライザップイングリッシュとワンナップの校舎は首都圏のみ

    元々コーチングスクールは、短期集中の英語学習法。給付金の受給対象となっているのも50万円台、3ヶ月のコースがメインです。

    短期で結果をだしつつ、ご褒美としての受給をすぐにもらえるのは嬉しいですね。

    オンライン英会話

      対象コース例 期間 受講料
    ECCオンライン ビジネス英会話
    日常英会話
    3〜
    5か月
    47,520円〜
    79,200円
    グローバルコミュニケーションズ 一般英会話中級
    ビジネス英会話上級
    6か月 190,330円

    お気づきの人もいるかと思いますが、この教育給付金が支払われるのは基本、長期間のセットコースのみなんです。

    そのため、月謝制が多いオンライン英会話は受給対象となりづらいのですが、現在、ECCオンラインとグルーバルコミュニケーションズ・ラーニングセンターが指定を受けています。

    元々お値段がお手頃なオンライン英会話のため、6ヶ月以内で10万円以下のコースもあります。受給額も少なくはなりますが、始めるハードルも低くなりますね。

    利用時の注意点

    一般教育訓練給付制度を受給するための注意点をまとめてみました。

    毎年適用のコースが変わる

    対象講座の審査は、厚生労働省によって毎年おこなわれます。厚生労働省のサイトに掲載していても既に適用外のコースもありますし、その逆もあります。

    金額が更新されている場合もありますので、申込前に必ずスクールに確認をしましょう。

    受講中にそのコースが対象外となってしまった場合、スタート時に対象であれば基本OKとなりますが、このあたりも申込時に確認しておくことをおすすめします。

    スクールによって適用の条件が異なる

    「80%以上の出席」などのような、受給を受けるためにクリアすべき条件が必ずありますので、事前によく確認しましょう。

    レッスンの振替が可能かどうかなどもチェックしておくといいですね。

    受講開始日や申請期限などに気をつけよう

    特に2回目以降の受給の人の場合、前回受給した日から、レッスン開始日までが厳密に3年以上空いている必要がありますのでご注意ください。

    また、申請は受講終了1ヶ月以内ですので、住所変更手続きなどが必要な場合は早めに動いていたほうが安心です。

    まとめ

    多くの社会人が、知らないうちに毎月給与から天引きされている「雇用保険」。せっかくなので有効利用したいですよね。

    ハローワークからサポートしてもらう制度として、失業保険は有名ですが、一般教育訓練給付金を利用したことのある人はまだまだ少ないのではないと思います。

    実は筆者は2回も利用しましたが、手続き自体はとても簡単でした。しかし、多くのネット情報などでは必要書類に雇用被保険者証が記載されてなく、ギリギリに焦ったりなどの経験はしました(笑)

    少し手間ですが、最初にハローワークに行くとその後安心です。必要書類や申請時期などを教えてもらえますので、それに従っておこなえばOKですよ。

    この制度は金銭的にも助かりますが、申し込み時に宣言する必要があるので「がんばって走りきろう!」という気持ちも生まれます。

    有意義な英語学習をおこなうためにはおすすめです。ぜひとも有効利用して、スマートにスキルアップしてください。

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    Mariko

    幼少期をイギリスで過ごし、大学では国際関係学を専攻。卒業後、旅行会社、秘書、グラフィックデザイナー、コンサルタントなどを経たのち、2016年より英語の通訳案内士に。外国人のお客さんと日本各地を旅しています。
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