こんにちは、外国人のお客さんと一年中旅をしている通訳ガイドのMarikoです。全国2,000の教室がある子供英語教室「ラボ・パーティ」に行ってきました。

ラボ・パーティ レッスンの様子

子供の習いごとについて考える時、続けてくれるかどうか心配になりますよね。それも英語は継続が大事な習いごとなので余計気になると思います。

大人の場合、自ら時間とお金をかけるので自分を追い込むことができますが(笑)、子供だとそうもいきません。自分から行きたいと思わせないと長続きしないんですよね。

ラボ・パーティの平均継続年数は6〜7年。20年以上通っているお子さんもいて、業界トップクラス。

今回、印象的だったのは、レッスン開始前から子供たちが終始楽しそうに発言したりお話をしたりしていたこと。先生に勉強を教わるという姿勢ではなく、みんな自発的に参加していました。

そして、おそらく子供たちは「自分たちでレッスンをつくっている」と感じていて、その充実感があるから次も来たくなるのではないかと思いました。

見学したのは幼児クラスですが、先生にほかのクラスの様子などもうかがいましたので、ぜひ参考にしてくださいね。

記事の目次

ラボ・パーティとは?

ラボ・パーティ 公式サイト

ラボ・パーティは全国に2,000教室あり、主に先生の自宅や貸会場などで開講されている地域密着型の子供英語教室です。

会費は月謝制で年齢によって異なります。幼児から小学生がメインですが、幼児未満、高校生や大人のクラスがある教室もあります。

教材となるのはCD絵本(ラボ・ライブラリー)。レッスンで使うものを都度購入するということではなく、年に何冊かずつ追加していってご自宅の本棚に英語絵本を揃えていくというイメージです。

  月謝
プレイルーム
(幼児未満)
5,830円
(週1 x 45分)
幼児
(満3歳4月〜年長)
7,700円
(週1 x 45分)
小学生以上 8,800円
(週1 x 60分)

※税込みです。
※入学金は5,830円〜6,600円
※教材となるCD絵本は4枚セットで11,000円(新規入会時は割引あり)

ラボ・パーティの特徴としては、

  • 絵本や英語劇で体験型のレッスン
  • 英語と日本語が順番に流れる教材
  • 異年齢の子供たちが一緒のクラスで学ぶ

ということが挙げられます。

1966年に誕生し、50年以上続くユニークな教育プログラム。順に説明していきますね。

絵本や英語劇で体験型のレッスン

ラボ・パーティ 体験レッスンの様子

英語教室というと、会話の例文やよく使うフレーズを練習するイメージがあると思いますが、ラボ・パーティでは少し様子が異なります。

教材は世界の絵本や物語劇。登場人物になりきって体を使って演じることで、英語を生きた言葉として吸収していきます。英語を学んでいると感じていない子も多いかもしれません。

英語劇は子供たちが自主的に配役を決め、表現方法なども子供たち同士で相談します。つまり劇は自分たちで作り上げていきます。

そしてそれらがうまく進むように、子供たちをサポートするのが先生の役割。ラボ・パーティでは「先生」ではなく「テューター」と呼ばれるのはおそらくそのためだと思います。

ラボ・パーティは、テストや成績がなく子供たち同士が学び合う場所。体験型プログラムを通じて、英語だけでなく自主性や協調性、リーダーシップなどの能力が養われます。

英語と日本語が順番に流れる教材

ラボ・パーティ 教材

ラボ・パーティでは母語、つまり日本語を大切にしていて、絵本の読み聞かせCDは全て二言語。

これは、子供たちが言語そのものに興味をもつためのしくみ。思考やアイデンティティが確立する段階において、母語が重要であると考えているからなんです。

私のまわりにも、帰国子女や日本のインターナショナルスクールに通っていて、英語が流暢に話せても、言葉や思考の問題などで悩む子供たちが少なからずいます。

幼少期から英語を習わせることは効果的ですが、母語とのバランスは大事なんですよね。ここを丁寧に専門家と研究し実践しているのはラボ・パーティの強みだと思います。

また、感受性の強い子供たちに「本物」に触れてもらおうと、ラボ・パーティのCD教材は音づくりにもこだわっています。

一流オーケストラによる演奏と実力派俳優の朗読は、子供たちを飽きさせないので何度でも聞くことができます。このような工夫もラボ・パーティが子供たちを惹きつける理由なのでしょう。

異年齢の子供たちが一緒のクラスで学ぶ

ラボ・パーティ レッスンの様子

ラボ・パーティではあえて、異年齢の子供たちが一緒にレッスンを受けるようにクラスが設定されています。

他の英会話スクールでは通常、ほぼ同じ年齢の子供たちによるクラス編成となりますが、ラボ・パーティでは、たとえば「幼児から小学校低学年」のように年齢幅のあるクラスがあるんです。

また、大きな発表会では教室全体でひとつの英語劇をつくりあげるので、幼児と高校生が合同で練習をする機会などもよくあります。

大きい子は小さい子に教えることで大きな学びとなりますし、小さい子は大きな子たちの活躍を見ることで「ああなりたいな」という良い刺激を受けます。

また、夏のキャンプや海外ホームステイのように、異年齢というだけでなく住む地域や国籍が異なる子供たちと接する機会もあります。

このような体験を通して、様々な年齢や環境、文化背景の人たちと交流ができるコミュニケーション能力がついていきます。

ラボ・パーティに行ってきました!

今回おじゃましたのは、東京都練馬区の西大泉学園校。住宅街にある先生のご自宅で開講されている教室です。

ラボ・パーティ 西大泉学園校(先生のご自宅)

1階部分を全て教室として開放していました。絵本や本がぎっしりつまった本棚のある明るい空間でした。

ラボ・パーティ 西大泉学園校の教室

ラボオリジナルの絵本教材はジャンルが幅広く、なんと世界の絵本や童話からシェイクスピアまで。日本の本も、宮沢賢治から平家物語まで並んでいましたよ。

ラボ・パーティ 西大泉学園校の絵本教材
ラボ特製のCD絵本ライブラリー

ラボ・パーティ 西大泉学園校の絵本教材
子供たちがイースターに絵付けをした卵

レッスンを見学しました

参加させてもらったのは幼児クラス。

本日のレッスンの流れは、

  1. あいさつの歌
  2. ABCかるた
  3. お天気じゃんけんゲーム
  4. 歌いながら紙芝居
  5. 卵のスプーンレース
  6. 英語劇 “Rum Pum Pum”
  7. おわりの歌

という感じでした。

時間配分はレッスンごとに異なるとのこと。今回は発表会が近いため英語劇に時間が多めに割かれていたようです。

あいさつの歌「Hello」でスタート

レッスン開始30分前からぞくぞくと子供たちが集まってきました。

「今日はお寿司を食べたよ〜!」などと元気な声で入ってくる生徒さんたち。慣れたように本棚に向かってお気に入りの絵本を読み始めます。

ラボ・パーティ レッスンの様子

みんなまるで自宅に帰ってきたかのようにリラックスした表情。ここに来るのが楽しみで、いつも早めに来てお友達や先生とお話ししているとのこと。

14時半ちょうどにレッスン開始。本日の参加者は3名。

音楽がかかると、子供たちが先生のまわりに集まってきました。ゴムひもを使って輪になって踊る「あいさつの歌」。みんなぴょんぴょん飛び跳ねながら元気MAXです(笑)

クラス全員:Hello, hello, hello, hello! Hello マサ、Hello ケイタ♪

ラボ・パーティ レッスンの様子

ラボ・パーティ レッスンの様子

クラスの子供たちの名前が差し込まれた歌をみんなで大きな声で歌うことで、一気にクラスがまとまります。

楽しくかるたでアルファベットを学ぶ

ラボ・パーティ レッスンの様子

次はABCかるたの時間。

先生:今日のリーダーは誰かな?Yes, Nozomi is the leader today!

一人がリーダーになってカードを読み、残りのメンバーがそのカードに書かれたアルファベットを見つける、かるたゲーム。ノゾミちゃんが元気にカードを読み上げます。

ラボ・パーティ レッスンの様子

ノゾミ:ヴィッキー ヴァイオレット(Vicky Violet)!どこにあるかなー?

みんな真剣そのものです。「V」の描かれたカードに飛びついたのはケイタくん。

ノゾミ:次は、アニー アップル(Anny apple)!クレバー キャット(Clever cat)!

よく見ると、ノゾミちゃんが持っているカードにはアルファベット1文字しか書かれていません。つまり全26種類の愉快な覚えかたを全て暗記しているようです。

かるた遊びに熱中する子供たちは、楽しく大きな声で「Anny apple!」と読み上げていましたが、これはさりげなくフォニックス法などで用いる要素も入っているように感じました。

というのも、Aを「エイ」で覚えるよりアップルの「ア」で覚えた方が、あとでAが入った新しい単語がでてきた時に読みやすくなる、という効果があるんですよね。

こうやって楽しくかるた遊びをしながら、いつのまにかアルファベットや英単語をどんどん覚えていく子供たちのたくましさに圧倒されました。

ラボ・パーティ レッスンの様子

かるたが終わると、リーダーは枚数を確認して先生にカードの束を戻していました。役割が与えられることで、ここでは子供たちが責任もって準備から片付けまでおこないます。

体で言葉を表現するお天気ゲーム

ラボ・パーティ レッスンの様子

次は数字や月、天気を使ったじゃんけんゲームを行いました。

先生:How is the weather? 今日のお天気は?

生徒:Sunny!

先生:What is the date today?(今日は何日かな?)

生徒:8日だよ!

先生:Yes, the 8th. OK, let’s count from 1 to 8!(1から8まで数えてみよう)

生徒:One, two, three...

幼児クラスということもあり、会話は日本語と英語まじり。しかし気にせずテンポよく英語で進めていく先生に、子供たちも自然に英語で答えるようになっていきます。

先生:じゃあこの間やった、March winds のマザーグースを歌おう!♪ March winds and April showers. Bring forth May flowers...♪

これは「風が強い3月のあとに雨が多い4月がくる。すると5月にはお花がたくさん咲くよ」という季節の移り変わりを表現した歌。

先生:3月の風はどんなふうにふく?4月の雨はどんな感じ?

子供たちはからだ全体で歌詞を表現していきます。歌をみんなでくりかえし歌いながら、左右にからだを揺らして風をおこし、手を大きく上下させて雨を降らせます。

ラボ・パーティ レッスンの様子

雨を降らせたあとにはじゃんけんをおこない、勝った負けたで大騒ぎに。しかし、最後に手で小さなお花をつくることで場がまるく落ち着きます。

ラボ・パーティ レッスンの様子

ゲーム性と感受性を養う学びの要素がいいバランスで混ぜてあり、子供たちが飽きないように随所に工夫が見られる歌あそびだと思いました。

歌いながら紙芝居

ラボ・パーティ レッスンの様子

次は歌に合わせた紙芝居。猟師から逃げてきたうさぎを、山小屋に住むおじいさんが助けてあげるという童謡「In a Cottage in a Wood」のお話でした。

日本でも「やまごやいっけん」という名前で知られている歌ですね。

リーダーのノゾミちゃんが紙芝居担当となり、先生が絵本の歌を歌ってくれました。まずは日本語で、その次は英語で。

先生:山小屋1軒ありました〜、窓からみていたおじいさん〜♪ In a cottage in a wood. Little man by the window stood….♪

もちろん、この歌も大人しく座ってみんなで歌うだけでは終わりません。

先生:じゃあ、猟師のところを通り抜けたところを演ろう。猟師になりたいひと〜?

最初は全員猟師に手をあげましたが、次第にそれぞれが譲歩しだし「やっぱりうさぎ!」「じゃあおじいさん!」と自主的にポジションチェンジ。

ラボ・パーティでは配役を決める時も先生は子供たちの自主性に任せます。こうやって少しずつ協調性が養われていくのですね。

ラボ・パーティ レッスンの様子

英語劇 “Rum Pum Pum”

その後、もうひとつゲームを行い休憩タイムに。そして休憩後はいよいよ英語劇の練習が始まりました。

ひとつの物語劇のセリフを覚え、登場人物の気持ちを考えながら演じます。観客の前で披露する機会も年に何回かあって、みんなとても楽しみにしています。

これはラボ・パーティで「テーマ活動」といわれるユニークなプログラム。先ほどまでのゲームや自宅でのCD学習などが全て繋がって完成するものです。

今取り組んでいるのは「Rum Pum Pum(ラン パン パン)」というインドの民話。実はさ来週が発表会とのことでした。

ラボ・パーティ レッスンの様子

小学生になると、準備も本格的になり数ヶ月前からレッスン時間の大半が劇の練習になりますが、幼児はそれだと飽きてしまうこともあるのでまだ2、3回目の練習だとのこと。

とはいえ、みんなストーリーも歌もほぼ覚えている様子。

先生:じゃあ始めよう。みんなどの役やりたい?

ノゾミ:わたしはBlack bird!(クロドリ)

マサ:ぼくはネコ!

これは歌の上手なクロドリが、王様に捕まってしまった奥さんクロドリを助けにいくというお話で、道すがら出会うネコやアリなどを協力者として引き連れていく。インド版の桃太郎ですね。

まずは絵本をみんなで最初から最後まで読み、感想を自由に述べていく。絵本の世界のイメージを膨らませていくことで、言葉のイメージをつかんでいきます。

ラボ・パーティ レッスンの様子

今日はクロドリが王様の住むお城に戦いを挑みに行くシーンを演じることに。それぞれ、ナレーション、クロドリ、ネコなどの役割が決まりました。

先生:今日は王様をまいきーがやろうか?

ケイタ:うん、まいきーがやって!

そうなんです。自分のことを「まいきー」というあだ名で呼ぶ先生。ラボ・パーティではよくあることのようですが、子供たちとの距離がとても近く感じました。

ラボ・パーティ レッスンの様子

今日のクライマックスはクロドリが王様にけしかけられたニワトリや馬、ゾウをやっつける場面。「Rum Pum Pum! Rum Pum Pum! 」とみんなで楽しくマーチをしました。

ラボ・パーティ レッスンの様子

ラボ・パーティ レッスンの様子

最後は歌にあわせた手遊びをし、子供たちは瓶からお菓子を1つずつもらい、レッスンは終了!

先生にお話をうかがいました

ラボ・パーティ 西大泉学園校の先生

ーー授業おつかれさまでした。さ来週は発表会のようですが、年に何度あるのですか?

発表会は年に数回ありますが、今回は年に1度の大ホールでおこなうメインの発表会なんです。ほかの教室の子供たちと発表を見せ合います。

この教室ではほかにクリスマスパーティや個人の発表会などがあります。イベントのやり方も教室ごとに違うんですよね。

ーー今日は幼児クラスを見学させていただきましたが、小学生クラスだとどのような違いがありますか?

小学生になるとテーマ活動の占める割合が多くなります。歌やマザーグース、英詩について深くみんなで考えたり、替え歌をつくってみたり。みんなが好きな歌なら書いてみることもあります。

ーーここにくるようになって変わった子もいますか?

お友達の中に入るのが苦手だった子が、今では自分から話しかけるようになったり、人前で話すのが平気になったりしています。

ーー教室外の活動も多いのでしょうか。

段階があって、ここの教室だけのイベント、地域合同の合宿や発表会。そして全国の子供たちが集まるキャンプ。海外へのホームステイなどもあるんです。

それぞれの成長によってどこまでいけるかを見極めながら参加させています。イベントに参加して帰ってくるとひとまわり大きく成長してきますね。

ーーここを始められたのは2015年と聞きました。長く通われている子もいますか?

開設当時から続けてきてくれている、もう中学生になった子供もいますね。

ーーみなさんこの教室と一緒に育っているのですね!本日はありがとうございました。

見学の感想

良かった点

  • みんな仲良く、積極的で楽しそう
  • 先生との距離感が近い
  • コミュニケーション力が高まりそう

気になった点

  • 教室によってスタイルが異なるかも

レッスン開始前からどんどん先生に質問したり、レッスン中も率先して道具を取りに行ったり片付けたりと、とにかくみんな積極的に参加していました。

先生に教えてもらっているというというよりは、自分たちでレッスンを進めていると思っているお子さんたちもいるかもしれないですね(笑)

お子さんに英語をコミュニケーション手段として習得してもらいたい人にはぴったりな教室だと思いました。

ラボ・パーティ口コミ・評判は?

みんなの英語ひろばでは、ラボ・パーティを利用した生徒さんからたくさんの口コミが届いています。少しご紹介しますね。

「英語力だけでなく読解・自己表現力がつく」

「自主性・協調性と共に個性も大事にしてくれる」

「絵本CDの教材で自宅でも楽しめる」

「ステージの上での発表はとても貴重な体験」

レッスン内容に関して良い意見の方が多かったですが、こんな意見もありました。

「教材は安くはないが、絵本なので長く使える」

ラボ・ライブラリーがたくさんあるので心配している人もいるかもしれませんが、購入は自由なので無理のない範囲で少しずつ揃えるのがいいと思います。

全ての口コミをみたい方は、こちらから確認してくださいね。

まとめ

ラボ・パーティは、ユニークな教材による総合的な教育プログラムを50年以上続けている、子供の感受性などを大切にしている参加型の英語教室です。

英語力はもちろん、お子さんの自主性やコミュニケーション力を高めたいと思っている人におすすめの英語教室です。

それぞれの教室の個性や魅力がありますので、気になった方は、まずはお近くのラボで体験や見学をしてみることをおすすめします。

ラボ・パーティの公式サイトを見る