英語を勉強するとき、ネイティブ話者から教えてもらうことはよいことだと思います。自然な発音やネイティブ話者の語感などを学べますもんね。
それに、新しい言語や文化に触れるときの楽しくてわくわくする気持ちはモチベーションを上げてくれますよね!
……とは言っても、英語学習者の中には文法や単語が分からず発音や語感に気を配るどころではない、という方もいるかと思います。
第二言語として英語を学ぶときには、英語だけでなく母語である日本語もある程度使うことで学習がより効率的になるのではないでしょうか。
そこで今回紹介するのは「講師が全員バイリンガル」というRK English Schoolです。ウェブサイトを拝見すると、校長であるリチャード川口先生ももちろんバイリンガルです。
そんなリチャード先生が考案したメソッドは、こちらのスクールだけでなく多くの書籍やメディアでも公開しており、人気を博しているのだとか。
全員がバイリンガル講師の英会話教室……。どんなスクールなのか気になり、体験レッスンに行ってきました。
「RK English」について
校長のリチャード川口先生は当初、カナダ・バンクーバーで講師としての経歴を始めました。バンクーバーの99 Institute(TOEICの有名校)などで実績を積み、「RK English」のメソッドを確立します。
日本で英会話教室の運営を手伝ったのをきっかけに活動の場を日本に移し、2014年3月3日に「RK English School」を創立しました。
リチャード先生のメソッドはスクールだけでなく、書籍・DVD・セミナーなどでも知ることができます。
セミナーでは「英語脳」などバイリンガルならではの視点で教えるのが分かりやすいと好評です。加えて、現在は産業能率大学や株式会社小松製作所など、多くの学校や企業などでも講師を務めています。
「講師は全員バイリンガル」というこだわり
日本語と英語の違いや英語の語感を、日本語でも説明できるのはバイリンガルだからこそ。
生徒さんはその日のレッスンの要点をしっかり把握し、自分の中に落とし込むことができます。訪問時点で講師はリチャード先生を含めて6人いるそうですが、「全員」がバイリンガルというのは珍しいと思います!
RK English Schoolの料金と授業形態「3本柱」
種類 | 月謝 |
---|---|
クラス授業 | 16,500円 (75分x週1回) |
マンツーマン | 27,500円 (50分x週1回) |
英語ラウンジ | 無料(※) |
クラス授業
- 基礎、発音、英語脳、表現、スピーキング、TOEICリスニング、TOEICリーディングの目的別コース
- 「安心価格」ですが、複数のコースを受講することでさらにお得になります。
マンツーマン
- バイリンガル講師による授業
- IELTSや受験の対策などもOK。個人それぞれの弱点を克服することができます。
英語ラウンジ
- (※)上記のどちらかを受講することで無料になります。
- 英語ラウンジのみでの利用は月5,500円(税込)です。
以下では、クラス授業と英語ラウンジについて詳しく紹介していきます。
目的別に細分化された「クラス授業」はレベル分けなし
「クラス授業」(グループレッスン)には7つのコースがあり、「英語脳」「発音」などで必要なスキルや考え方を学べます。
学ぶのはネイティブならではの考え方や、ひとつのことを表すのに使える様々なフレーズ、「日本語発音との違い」 に焦点を当てた発音技術などです。
レベル分けをしない理由は、ネイティブらしい発想やフレーズのバリエーションというのは、どんなレベルの方でも新しく学べるからです。
またレッスンでは、常に生徒さんが意見を出し合います。これはグループレッスンの利点だと思います。
「英語ラウンジ」でたくさん話す機会がある
「クラス授業」「マンツーマン」を受講している生徒さんには「英語ラウンジ」での英会話の機会を無料で提供しています。
1回の授業では話す量に限りがあります。学んだことを真の意味で身につけるには、話す機会を見つけて練習しなければなりませんよね。授業以外にも会話を練習する機会を設けている点も、RK English Schoolの特徴です。
RK English Schoolに行ってきました
東京都千代田区にあります。地下鉄小川町駅、JR御茶ノ水・神田駅などから徒歩数分という立地です。
佐川急便さんの看板が目印です。この写真の左側に入っていくと看板があります。
ドキドキしながらエレベーターで3階へ。ドアを開けると……!
先生方が明るく迎えてくれました!左からジョン先生、校長のリチャード川口先生、カイル先生。
手前のソファ周辺が英語ラウンジです。このあと生徒さんがいらっしゃり、カイル先生と一緒に楽しそうに話していましたよ。クラス授業は、奥のガラスの仕切りの向こうで行われます。
英語ラウンジの横にはクリスマスツリーがありました。
この日は11月下旬、クリスマスまであと1ヶ月です。ハロウィーンやクリスマスなどのパーティーは年に5回ほどあるそうですよ。仕切りの後ろにはマンツーマンレッスン用の部屋があります。
リチャード先生手作りのカラフルなステッカーがたくさんありました。
ここだけの話、方向音痴な筆者はこちらに伺う前に少し迷ってしまったのですが、スクールと周辺の地図のステッカーを見つけて「私だけではないのかも」とほっとしました。(笑)
海外版の雑誌があると刺激になりますよね。
こちらがクラス授業を行う部屋です。雰囲気を再現していただきました。ご協力ありがとうございました!
ここで、クラス授業のうちの「発音コース」で使うテキストの中身を少しだけ。
ほとんど文章はありません。講義を聞いたり、質問したり、話し合ったりしたことをメモして自分で作っていきます。
ちなみに筆者は発音記号から英語学習を始めました。楽しそう!
体験レッスンを受けました
今回は「クラス授業」の7コースの中から、リチャード先生おすすめの「発音」「英語脳」コースを少しずつ体験しました。「発音」にも「英語脳」にも、バイリンガル講師ならではのヒミツがありそうです。
まず1枚のプリントをもらいました。英語脳コースの授業で使うそうです。
書いてあるのは「お題:_____」「あなたの英語脳」「その他の英語脳」のみ。お題が明かされてないところが筆者はワクワクするのですが、緊張もしちゃいますよね。
リチャード先生から言われたお題は「それてきとーにやっといて」。あぁ……英語でなんて言うんだろう。パッと思い浮かばない……。
Yuki:んー…….。(黙り込む)
リチャード先生:答えを完璧にしてから言おうとせず先に何か言ってみよう!
Yuki:You can…?
先生:いいね!次はどうする?「やっといて」だよね。
Yuki:do it…?
先生:よし。「てきとーに」はどうする?
Yuki:んー。accurately…?
先生:よし、文ができた。でもaccuratelyは「正確に」っていう意味だから少し意味が違ってきちゃうね。
Yuki:確かに!
先生:「accurately」のほかには何かあるかな?僕のおすすめを教えるね。「as」を使ってみると?
Yuki:as you like?(あなたの好きなように)
先生:そう!いいね!ほかには「however you like((どうとでも)あなたの好きなように)」もいいね。じゃあ次は「I」から始めると?
Yuki:あ!I’ll leave it to you!(あなたにお任せします!)
生徒の英語を引き出すためにどんどん質問してくださるので、「間違えてもいいから言ってみよう」という気になります。
先生:Good! つぎは「It」で始めてみよう。
Yuki:It depends on you.(あなた次第です。)しか思い浮かびません……。
先生:それだとあなたのやり方しだいでどうにでもなってしまうので、「てきとーに」うまくやっていくのとは少しニュアンスが違うかもね。
Yuki:そうですよね!うーん……。
先生:「It’s all yours.」とかもあるんだよね。
Yuki:聞いたことはあります。でも使ったことはないですね。
先生:意味は少し大げさだけど、「暴れてこい」「かましちゃって」「君のステージだ」「主役は君だ」とか。
Yuki:そうなんですね!知りませんでした。
先生:もう一つ「it」で作ってみよう。It doesn’t…?
Yuki:matter?(It doesn’t matter.で「重要ではない。」)
先生:Great!
次は発音の授業へ。
今回は私が言った「accurately」の発音を分解していきます!
先生:カタカナで言うとすれば「アキュレットリー」。音節はa/ccu/rate/lyの4つだね。じゃあこの単語のアクセント、うちではストレスと呼びますが、一番強く読むところは?
Yuki:最初のaですかね?
先生:そうです。発音すると、口を横に開いて発音する[æ]になるよ。あと、treeなどの発音はカタカナだと「チュリー」のように発音するんだけど、「accurately」の「tely」の部分はそうなりません。「t」を飛ばして「あ[æ]きゅれっりー」のようになります。
先生:じゃあ「accurately」の前にある「you can do it」の部分も分解してみよう。強く読むところはどこでしょう?
Yuki:「do」ですか?
先生:そう。いいですね!「it accurately」とつなげて読んだときは、「it」の「t」の音が変化する言い方と、繋げずに「t」を飛ばす言い方の2つがあるよ。
体験レッスンを受けた筆者の感想
全体
リチャード先生が私の言葉を全て聞いてくれたのが印象的でした。私が日本語の意味と違う単語を出してしまいましたが、それも明るくフォローしていただきました。
今回はクラス授業の一部を体験したので、他の生徒さんと一緒ならもっと面白くて多様なアイデアが出て、より活性化した内容で楽しく学べると思います。
英語脳
分からなくても何か言ってみることで授業がスムーズに進みます。これはリチャード先生の講師経験が豊富だからこそ。
私の回答も受け止めつつ正しい方向に導いてくれました。「これって英語でなんて言うんだろう?」と思った時の発想の仕方を学べます。
発音
発音記号を学べます。発音記号と発音の仕方を覚えてしまえば、自力でやる発音練習がとてつもなくはかどるようになると思います。そうしてリスニングの強化にもつながるというわけです。
体験レッスンでも扱った[æ]の発音は苦手な人も多いのではないでしょうか。苦手な発音のコツもしっかり学べると思います。
校長のリチャード先生にお話を伺いました
―― RK English Schoolの特徴やこだわりを教えてください。
リチャード先生:「講師が全員バイリンガル」ということには、こだわっています。そしてバイリンガルなだけでなく、講師経験が豊富で人柄もみんな個性的で面白い人たちです。
―― そんな経験豊富なバイリンガル講師を採用するにあたり、日本語レベルや英語レベルには一定の基準を設定しているのでしょうか?
リチャード先生:厳密な基準はありません。が、日英どちらか一方が優れているのではなく、英語と日本語の違いをちゃんと説明できるように日英どちらも8~9割くらいできる人を採用しています。
語学だけでなく講師としての経験が豊富かどうかも重要視しています。うちにいる講師はみんな経験豊富で優秀なので、すぐに僕のイメージする教え方を身につけてくれました。
それから「英語ラウンジ」を受け持つ先生は日本語は必須ではありませんが、近年はなぜか日本語も流暢な先生が来てくれているんです。
英語ラウンジにいた先生が授業を教えるようになるということもあります。(冒頭で出迎えてくれた)カイル先生がそうですよ。
―― 生徒さんはどんな方がいらっしゃいますか?
リチャード先生:小学生から定年した方まで幅広くいますが、土地柄もあり、社会人の方が多いです。脳外科医、大学教授、住職、弁護士など意外と堅い職業の方も多いんですよ。
男女は半々くらいだと思います。みなさんに長く通っていただいてます。
あとは(クラス授業は)レベル分けがないので、本当の初心者から上級者まで幅広いレベルの方がいます。職業翻訳家という超上級者までいます!
生徒は本当にいろんな人たちがいますが、みんな良い意味で安心してバカになって楽しく学べる環境です。
―― 翻訳家の方までいるんですか。「みんなの英語ひろば」は初心者にたくさん読んでいただいているのですが、貴校はどのような方に向いていると思いますか?
リチャード先生:英語が嫌いだけど、好きになりたい人。「修行」じゃなくて、楽しんで英語を習得したい人。教科書的ではなく、生きた、小慣れた英語を学びたい人。
「なんとなく」ではなくバイリンガルからきっちり技術を習得したい人。そんな方に向いていると思います。
―― やっぱり楽しく学習できたらいいですよね。では具体的には、初心者はまず何からやればよいと思いますか?
リチャード先生:発音からです。どんな小さなことでも、学んだことがすぐ伝わったり、聞き取れたりすると英語が楽しくなり、心から「もっと学びたい」と思える好循環に入るからです。
逆に発音ができないと、一生懸命勉強したのに内容が伝わらず、頑張れば頑張るほど大きな「挫折感」が襲ってきて、英語がストレスになるかもしれません。だから発音からがよいと思います。
―― 自分で発音の練習をすることでリスニング力も向上しますよね。
体験レッスンを終えて
校長のリチャード先生を筆頭に、講師のみなさんがバイリンガルで講師経験が豊富というだけでなく、人柄が魅力的という点が、生徒さんが安心して楽しく、そして長く通える理由なのだと思います。
また、教室の内装もオレンジ色を基調にコーディネートしてあり、明るい気分になれそうな面白いグッズやステッカー、雑誌などがたくさんありました。
英語は自分で勉強すると楽しめない、でもネイティブらしい表現やその発想の仕方を学んで、こなれた英語を話せるようになりたい。そのような方はRK English Schoolさん英語で体験レッスンを受けてみてはいかがでしょうか。
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