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「フィリピン・現地採用」という切り口でブログを書いているからか、フィリピンでの就職を考えている方からよくお問い合わせをいただくのですが、その中でも特に多い質問がこちら。

・就職しやすい業種・職種はなんですか?

なぜフィリピンかと聞くと「英語力を身に付けたい」とのこと。それは良いことだとは思うのですが、「就職しやすい業種・職種」ありきで仕事を選んでしまうとキャリアに一貫性がなくなってしまうのではないかと、他人ごとながら非常に心配になります。価値観が人それぞれなのは重々承知しています。

「とにかく海外に行きたい!」
「やってみなきゃわからない!」
「行けばなんとかなる!」

その気持ち、よくわかります。勢いも大事です。私も「行けばなんとかなる!というか自分でなんとかする!」と思っていましたし今でも思っています。ただ、上記のような質問をくださる方には、「海外就職!グローバル人材!海外で働きながら英語を!」を謳う会社や人の話を妄信的に崇めるのではなく、ご自身で情報収集した上でキャリアプランや人生設計をしっかり考えたほうがいいですよ、と言いたいので今回この記事を書くことにしました。

「海外にいただけのノースキル人材」にならないよう、なぜフィリピン就職なのかをよく考えて!

転職回数が増えれば増えるほど、その次の転職で「職務経歴書のストーリー」が大事になってきます。フィリピンで数年働いたあと、日本に帰国したり他の国に行くことがあるかもしれません。その面接の時に、「経歴」「なぜフィリピンか」を、明瞭に答えられないような転職はあまりオススメしません。

想像してみてください。例えば…そうですね、あなたにA君という友だちたいたとしましょう。A君は27歳。新卒で入社した機械メーカーで、設計士として働いていたとします。そんなA君、ある日「海外だ!」と思い立ち、フィリピンで就職を志します。目についた求人票に飛びつき、未経験ながらも「コールセンターで日本人相手に日本語で電話営業」という仕事につくことになりました。

そんなA君、フィリピンで働き始めて3年後の30歳。「一つの区切り」ということで日本に帰り転職活動を始めます。その時点でA君は、「直近の仕事が日本人相手の電話営業で年収は約250万円(※)。歳は30歳」というバックグランドで転職活動をすることになります。(※月給が7万ペソ、年収がボーナス込みで91万ペソだった場合。1ペソ=2.7円で計算)

ここでもし、A君が元の業界・設計士の仕事に戻りたかったら…

A君の新卒同期は、業務知識を身に付け、スキルも給料も上がり、出世している人もいるかもしれません。でもA君は3年前に辞めた時からその業界・職種でのアップデートがありません。直近3年が違う業種・職種での経験であったという場合、「過去のスキルはアテにならない」と見なされるかもしれません。志望業種・職種次第では、悪い言い方ですがA君は「海外に3年いただけのノースキル人材(30歳)」なんです。ここで転職活動をどうしていくのかはA君のがんばり次第だとは思いますが…

これはちょっと極端な例ですが、「海外」だからと見境なく就職すると、のちのち困るかもしれませんよ、という例え話でした。フィリピンでの就職先が異業種だったとしても反対はしません。人によってはそれがプラスになる可能性もあるからです。

A君も、ひょっとしたら「コールセンターの電話営業の方が肌に合っていて、電話営業で1件100万円もする商材が毎月10件売れるようになった」と、異業種への転職によって才能が開花するかもしれません。このような目覚ましい実績があり、次も営業職で転職したい、ということであれば、海外経験に頼らずとも「スキル」で次の転職は決まると思います。

「結婚相手は日本人じゃなきゃイヤだ、なるはやで結婚したい」という人がフィリピンに来たら…結婚は難しいかも!

主に女性目線での話になりますが、「フィリピン就職のその先は?」について人生設計観点で書かせていただきますね。「結婚願望ゼロ」という方も気が向いたら読んでください。よかったら男性もぜひ。

フィリピンで働き始めて数年。そろそろ30歳のB子さん。日本にいる友だちは続々と結婚していて、中にはお母さんになっている人もいる。自分はしばらく仕事に夢中で恋愛してなかったけど、そろそろいい歳だし、結婚相手を探した方がいいのかな…

独身の日本人男性が全然いない!

そうなんです。海外に出ると、そもそも日本人の母数は圧倒的に減ります。当然ですよね、海外ですから。外務省が発表している海外在留邦人数調査統計(2013年10月1日現在)によりますと、フィリピンの在留邦人は17,948人。また男女比を比べてみると、これは私の身の回りからの試算なので根拠は薄いですが、マニラにいる独身日本人男性1人に対して、独身日本人女性が1.7人いることがわかりました。

中には「駐在員と結婚して寿退職→駐妻」を目指す方もいらっしゃるかもしれませんが、マニラにいる駐在員の多くは既婚者です。「独身日本人男性」って全然いないんですよ。あ、いないことはないんですが、仕事やプライベートで出会うことはあっても恋愛対象になるかどうかはまた別の話ですよね(それは男性から見てもそうなのである意味お互い様ですが)。

そうなってくると、恋愛できるチャンスは本当に少ないと思うんですよ。ましてや結婚なんて。しかし、相手を日本人に限らなければ決してそんなことはありません。フィリピン人や他の外国人と結婚して幸せな家庭を築いている人はたくさんいます。(もちろん、日本人同士のカップルもいます)

「日本人となるはやで結婚したい」という方は、全力で婚活を頑張るしかないでしょうね。「いずれ日本に帰って婚活する」という方もいると思います。その方が、確率論としては結婚できる確度は高いと思います。

でも、女性は年齢とともに妊娠の可能性が減る一方じゃないですか。フィリピン就職のその先について、「キャリアプラン」だけでなく女性としての人生設計もある程度考えておく方がいいかもしれません。日本で働いていてもそうかもしれませんが、キャリア優先で、気づいたら…(以下略)という可能性はなきにしもあらず…(>_<)

国にとらわれず、キャリアアップしつつ、素敵な人を見つけられるのがベストなのですが…なかなか難しいですよね。

まとめ

フィリピン就職のその先は?経験者の母数が少なく、ロールモデルになるような話もまだ多くはありません。この2年間で知り合った同世代を見渡すと、フィリピンで就職したけど仕事が合わなかったり体を壊して数ヶ月で日本に帰国した人がいる一方で、フィリピンで起業する人、フィリピン国内でキャリアアップする人、他の国に転職していった人がいて、様々です。

日本人と結婚した人、外国人と結婚した人、失恋した人、離婚した人、恋愛事情も様々です。この記事を読んで「フィリピン就職はちょっと…」と怯んだ方は本当に辞めた方がいいです。これくらいで怯むならほんと、無理です。「それでも行きたい」「自分の人生は自分で切り開く」という強い意志がある方は、ぜひチャレンジしてみてください。

自分の人生を自分で切り開ける人なら、どういう選択をしても、後悔のないキャリア・人生を歩めると思います。あなたのこの先の人生で、一番若いのは「今この瞬間」ですよ。

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Suni

1979年、千葉県松戸市生まれ。「英語もできないノースキルの文系」でしたが、新卒で一部上場企業のSE、ブログサービスのプロマネ、スタートアップの広報・営業、ニート、セブ・ロンドン留学を経て、2013年7月からフィリピンで働いています。 現地採用奮闘記はこちら。  twitter: @Suni

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