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今回は、一次および二次試験対策をどうしたか、についてご紹介します。

2009年7月に英検一級を無事取得できたので、2010年8月末の一次試験で英語は免除。パスする必要があるのは、「日本地理」、「日本歴史」、「一般常識*1」の3科目。準備期間は1年強とたっぷりあったので、息子を出産した10月前後はいったん試験対策はおやすみして、2010年1月からまた再開しました。

(*1:当時の名称。試験運営を管轄している日本政府観光局によると、現在は科目の名称が変わっているようです。詳細は公式の内容をご参照ください)

まずは過去問題集で各科目の傾向を知る

まずはどんな試験なのかを知るべしということで、過去問題を解いてみることから始めようと思い、12年分の試験問題が収められている過去問題集を購入。試験内容は毎年少しずつ変わるはずなので、あまり古い問題をやる必要もないだろうと判断し、各科目の5年分程度にざっくり目を通しました。過去問題から、一般常識はどう対策したものかよくわからなかったので、過去問題のみに絞ることに。難易度がより高く、かつ実際に仕事でも知識が活用できそうな「日本地理」と「日本歴史」に力を入れることにしました。

そして、以下の方法で各科目の試験対策をすることに。

○3科目共通で行ったこと
・過去5年分の問題を解く
・過去問題でわからなかったり、間違えた箇所を科目別のノートにまとめる
・各科目の試験対策のテキストを購入し、目を通す

○日本地理
・白地図を購入し、過去問題でわからなかったり、間違えた場所を書き込んでいく

○日本歴史
・対策講座に参加(2010年1〜3月の週末)
・旅行会社のカラー写真入りパンフレット、ネットで探した画像などを切り抜いて、過去問題によく出てきた観光名所、神社仏閣のビジュアルを集めたノートを作成

○一般常識
・個別対策なし

ポイントは、あくまで過去問題を解くことを中心にしたこと。ただ漠然と資料を眺めるより、①問題を解き、②答え合わせをし、③間違えた問題をチェックし、④きちんと正解を調べ、⑤自分なりにまとめるというプロセスを繰り返したほうが、記憶の定着率がずっと高くなります。他の資料やテキストに目を通していても、自然と問題に出やすい箇所に意識が向くので、効率よく頭に入ってくるようになります。

夫の韓国駐在のため、一次試験はソウルで受験することに

というわけで、日本歴史の科目のみ、2010年1月からまた専門学校の短期コースにお世話になることに。週末1回学校に通いつつ、粛々と試験対策を始めていました。

(余談ですが、当時生後3ヶ月の息子の育児に専念していた私にとって、この数時間はとてもいい息抜きの時間になりました。1歳になるまでの育児中は特に細切れ時間がとても多いので、その時間に育児と全く関係ないことに集中するのも、なかなか有効な気分転換の時間になると思います)

ところが、2月頭に突然夫の会社から韓国駐在の辞令が。1ヶ月半でばたばたと準備をし、夫は3月中旬に先に1人で渡韓し、息子と私は実家での居候生活が始まりました。

会社の規定で、「家族は本人の渡航より3ヶ月以上間をあけてくるように」とのことだったので、息子と私の渡韓時期は最短で6月中旬。通訳案内士の一次試験は8月末。渡韓してすぐに一時帰国もなんだなあと思って調べてみると、なんと韓国語での申請(*2)であれば一次試験はソウルでも受験できることがわかりました。結局、予防接種などの準備もあり、息子と私は7月下旬に渡韓し、8月末にソウルで一次試験を受験することにしました。

(*2:通訳案内士の資格は言語毎に取得する必要があります)

ということで、夫を見送ったあとは実家で居候生活を送りつつ渡航準備と試験準備を進め、7月下旬に渡韓。ソウルの新居の片付けが落ち着いたあとは主に息子のお昼寝時間を使って勉強を続け、8月末に試験を受け、無事3科目合格することができました。

二次試験対策はフィリピンオンライン英会話レッスンを活用

2010年度は韓国語で申し込みをしていたため、2011年度あらためて英語で申し込みをし、英検と2010年度の3科目合格によって、一次試験は自動的にパス。二次試験は日本国内のみで実施なので、その時期に合わせて一時帰国をし、受けることに。

二次試験は口頭試験なので、フィリピンオンライン英会話レッスンを活用しました。二次試験で聞かれるだろう質問と回答を自分で用意し、ある程度頭に入れ、その質問一覧を講師に渡し、ランダムに選んで質問してもらい、練習しました。また、回答文の言い回しに自信がないときは、作った回答文自体を講師に見てもらい、修正してもらうこともしました。

ここでのポイントは、できれば質問、少なくとも回答を自分で作ること。探せばどちらもネット上や問題集などで簡単に手に入れることはできますが、あらかじめ用意された文章を覚えるより、自分で文章を作った方が、ずっと簡単に記憶できます。

ちなみに、質問と回答を作る際、japan-guide.comなどの訪日外国人向けの日本の観光地を紹介するウェブサイトなどを参考にしました。英語の日本ガイドブックなどに目を通してみるのもいいと思います。私は暗記が嫌いなのでそのほうが効率よくできましたが、暗記が得意な方は既成の内容をそのまま丸暗記するのもいいかもしれません。

2011年12月、ソウルから一時帰国して二次試験を受け、2012年2月上旬に無事合格通知を受けることができました。2回目のリベンジでは、英検一級受験、息子の出産、ソウルへの引っ越しなどを間に挟み、受験を決めてから2年半ほどかかりました。かかった費用は英検一級取得にかかった費用3万円以外に、ざっくり5万円くらいでしょうか(日本歴史対策講座代3万円前後、フィリピンオンライン英会話1ヶ月分5,000円、過去問題テキスト、各科目のテキストなど)。

今では一次試験免除要件も大幅に増え、当時お世話になった専門学校が閉校になり、当時かなり高額だったテキスト類のほとんども無料でオンラインにアップされているので、もっと時間も費用もかけずに合格することが可能だと思います。是非の論議は続いているものの、政府も通訳案内士を増やすために試験の簡易化を進める方針を打ち出しているようですし、これからもっと身近な資格になっていくのではないかと思われます。

これまで3回にわたって、通訳案内士の資格試験受験体験記をご紹介してきました。次回以降は、資格を取得したあと、どうやって実際の仕事につなげるのか、そもそもどんな仕事があるのか、といったあたりについて、書いていく予定です。

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上田 裕美

大学卒業後、会社員として2社で営業職に6年間従事。退職・出産を経て、2010年夏に夫、当時10か月の息子と共に渡韓。4年2ヶ月のソウル生活を経て、2014年末に帰国。在韓中、通訳案内士(英語)および高麗大学国際大学院韓国学科(使用言語:英語)にて修士号取得。現在、新米通訳案内士・通訳・ライターとして、修行中。英語検定一級取得。 twitter: @moriyumi0721
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